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ハーバード卒の女性でも昇進をネガティブに考える理由

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日経ウーマンオンライン

あなたは、635人のハーバード・ビジネス・スクール卒業生の、キャリアの捉え方において、男女差があると思いますか。また、差があると思う場合、どのような差があると思いますか。

男女のキャリア昇進についてのハーバードの最新研究

「組織の管理職やリーダーに女性が少ない」というのは、よく聞く話だ。

この分野の研究は特にこの10年で進み、無意識の男女差別や女性の実力を低く見てしまう需要側(雇用側)の問題に注目する研究もある。また反対に、女性自身のキャリア設計やそれに影響を及ぼす供給側(女性側)の問題を説く研究もある。実際は、両方の問題の組み合わせが女性リーダー不足の原因だと個人的には思うが、ハーバード・ビジネス・スクールのフランチェスカ・ジーノ教授は、男性と女性のキャリア認識について興味深い研究結果を示した。

教授の研究チームは、635人のハーバード・ビジネス・スクールの卒業生を対象に、キャリア昇進を、ハシゴの絵に例えてイメージさせる実験を行った。ハシゴの段数が高くなるほど、自分の目標や意識が高いというわけだ。さらに実験対象者に、「理想のキャリアのポジション」と「実現可能な最高のポジション」が、ハシゴのどの高さに相当するのか図式表示してもらった。すると、男性のほうが女性より「理想のキャリアのポジション」を高い位置においた。これは、予想通りの結果だろう。

しかし、「実現可能な最高のポジション」の認識に、男女差はなかったという。この結果についてジーノ教授は、女性は「自分自身が最高のポジションまで登り詰めることはできるけれど、それは自分にとって理想のポジションではない」と考えていることを示していると分析する。

女性は、キャリア昇進のネガティブ影響を考える

つまり、男性に比べて女性は、キャリア昇進のポジティブな影響よりネガティブな影響を「見ている」という。

別の実験では、対象者に職場で昇進の機会が訪れた場合、昇進によるネガティブな影響(ストレス、時間管理、人間関係など)とポジティブな影響(満足度、給与、影響力など)の度合いを1から7までの数値で予想してもらった。

すると、ポジティブな影響の度合いの予想は男女差がないものの、女性はネガティブな影響を予想する傾向があるという。さらに、多くの女性は、昇進は可能であるものの、必ずしも理想ではないため断る可能性があると答えたのだ。

ハーバードの女性でもあえて昇進は選んでいない

実験対象者を、ハーバード・ビジネス・スクールの学生、学部生、卒業生にまで広げても同様の結果が出たという。女性活躍推進や機会平等への認識が高まるにつれ、ハーバードの多くの女性は男性と変わらない結果を手に入れられると考えるようになった。20~30年前は、この点ですら男性と女性で差が出ていただろう。しかし、それでも必ずしもキャリア昇進はポジティブなことではないと考え、多くの女性はあえて管理職やリーダーになることを選んでいない可能性があるのだ。

卒業が近づくにつれ、私自身もどういう職場でどういう仕事をしたいのか、考える機会が多くなった。自分の思考や価値観が女性であることによっていかに影響されているのかに気付くのは、本当に難しいと感じる。日本でも、さまざまな女性向けの講習があるが、女性の思考傾向について、フォローするサポート体制は必要だろう。

例えばハーバードでは、給与交渉において、女性のほうが自分の実力を低く捉えて低い給与で納得してしまうことが多くの研究で証明されているため、女性向けの給与交渉セミナーや交渉練習が行われている。

私自身、ずっと男女共学の学校に通い、教育の場における男女平等を当たり前と感じていたので、社会に出てからの明らかな男女の不平等に対して、どう考えればいいのか戸惑い漠然とした不安を感じた。男女平等を推進することには大賛成だが、表面的な制度や政策だけではなく、どのような点で男女の機会の平等がまだ実現されていないのか、男女の意識や行動を分析する重要性をジーノ教授の研究で改めて感じた。

大倉瑶子
テレビ局で報道記者・ディレクターとして4年働く。東日本大震災の取材やフィリピンでの台風被災地のボランティアを通して、災害復旧に興味を持ち、退職を決断。フルブライト奨学生として、ハーバード・ケネディ・スクールで学んでいる。

[nikkei WOMAN Online 2017年3月7日付記事を再構成]

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