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日本マイクロソフト会長からパナソニック専務役員に転じる樋口泰行氏

日本マイクロソフト会長からパナソニック専務役員に転じる樋口泰行氏 

日本マイクロソフト会長の樋口泰行氏(59)は、4月1日付でパナソニックの専務役員となる。もともと旧松下電器産業の出身で、ダイエーなどの社長も歴任したプロ経営者。日本の大企業では一度辞めた社員が最高幹部として戻るケースは極めて異例だ。今回のケースは「凱旋転職」という新しい転職の道筋をつくる先駆けとなるかもしれない。

昭和なら受け入れてもらえない

「世にも珍しいパターンですよね」。樋口氏は今回の人事についてこう表現する。1980年に大阪大学工学部を卒業して松下にエンジニアとして入社。米ハーバード大学のビジネススクールに留学し、92年に同社を辞めた。樋口氏は「会社から留学までさせてもらったのに裏切り行為ですよね。昭和の松下だったら、受け入れてもらえないでしょう」という。

樋口氏は転職後にコンサルタントになり、アップルなどを経て日本ヒューレット・パッカード(HP)の社長に抜てきされた。さらにダイエー社長として再建を手掛け、日本マイクロソフトの社長となった。

いくつもの修羅場をくぐった割にはソフトな雰囲気のリーダーで、人脈も広い。もちろん取引関係にあるパソコン業界との結びつきは強く、パナソニックの津賀一宏社長ともそこで知り合った。しかも津賀氏は阪大でも松下でも1期先輩。急速に親しくなったといわれる。

「まさか、本当ですか」。パナソニック側から声がかかったとき、樋口氏もさすがに驚いたという。60歳になる前に日本マイクロソフトのトップから退くことは決めていたが、古巣に戻るとは夢にも思っていなかった。

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