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食べ物 新日本奇行 classic

鉄砲漬けの語源を探る 漬物で再現する「銃身と弾丸」 漬物(7)

2017/3/20

 拙宅の近所に業務用食材の専門店がある。飲食店主らしい人物が電卓片手に大量の買い物をしている姿も見かけるが、むしろ目立つのは近所の人たちである。自慢ではないけれど私も会員カードを持っていてときどき覗いている。カード、見せてあげよか? ポイントけっこう貯まったよ。

業務用の冷凍食材=PIXTA

 広い店内を歩いていて飽きることがない。1日は無理でも半日はいられる。いや、2時間なら。米が安い。海苔が安い。感心するのはドレッシング類の多さである。メモしてないので具体名は省くとして、サラダ用、しゃぶしゃぶ用、ジンギスカン用、韓国料理用と大きなペットボトルに入ってずらーっと並んでいる。これだけのものが手元にあったらメニューは自由自在ではないかと思えてくる。

「業務用」と書かれたカレーの缶はバケツくらいの大きさなのに、スーパーで売っている同じ商品の家庭向け小型缶に比べて格段に安い。安いからほしい。ほしいけど買うと4、5日は同じカレーばっかり食べなければいけなくなるので買えない。

 肉や加工食品もあらゆる種類のものが冷凍ケースに詰まっている。焼いた鯖の切り身がどっさり詰まった透明な袋を見ながら、あるビジネスホテルの朝食を思いだした。

バイキングの朝飯会場

「ああ、バイキングの朝飯会場で大きな皿に盛ってあったのはこれだったのか」

 同じように鯖の味噌煮、サワラの塩焼きもあった。びっくりするほど安い業務用食材をお弁当に入れている店もあろう。ランチで活躍しているものもあろう。

 業務用食材や冷凍食品がなければ外食産業は成り立たないだろう。

解凍した具に味噌汁をかける?=PIXTA
ご意見 ご存知とは思いますが、冷凍食品は冷凍庫から出したばかりで霜がふいた状態で袋を破り、直接フライパンにのせたり揚げたり焼いたりゆでたりしません。
 牛丼屋でよく観察してください。あまり出ないやつは室温放置で、よく出るものは温湯槽に浸けておいて、注文がある都度、それを加工したり直接丼に盛り付けています。
 今日昼に時間がなくて飛び込んだ某牛丼チェーン店は豚汁の具だけの袋がお湯に浸かっており、味噌汁は専用加温槽に大量に入れてある。豚汁は袋から解凍済みの具を椀に入れて味噌汁を注ぐだけ。よく考えたと感心しました。豚汁を売り物にできるわけだ(沼さん)

 とこのような形で私たちの胃袋におさまっているのである。

ご意見 大阪泉州には「じゃここうこ」という漬物の煮物があります。水ナスの古漬と、ショウガの古漬を塩抜きして、じゃこ(えびじゃこ)と一緒に炊きます。夏に漬けた水ナスが中まで茶色くなる翌年春ごろつくります。
 味付けはお醤油、好みでお砂糖少し、だそうです。泉州泉佐野市生まれの友人に聞きました。お店ではほとんど売っていません。泉州の家庭の味です。
 水ナスはメジャーになりましたが「じゃここうこ」を知る人は少ないでしょう(泉州住まい30年さん)
素うどん=PIXTA
ご意見 大阪では「ぶぶづけでも…」はなく、「おうどんなと食べて行かはりまっか」です。たいがいの場合「そらおおきに」とごちそうになりますが、きつねや月見が好みでも「わて素うどんが好きだんねん。うどんの善し悪しは素うどんやないと判りまへんよってな」と話題を盛り上げ、さり気ない遠慮を致します。
 お漬もんのたいたんは大阪でも致します。泉州水ナスの古漬を塩出しして雑魚(じゃこ)とたいた「じゃこごうこ」は泉州の郷土食ですし、毛馬胡瓜や越瓜(しろうり)、大根の古漬ででも致します(豊下製菓の豊下さん)

 このように大阪・泉州でも名物水ナスの漬物が古くなったら煮るそうである。キュウリや瓜でも同様。従って大阪も煮る地帯に入るようであるが、それだけか。

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