変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

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社内を歩く際には、ダークスーツに白シャツ、タイを着用すべし――。日本オラクル(東京・港)にはつい最近まで、そんなお堅い社内規定が存在していた。社長兼最高経営責任者(CEO)の杉原博茂氏はそのような前時代的な規定をなくし、日本オラクルを、より個性的で柔軟な組織へと生まれ変わらせようとしている。変革のキーワードは「M85(ミッション85)」だ。

◇   ◇   ◇

――社長就任にあたり、まずは幹部100人と面会したと聞きしました。

「それは日本に来る前ですね。米国でまず幹部100人と面会しました。と言っても、多くは電話・テレビ会議を通じてでしたけれども」

「開発、営業、マーケティング、人事、法務と社内のキーパーソンに次々とコンタクトをとり、自己紹介を兼ねて、お互いの事業に関する話をしました。自分からコンタクトをとってきて、『俺はこんなにすごいんだ』と言った日本人はこれまでいなかった、とみんな面食らっていました。日本人といえば謙虚で、会ってもニコニコするばかりで話もしない人たちというイメージを持つ人が大半ですから」

「会った順番に番号を付けていったんですね。そしたら、その噂が社内で広まり、みなに『ところで俺は何番だ?』と聞かれました。じつは、1番がオラクルCEOのマーク・ハード、77番目が創業者のラリー・エリソンだったんです」

「幹部の話を聞きながら、また自分で調べたことと照らし合わせて、この会社の夢はどこにあるのだろうか、と考えました。たしかにみな優秀で、どうやってやるか、に関しては熟知している。しかし、なんのためにやるのか、という目的を見失っているように感じました。それで掲げたのが、先の『ビジョン2020』です」

改革は目標と目的の両輪がないとうまくいかない

――「クラウドナンバーワン」だけではなく、「最も敬愛され、称賛される会社になる」という文言を掲げました。

「両輪ないとうまくいかないだろう、と思ったからです。数値目標だけではなく、『なぜ、そうするのか』という目的を理解してもらわなくては、と思いました」

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