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グルメ・トラベル

「直虎」だけじゃない 浜松は驚き凝縮の小宇宙 水津陽子のちょっとディープ旅

2017/2/28

■日本三大砂丘と、絶景の浜名湖ビューに心洗われる

日本三大砂丘の一つ「中田島砂丘」は南北600m、東西4kmの砂丘。遠州灘からの強風が生み出す美しい風紋が見られる。春から夏にかけてアオウミガメの産卵地としても知られる

 さて、JR浜松駅からわずか5キロのところには美しくも広大な別世界が。日本三大砂丘の一つ「中田島砂丘」があるのです。砂丘といえば鳥取が有名ですが、ここも南北600メートル、東西4キロという規模。遠州灘から吹きつける北西の強い季節風がつくり出す自然の芸術、美しい風紋を見ることができます。砂丘を越えた先には太平洋が広がり、毎年春から夏にかけてはアカウミガメが産卵に訪れるほか、コウボウムギやハマヒルガオなどの海浜性植物、防潮林のクロマツ林も見られます。夕陽の名所としても知られ、季節や時間帯によってさまざまな姿を見せる砂丘の風景は必見です。

浜名湖に浮かぶ弁天島から見た鳥居の形をした弁天島のシンボルタワー、その奥に浜名大橋が見える

 中田島砂丘から海沿いの道を西に14キロ。浜名湖に浮かぶ弁天島からは、赤い鳥居の形をしたシンボルタワーの後ろに遠州灘と並行して走る国道1号、長さ631.8メートルの浜名大橋を見ることができます。最高海抜31メートル、浜名湖が遠州灘に通じる今切口をまたぐPC(プレストレスト・コンクリート)橋は下から仰ぎ見ても大迫力ですが、水平線の上を走る姿はほかにはない景色です。

 浜名湖は淡水に海水が混じる汽水湖。弁天島の北3キロにある「浜名湖ガーデンパーク」の高さ50メートルの展望塔からは、浜名大橋の向こうに広がる太平洋とつながる絶景が一望できます。ここでは春には芝桜やネモフィラ、バラなど花盛りの庭も楽しめます。

■浜名湖畔の楽しさの小宇宙「舘山寺温泉」

大草山から眺める浜名湖、「かんざんじロープウェイ」(画像提供:浜松観光コンベンションビューロー)

 浜名湖は、遠州の山奥に住んでいた巨人のダイダラボッチが手をついてできたという伝説があります。上から見ると左手のひらのかたちをしています。その親指と人さし指の間にできた半島に、浜名湖最大の温泉「かんざんじ温泉」があります。

 ここは、願い事を書いた数千の灯籠が内浦湾に浮かぶ夏の花火大会や、日本唯一の湖上を渡る「かんざんじロープウェイ」があることで知られます。しかし実はこの南北1キロ、東西2キロの内浦エリアは、温泉、絶景、パワースポット、多様なレジャースポットが集積するスモールワールド。

 ロープウエーで浜名湖を空中散策して、温泉街から大草山に上がれば、展望台からは浜名湖・内浦湾を一望のもとに。マリーナから「浜名湖遊覧船」に乗れば「はままつフラワーパーク」や「浜松市動物園」、内浦湾や浜名湖遊覧、夕日クルーズなども楽しめます。直虎ゆかりの堀江城址にはレトロな遊園地「浜名湖パルパル」、マリーナではマリンレジャーと、退屈させません。

 中でも「舘山寺」は、ぜひ訪れたい神秘的な場所です。舘山(たてやま)は内浦湾に面した標高約50メートル、周囲1400メートルの小さな山。中には弘法大師が舘山寺を建立されたときに仮堂として使った古墳「穴大師」や、美人観音と呼ばれる高さ16メートルの「聖観音菩薩」などパワースポットが点在しています。近年は若い女性に縁結地蔵尊が人気で、小さなお堂には「心」の文字にカギの絵が描かれた絵馬が鈴なりになっています。祈願岩や富士見岩、西行が瞑想(めいそう)にふけったとされる西行岩、展望台なども点在。遊歩道が整備されており、ゆっくり周っても40分程度です。小宇宙のようなパワースポット巡りを楽しんでみませんか。

弘法大師の開創、舘山寺は舘山(たてやま)に開かれたところから名付けられた
舘山にある愛宕神社には縁結地蔵尊が。良縁を願う絵馬が鈴なりです
(左)弘法大師の仮堂と伝えられる古墳「穴大師」。(右)穴大師の内部

水津陽子(すいづ・ようこ)
 合同会社フォーティR&C代表。経営コンサルタント。地域資源を生かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究などを行う。

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