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美味を旅する 食材の宝庫、伊豆のオーベルジュ3選

2017/3/16

アルカナ イズの朝食「森の中のピクニック」

 オーベルジュでゆったりと美食を楽しむ旅が、人気を集めている。オーベルジュとは、フランス発祥の宿泊施設を備えたレストランのことで、主に郊外や地方のリゾート地に立地している。今回は、温暖な土地柄で知られ、山海の幸に恵まれた伊豆にある、食べてよし、泊まってよしの極上オーベルジュを紹介しよう。

■アルカナ イズ(湯ケ島温泉) ――各部屋に露天風呂

 料理はもちろんのこと、ゆったりとしたリゾートライフを楽しめるのが、「アルカナ イズ」だ。16部屋ある客室はすべてスイート仕様で、「スイート」「リバーウイングスイート」「リバーテラススイート」「リバービュースイート」の4タイプがある。

 宿泊棟はレストランとは離れた別棟になっており、周りは森の緑に囲まれ、建物の眼下に狩野川をのぞむ。隠れ家のような、静かで自然たっぷりの環境に癒やされる。フロントはなく、チェックインは客室もしくはレストランでバトラー(執事)が行うシステム。滞在中は専属のバトラーがどんなささいなことにも対応してくれる。ベッドは大きめのハリウッドツインタイプで、ゆったりとくつろぐことができる。

「リバーウイングスイート」の客室と露天風呂

 極めつきは、各室に設けられた源泉掛け流しの露天風呂。弱アルカリ性の硫酸塩泉で、肌ざわりもやさしい。木々の緑に囲まれ、川のせせらぎを耳にしながら、好きなときに好きなだけ入れるのがうれしい。ここではできるだけ時間を忘れて、自然を満喫してもらおうと宿側が考えているのか、部屋にはCDプレーヤーがあるだけで、テレビや時計など時間を感じさせるものは置いていない。

■「arcanaタパス」で伊豆半島を一周

 レストランはオープンキッチンになっており、キッチンの後ろは美しい森が見えるように、3枚続きの大きなガラス窓になっている。この森は樹齢100年以上のクスノキなど、伊豆の原風景が広がっており、夜は森がライトアップされる。美しい森を眺めながら食事ができるように、カウンターやテーブル席は森に向かって配置されている。

糸井佑磨料理長

 シェフは糸井佑磨さん。オープン当時のスタッフであり、フランス国家最優秀職人章を持つファビアン・ルフェーブル氏のもとで研さんを積んだ。伊豆の豊かな海と山の幸、そして自然に魅了され、再びアルカナ イズに戻り、2016年に料理長に就任した。おいしさは食材にありと考えており、「魚梅」の鮮魚、「歌子さん」の卵、「石井農園」のいちご「紅ほっぺ」など、地元の生産者のもとに何度も足を運び、新鮮なものを仕入れている。キャビアもチョウザメを仕入れて手作りするというこだわりようだ。

 料理で特徴的なのが、5種類の「arcanaタパス」だ。伊豆の大自然に溶け込むように配慮された手作りの器で供される。糸井シェフが手描きしたかわいいイラストマップを片手に、まるで伊豆半島の食材めぐりをしているかのような楽しさが味わえるひと品。まさに「五感を刺激するエモーショナルフレンチ」の幕開けといえる。

 もう一つの名物となっているのが、朝食の「森の中のピクニック」。目の前で調理されるいろいろなタイプの卵料理と色とりどりの料理と器は、見ているだけでも楽しい。「アルカナ イズ」は大人が存分に楽しめる工夫がちりばめられた宿である。

ライトアップされ、幻想的な森を見ながら食事ができる
伊豆を旅する「arcanaタパス」

アルカナ イズ
〒410-3206 静岡県伊豆湯ケ島1662 TEL 0558-85-2700
客室/16室 チェックイン/15:00 チェックアウト/13:00
宿泊料金/平日4万9500円~(1室2名 1泊2食つき1名)、サービス料含む 11歳以下不可

写真提供:アルカナ イズ

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