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小沢コージのちょっといいクルマ

ロールスのようなライン ボルボ、新しい高級の作り方

2017/3/21

ディズリー そうです。車内に使うマテリアルの選別からすべて自由で、今ではボルボ車を買う大きな理由にデザインが挙がるようになりました。

小沢 今まではできなかったことって具体的にはどんな部分ですか。

ディズリー 例えばキーですが、以前はサーキットボードが中に入っていて形状が決まっていました。しかもダッシュボードの穴に差し込む必要があったので、フォード傘下のアストンマーティンやジャガーとキーのカタチが一緒だったんです。当時ボルボはすでに今のiPhone 5のようなキーデザインを設計していましたが、採用は無理でした。しかし今はイチからボルボ専用に設計できて、形状をiPhoneのようにできるどころか、ボタンを全部サイドに付けることができ、ポケットの中に入れても押し間違いが防げるようになったし、内装と同じ本革やそれこそカーボンファイバー、ウッドなども貼れるようになりました。これぞスカンディナビアンスタイルです。

ディズリー氏が「今まではできなかったこと」の例としてあげたキー。ボタンをサイドに付けたことでポケットの中でも押し間違いが防げるようになった

■ドイツの後追いじゃ1番になれない! もう、やるしかなかった

小沢 一方、逆に失敗できなくなったというか、周りと競争しすぎてスカンジナビアンらしさがなくなくなっちゃった部分もある気がするんですが。新型ワゴンのV90ですけど、リアハッチがずいぶん寝ちゃってイマドキのスポーティーさを追い過ぎてはいないですか。

ディズリー いや、失敗しても大丈夫でしたよ。もともと何かしなきゃダメだし、もうやるしかないという状態でしたから。こうやって自分たちの考えるスカンディナビアンスタイルを追求するのか、ドイツ勢の後追いをやって失敗するのか。最初から2番手を狙ったら4位か5位で終わりますが、1位を狙えば1位になれる可能性がありますから。

小沢 それと僕がビックリしたのは今回クラシックなロールス・ロイスのプロポーションを取り入れたと明言したことです。今までボルボがあんな路線を狙ったことはなかった。まさしく北欧のレンジローバーたる風格で。

新生ボルボには、クラシックなロールスのプロポーションを取り入れているという

ディズリー コンペティションでより良いものを狙わなければいけない。さらに高みを目指さなければいけない。それを顧客は求めているんです。今回、お客様はボルボは本当に良いクルマを作ったなと言うでしょうし、私はお客様にボルボを持つことに誇りを持ってほしかったんです。ボルボは世界中から頑丈なクルマだと思われているし、今回レンジローバーよりいろいろな面、特に内装については優れていると思います。

小沢 ロールスから取り入れた部分に、フロントタイヤの位置とそこからフロントウインドーあたりまでを長く取ったデザインがあります。そのほかディテールで高級感を出してるポイントは何でしょう。

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