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美味しいお金の話

「本当に欲しい?」3回自問 買い物の満足度高めよう フィナンシャルプランナー 風呂内亜矢

2017/2/17

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 空腹は最高の調味料という言葉があります。お腹がペコペコになってから食事をすると、普段と同じものを食べているのに、よりおいしく感じられたという経験をした人はいるでしょう。お金の使い方も同様で、本当に欲しい気持ちが高まってから購入することでより大きな満足感を得られることがあります。

■「本当に欲しい?」と3回自問

 自宅のクローゼットを見てみると、衝動買いをしたもののあまり着なかった服、使わなかったアイテムというのが意外にたくさんあることに気づくのではないでしょうか。手持ちの服とコーディネートできなかったり、普段の生活で生かせるシーンがなかったりするなど、商品を活用できなかった理由は様々です。

 こうした事態を避けるためには、購入後にどう利用するのかをよく考えてみるのが有効です。欲しいものが目に入ると、後先を顧みずすぐに買ってしまうということでは、商品を生かせないまま終わることになりかねません。

 衝動買いを避けるためには「本当に欲しいものなのか?」と自分に3回尋ねてみて、それでも欲しいと思うなら購入する、などのルールを作ることがお勧めです。

 今欲しいと思っている商品は、心から欲しいと思っている物なのか、手に入れたらどのように使おうと思っているのか、これを買う代わりに何かを我慢できるのか、といった問いかけを自分にしてみて、それでも欲しいと感じる物だけ購入するというルールです。

 すてきなものを見つけると、その瞬間、欲しいという気持ちが一番高まりますが、その場を離れて一呼吸おくと、「よくよく考えてみればあまり使わないかも……」と、買いたい衝動が収まることがあります。何度自分に問いかけても欲しいと思えるなら、本当に自分に必要なものでしょう。

 自問自答したあげく、それでも欲しくて欲しくてたまらないから買うという行為は、おなかがすいてたまらなくなってから食事を摂ることに似ています。本当に欲しかったものであれば、よりおいしく感じられるわけです。

■「エア買い」のススメ

 インターネットショッピングでは「お気に入り」や「欲しい物リスト」などの機能を使うと便利です。貯金が上手な方に話を聞くと、すぐにカートに入れるのではなく、まず、お気に入りリストに商品を登録しておくと話す人がいます。結局、実際に購入したのは「欲しいものリスト」に入れていた商品の中の20分の1程度にすぎないという感想もよく耳にします。

 私も先日、あるECサイトに登録した「欲しい物リスト」をチェックしてみると、350くらいのアイテムが入っていました。この中で実際に購入したのは20点前後だったので、実体験としてもおおむね近い割合だと感じています。

 本当に欲しいものは、瞬間的に欲しいと思ったものの5%程度しかないとすれば、やはり、買う前にワンクッション置きたいところです。

 こうした買い方を「エア買い」と呼ぶそうです。エア買いのやり方は色々で、ほしい物はカートにどんどん入れて、最終的には買わずに削除するという方法も一般的です。実際に支払いはしないけれど、買ったつもりになるウインドーショッピング的なワクワクを楽しむ感覚です。

 カートに入れて一晩おくなどすると、店舗によっては在庫を押さえられて販売機会を逸することもありますので、カートを使う場合は短時間にとどめ、熟考したい場合は「お気に入り」を使う方が良いでしょう。

 欲しいと思った物をすべて購入できればもちろんうれしいのですが、限りがある中でお金をやりくりすることを考えるなら、より真剣に欲しいと思った物をより多く手に入れられる方が満足度は高くなるはずです。買う前に一呼吸おき、本当に欲しいと確信が持てた(空腹になった)ときに買うことを心がけると、お金を守りやすくなります。

風呂内 亜矢(ふろうち・あや) 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『その節約はキケンです―お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか―(祥伝社)』『デキる女は「抜け目」ない(あさ出版)』などがある。管理栄養士の資格も持つ。公式サイトhttp://www.furouchi.com/

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