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大人の「脱腸」は、男性に多いってホント?

日経Gooday

2017/4/2

 正解は、(1)ホント です。

 鼠径ヘルニアは、図に赤い点線で示した「鼠径靭帯(じんたい)」の上縁に沿った管(鼠径管)から、腸など腹腔内の臓器が皮膚の下に飛び出す病気です。

 鼠径という言葉の語源は、ネズミの通り径(みち)から来ています。男児では、胎児のときに腰部の腎臓の近くに発生する睾丸(こうがん)が、腹壁を通って陰のう(睾丸を包む袋)まで降りてきます。この通路が、睾丸をネズミになぞらえて、鼠径管と呼ばれているのです。女児の場合は、子宮を支える「子宮円靭帯」が、鼠径管を通って陰部まで下降します。

 大人の鼠径ヘルニアは、鼠径管のある鼠径部の腹壁がゆるむことで起こります。具体的には、腹壁の筋肉の最も腹腔側を覆う筋膜が、代謝異常によって弱くなることが原因とされます。聖路加国際病院消化器センターヘルニアセンター長の柵瀬(さくらい)信太郎医師によると、筋膜が弱くなることには喫煙や遺伝が関係しているのではないかという意見はありますが、はっきりとは解明されていないそうです。

 発症数は、30歳ぐらいから加齢とともに増加し、60代、70代が発症のピークで、その80~90%が男性です。「運動、食事、仕事などとは直接、関連性はないため、予防する方法も分かっていません。誰にでも起こり得る病気だといえます」と柵瀬医師は話します。

 鼠径ヘルニアそのものは命に関わる病気ではありませんが、放置するとまれに、皮膚の下に飛び出した内臓が体内に戻らず、石のように硬くなって押すと痛む「嵌頓(かんとん)」を生じることがあります。こうなると緊急手術が必要になるので、軽度のうちに、早めに対処したいですね。

(日経Gooday編集部)

[日経Gooday 2017年1月23日付記事を再構成]

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