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超音速機から高級車まで シアトルで博物館めぐり

トラベルライター 小野アムスデン道子

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NIKKEI STYLE

アメリカ北西部最大の都市にして、日本に一番近いアメリカ本土の玄関口であるシアトル。成田から約9時間で着く空の玄関口「シアトル・タコマ空港(シータック空港)」とシアトルの間には、車と飛行機のユニークな博物館がある。また、市内にはポップカルチャーをテーマにした体験型の博物館などがあり、実に知的好奇心を満たしてくれる街である。

今も昔も車は成功を飾るアクセサリー

 クラシックカーから最新のコレクタブルカーまで300台を超える車とバイクが展示されている「アメリカ自動車博物館」。エントランスは巨大な展示室につながっていて、クラシックカーの消防車(1878年)や、パンを販売するベーカリー車(1931年)などアメリカの生活史に登場してきそうな車がずらり。 

その奥は、6ケ月ごとに入れ替わる企画展のコーナー。私が訪れた時は、懐かしのヴィンテージから最新型までずらりとBMWが並んでいた。憧れだった車にここで遭遇という人も多いようで、キュレーターのスコット・ケラー氏も「学生時代に親から譲ってもらった最初の車と同じ型のBMWがあるんだ」と遠い目で語っていたほど。

 3000台もの車を提供して、「アメリカ自動車博物館」の設立に寄与したハロルド・レメイ氏をトリビュートするコーナーがあって、そこには「幸運をつかむには懸命に働くことだ」という氏の座右の銘の元、ヴィンテージなど高価な車が展示されている。また「マスターコレクター」のコーナーは、宝飾業ブルガリの創業者ニコラ・ブルガリなどトップクラスの車の愛好家がコレクションを披露している。今も昔も車は成功を飾るアクセサリーなのかもしれない。

かつての超音速機から大統領機まで

同じくシータック空港とシアトルのダウンタウンとの中間、航空機世界大手ボーイングの施設のすぐ近くにあるのが「航空博物館ミュージアム・オブ・フライト」だ。こちらは、車よりさらに大きい飛行機、宇宙航空機器の実物がずらりと並ぶ圧巻の規模を誇る。エントランスを入ってすぐの"グレート・ギャラリー"には、大屋根からダグラスDC-3など双発のプロペラ機から軍用機までが下がり、地上には、1960年代に世界最速の米軍偵察機だった通称"ブラックバード"の本物など39機もの"実物"の飛行機が大空間を飾る。

広大な敷地内には、シアトルに1916年に誕生したボーイングの当時の社屋である"レッドバーン"が再現されている。実は、このレッドバーンは、ボーイングの創業者であるウィリアム・E・ボーイングのプライベートのボートを造る小屋だったという。当時、飛行機はまだ木製部分も多く、ボートと同じ製造技術が使われていたのだ。

ここから歩道橋を渡ると、一気に時を越えて"スペースギャラリー"という別館にいたる。わずか100年の間に宇宙船の時代に至った歴史には驚くしかないが、軍用機の開発や冷戦時代の競争が飛行機と宇宙船の発達を支えたという事実が垣間見えて、複雑な思いもする。しかし、今や民間人も宇宙旅行に出る時代。宇宙飛行での食事やトイレなどの展示には興味をそそられる。

最後に驚かされるのが、3エーカー(1万2000平方メートル)もの広さを誇る屋根付き展示場"アビエーション・パビリオン"だ。超音速機「コンコルド」やアイゼンハワーからニクソンまで4代の米大統領が使った"エアフォースワン"はじめ、19機もの実際の飛行機が展示されていて、その多くはまだ実際に飛行ができる状態のものだというから驚きだ。機内を見ることができるのも貴重な体験で、ここだけでも来る価値のある博物館である。

ダウンタウンでポップカルチャーに

シアトルの市内、シアトルセンターでひと際カラフルで目を引く外観の博物館が「ポップカルチャー博物館」だ。シアトルで生まれたジミ・ヘンドリックスや、ワシントン州で結成されたロックバンドのニルヴァーナなど、ロック・ミュージックとシアトルは深いつながりがある。シアトルが本社のマイクロソフトの創業者のひとりであるポール・アレン氏が出資しており、彼の愛するSF映画についての展示も多く、「E.T.」「スタートレック」「スターウォーズ」など懐かしさとトリビアあふれる展示がいっぱいだ。

また、博物館ではないが、近くにマイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏と妻のメリンダさんが設立した慈善団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」の本部があってビジターセンターは無料で入場できる。例えば、雨の降らない途上国で遠くの井戸水を汲(く)みに行くのがいかに大変かを重りを運んで体感したり、いくら寄付すればワクチンが配布できるかが視覚的に分かる展示があったりと、ただ財団の内容を紹介しているのではないのは、さすがの発想だ。自分が世界を改善するならどんな立場が向いているかを分析できるコーナーもあって、ひょっとしたらここを訪問することが最初の第一歩につながるかもと思わせる。

産業に根ざして、ひと際ユニークな魅力を放つシアトルの博物館。興味が尽きない内容なので十分に時間を取って回ることをおすすめする。

取材協力/シアトル・ワシントン州観光事務所

http://www.visitseattle.jp

小野アムスデン道子
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスへ。東京とポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。

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