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魚だって漬物になる へしこやニシン漬け、かぶらずし

漬物(3)

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NIKKEI STYLE

本日、会社にきたら長四角の段ボール箱が届いていた。送り主は御食国(みけつくに)若狭おばま食文化館の館長である。「もしや」と胸躍らせながら箱を開けると出てきました、若狭名物の焼き鯖が!

焼き鯖の一部はアンパンマン激似と言われ始めたデスクにおすそ分けした。今夜あたり自宅でむしゃむしゃやることだろう。鯖は少々食べても太らないからね。

デスクびっくり で、でかい。鯖まるまる一尾串打って焼くんだからすんごいボリューム。これ全部食べたら確実に太ると思うな。

ベティー隊員 太る。

私も早速食べたが、お世辞抜きで感動的に美味かった。素焼きなのに味わいが深いのである。

ああそうそう、朝刊にJR美祢線の記事が載っていた。その写真を見たエミー隊員が言った。

「あの辺の保育園に通っていたんです。南大嶺というところから支線が出ていたんですが、1週間の乗客が7人しかいませんでした。毎日同じ人がひとりで片道だけ乗っていたんですかねえ。もちろん廃線になりました。ゴクゴク」

最後の「ゴクゴク」はコーラを飲んだ音である。

どっちにしても、とてもローカルな土地で生まれ育ったんだねえ。

エミー隊員 そうなんですよ。すごいのんびりしたところです。

デスク感心 駅の大半は無人駅。どうりでエミー隊員は自動改札通れないはずだ。ちなみに、ディーゼルカーを「パンタグラフのない電車」と呼ぶのはやめようね。「電車」じゃないから。

エミー隊員 その違いはいまだに分かりません。むしろ分かるのが怖い……。

漬物(2)に出てくる京都の「ぶぶ漬け」。これを食べるかと聞かれると、そろそろ帰ってほしいということという理解が広がっているが、「それは間違いどすえ」というメールが京都の「だいぶっちゃん」から。

ご意見 「ぶぶづけでもおあがりやす」に「もう帰ってくれないかな」と意味がこもっているというのは落語の中のお話で、実際「ぶぶづけでも~」と言うのはごくごく親しい相手に限られます。
 よそ様でご飯をよばれる(いただく)なんて、お祭か法事のときしかありませんし、招待するのも気心の知れた人々。それに京都では家庭料理でもてなすのではなく、仕出屋さんから料理を取るのが当たり前。作るのが面倒くさいからではありません。口に合わない物を出して、お互い気まずい思いをするよりはプロの料理が良いだろうという合理的な精神からきてます。
 ましてやお茶漬を人様にお出しするなんて、そんなけったいなこと考えられしまへん。「ぶぶづけでも~」には「まだまだお話したいので、ゆっくりしていって下さい。でも何の支度もしてませんので、お茶漬程度のものしかありませんが」という意味が込められているのです。決して意地悪で「ぶぶづけでも~」と言ってるのではないことをご理解いただきたい。

これは「京都検定」にも登場するそうなので、覚えておきたいものである。

関係者一同 勉強になりました。

漬物。野菜が基本とはいってもそれだけとは限らない。

ご質問 今回の漬物には動物性の発酵保存食品は入らないのでしょうか? 滋賀県の鮒ずし、富山の黒作りなどまさに食の方言の宝庫に思われますが、いかがでしょう(太ったオオカミさん)

その通りである。石川や富山のブリだの鯖だのを使ったかぶらずしも入る。いま富山出身の同僚とかぶらずしの話をしていたら「うー、あれは美味いんだよね。寒い冬の夜にこたつに入って麹ごとがぶりとやるとたまらないんだよね」と唾を飲み込んでいた。

小浜の鯖のへしこも鯖のぬか漬け、鯖の漬物である。

魚を使った漬物といえば北海道。

ご意見 北海道の漬物の代表格は「ニシン漬け」。身欠きにしんと大根、キャベツを麹で漬けます。冬の寒さで凍ったところをしゃりしゃり食べると歯にしみる。春先になると発酵が進んでちょっと酸味がついてくるところもいいですね。
 鮭を使った「はさみ漬け」も色がきれいで人気があります。薄切りの鮭と白菜、大根、ニンジン、キュウリを重ねて麹で漬けます。
 ニシン漬けに最適といわれるのが「札幌大球(ダイキュウ)」というキャベツ。直径50センチ、重さ20キロもあるという巨大な種類です。この時期になると「漬物用野菜」「越冬用野菜」と銘打って大球キャベツをはじめ、土つき大根やニンジン、白菜、ジャガイモの大袋が店頭に山積みになります…鮭のはさみ漬けも麹の代わりにチーズを使って作る方法もあるのです。乳酸菌だから近いんでしょうね。乳製品を使うところなど、北海道らしい新顔かもしれません(札幌生まれ札幌育ち 道産子三代 雪あかりさん)

札幌大球は前回、ちろこ@札幌さんのメールにも登場した。私の自転車にのらないので買えない。

ご意見 北海道の漬物は比較的甘めですね。キムチとか甘いんです。おにぎり温めますかではありませんが、北海道では温かいことと甘いことが贅沢なことでもあるんです。
 他には魚貝類の入った漬物が多いですね。ニシン漬けとか鮭の入った漬物とか。知床で食べた鮭と野菜の漬物(正確な名前は忘れたなぁ…確か旅館組合に漬物名人がいます)は絶品でした(ぺんぱらさん)

ぺんぱらさんは札幌にできた「世界の山ちゃん」に行き、手羽先を食べたそうである。あの店、日本中に進出している。

ご意見 「わしも漬け物だ」と主張している魚もありますニシン・ホッケ・サンマなどの糠漬けです。しょっぱさは甘めのものから辛めのものまでお好みでどうぞ。生魚とは二味くらい違ったおいしさですよ。
 よく漬かったニシンの糠漬けを焼いたものを、ほんの少し弁当のおかずにするとおかずの節約に大いに貢献します。これは昔の冬山で材木を切り出す仕事をしていた人たちの大好物だったとか?
 秋田にもニシンの糠漬けがありますから、ナンコなんかと同様に東北とのつながりを連想させます(石仏頭@江別さん)

 なんかこの間の札幌オフ会参加者総登場って感じ。

北海道ではこんなことも行われているのか?

ご意見 宗谷出身の社員の家では種々のオホーツクの魚でイズシを漬けます。ボツリヌス菌が怖いので80歳を過ぎたおばあちゃんが食べて大丈夫だったら家族や客に出すそうで、おばあちゃんが本気で「私が食べて大丈夫だから」と勧めてくれました…漬物は保存食ですがボツリヌス菌などが出る漬物は異例ではなかろうか?(沼さん)

このおばあちゃんの勇気と度胸と犠牲的精神を称えたいものである。そして、この家庭のルールも異例ではなかろうか。

高知から。

ご意見 高知の漬物事情ですが、暖かい土地柄で発酵が進みやすく、糠漬けなどはすぐに酸っぱくなってしまいます。そのためかタクアンなどはあらかじめ酸味を添加してある物があるほどです。このことは妹尾河童著『タクワンかじり歩き』にも書かれてます。
 あと、高知独特の漬物といえば、お茶の葉を漬けて発酵させた「碁石茶」があります。やはり酸味があります(恒石さん)

碁石茶は茶葉を発酵させたもので、煮出して飲むのでお茶か。あるいは漬物か。どっちかわからない。一時は生産農家が1軒だけになっていたが……。

(特任編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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