くらし&ハウス

小沢コージのちょっといいクルマ

ロールスのようなライン ボルボ、新しい高級の作り方

2017/3/21

ボルボのデザインの変化について語るデザイン部門のバイスプレジデント、ジョナサン・ディズリー氏

 2016年に上陸するなり国内で1000台以上が売れた新世代フラッグシップSUV「XC90」。ブランドとして久々に年間1万5000台弱を販売した日本のボルボをけん引した感がある。2016年のグローバル販売53万台は過去最高で、今、ボルボは再び輝きつつある。

 先日、新セダン&ワゴン「S90」「V90」発表時に来日したデザイン部門バイスプレジデント、ジョナサン・ディズリー氏を小沢コージが直撃した。

左から「S90」「 V90」「V90クロスカントリー」(写真提供:ボルボ)

■ピンチはチャンスでもあった

小沢コージ(以下、小沢) 2010年以降、新たに生まれ変わって作られた新生ボルボプロダクトは予想以上です。特にXC90をはじめとする新世代90シリーズのデザインは、温和なスウェーデンらしさを保ちつつも前よりずっとノーブル。個人的には北欧のレンジローバー、北欧のロールス・ロイスと呼びたくなるムードです。どうしたらこんな改革ができるんでしょうか? その分、価格も高めにはなってますけど。

ジョナサン・ディズリー氏(以下、ディズリー) ノーブルとおっしゃいましたけど、まずはお客様ありきです。そもそもボルボのお客様は教育レベルの高い医師や弁護士が多く、それは日本でも同じで、まずはデザインやボルボブランドに対する理解が深い。

小沢 そういうお客様にはピッタリの変化だったということですよね? 北欧らしさを保ちつつも、よりノーブルという方向性が。

ディズリー もう一つ、ボルボは2010年にフォードから中国のジーリー・ホールディング(浙江吉利控股集団)に買収されたわけですが、そこはホールディングカンパニーなのでフォード傘下時代にはなかった自由を与えられ、独立しました。それまでフォードと共有していたパーツがなくなり、プラットホームから全部作らなければいけなくなったわけですが、デザイナーにとってはそれが絶好のチャンスになったんです。

フォードから中国のジーリー・ホールディングス傘下に入ったことでパーツを1から全部作らなくてはいけなくなった。しかし「デザイナーにとってはそれが絶好のチャンスになった」という

小沢 つまり今回すべてが新しくなったというよりも、今までやりたくてもできなかったことが初めて全部できたということですか。

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