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歯磨き後のうがいは少なめに 「歯ケア」6つの新常識 30~40代のうちに身に付けたい歯の健康習慣(2)

日経Gooday

2017/3/21

 食事をすると、食べ物を取り込んだ虫歯菌が出す酸によって口の中が酸性に傾き、歯の表面のミネラルが溶け出しやすい状態になる。一方、食べ物をかみ始めると、唾液中の重炭酸塩の量が増え、これによって口の中が中和され、溶け出したミネラルが歯の表面に戻る。「溶けたミネラルが歯の表面に戻るときに、歯の表面にフッ化物があると、歯の修復が効果的に進み、硬くて溶け出しにくい構造になるのです」(熊谷院長)

 特にうがいを少なめにするといいのは就寝前だ。寝ている間は唾液の分泌量が落ちるため、口の中の細菌が増殖しやすい。一方で寝ている間は、歯磨きによって歯の表面に付けたフッ化物がその後の食事などで失われることがなく、お口の中にフッ化物を長く留め置くチャンスでもある。就寝前はしっかりとブラッシングした後、うがいを少なくしてフッ化物を歯の表面に残すとよい。「味の強くないフッ化物入り歯磨き粉がおすすめ。味が強いとたくさんうがいをして、フッ化物がすべて洗面台に行ってしまうからです」(熊谷院長)

【Q】デンタルフロスは使った方がいい?→○歯ブラシだけだと約40%も歯垢(しこう)が残る

 実は歯ブラシによるブラッシングだけでは約40%も歯垢が残るというデータもある[注1]。同じデータでは、ブラッシングにフロスを併用すると約85%、ブラッシングに歯間ブラシを併用すると約95%の歯垢が除去できた。

 「歯と歯の間は歯垢がたまりやすく、歯周病や虫歯ができやすい部位でもあるが、歯ブラシは歯間部には届かない」(熊谷院長)ためだ。だからこそ、デンタルフロスや歯間ブラシといった歯間清掃用具を併用することが重要というわけだ。

 フロスは、1日1回、全ての歯間部を磨くことが目標。1日に2回歯磨きするなら、最初に上の歯、次に下の歯というように分ければ負担感が減る。

 フロスを使う時のコツは、ゆっくりと斜めにフロスを動かしながら歯間に通すこと。力を入れて一気に通すと、勢い余って歯ぐきを傷つける恐れがあるからだ。片方の歯の側面について3~4往復させる。

 糸巻きタイプや柄付きのタイプなど、様々な種類があるが、初心者にも使いやすいのはY字型の柄付きタイプ。奥歯の歯間部や、舌側にもフロスをしっかり入れることができる。水で洗えば何度も使える。

[注1]日本歯周病学会誌、1975;17:258-64.

【Q】必ず歯間ブラシを使った方がいい?→×歯間部のすき間が小さい時は無理に使わなくていい

 歯間ブラシを使うのは、歯間部のすき間が大きい時。まだすき間がない、あるいはすき間が小さいのに無理に歯間ブラシを使うと、歯ぐきを傷めてしまう。また、すき間の大きさに合わせて適切な歯間ブラシのサイズを選ぶことも大切。無理に大きなものを使わないようにし、まずは小さいサイズから試そう。

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