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マイナス思考からの脱却に 効果的な「日記習慣」

後ろ向き思考のクセを直したい(後編)

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

何かあるとすぐに後ろ向きに考えたり、悪いほうに捉えてしまったりする癖を、どうすれば改め、物事を前向きに考えられるようになるでしょう。帝京平成大学現代ライフ学部教授の渡部卓さんに話を伺いました。今回は、前編「気付けばネガティブ思考 脱却に役立つABCDE理論って」で紹介したABCDE理論を活用して物事を多面的に捉えるようになるために役立つ、日記の書き方を紹介しましょう。

「日記」の習慣で自分を見つめる

ABCDE理論を活用して物事を多面的に捉えるようになるために、読者の皆さんにお勧めしたいのは、日記をつけることです。以前「抱え込みがちな仕事や不安 上手に手放すには?」の記事で、不安を手放す方法として「コラム法」をご紹介しましたが、コラム法の多くはABCDE理論に基づいています。

私も「メンタフダイアリー」というABCDE理論を応用した日記のフォーマットを考案していますので、活用していただければ、心の状態を客観視できるとともに、自分の思考の癖が見えてくるので、悪い思考の修正を図るのに役立ちます(ちなみに「メンタフ」というのは「メンタルタフネス=ストレス耐性」を意味する造語です)。

メンタフダイアリーは次の9項目に従って記入していきます。各項目のポイントと、前編で紹介した例での書き方を紹介しておきましょう。

1. 気になった出来事
「悲しかった」「ショックだった」「なんとなくモヤモヤした」など、心にひっかかる出来事があったときに、いつ、どんな状況で、どんなことがあったのか。誰にどんなことを言われたのかなど、出来事の内容を具体的に書き出します。その際、主観や想像は交えず、客観的な事実だけを書くようにします。

2. そのときの気分
[1]の出来事について、自分がどんなふうに感じたかを書きます。例えば、「怒り」「嫌悪」「悲しみ」「驚き」「恐怖」「落ち込み・不安」といった感情に照らしてみるといいでしょう。

3. その気分の強さ
最悪の気分の限界を100%として、どのくらいの不快だったかを指数化して書きます。「怒り85%」や、「怒り70%、悲しみ30%」など感情を組み合わせても構いません。

4. そのとき頭に浮かんだこと
そのとき頭に浮かんだこと、とっさに感じたことを書きます。

5. なぜそう考えたのか
なぜ[4]のように考えたのか、その理由を思い起こして書きます。

6. もう1人の自分ならどう思うか
[5]での自分の考えを客観的に見直します。これは、ABCDE理論でいえば、自分の認知(Belief)に反論あるいは自問自答する(Dispute, Dialogue)ステップです。

7. 現実的な着地点
現実的な心の落としどころを書きます。

8. 気分の強さの変化
[3]で書いた気分の強さが、今はどう変わったか。変化を点数であらためて記入します。

9. 自分の考えはどう偏っていたか
[1]の出来事について、自分の受け止め方がどう偏っていたかを書きます。

これを実際にメンタフダイアリーとして書き込んでみたのが、次ページで紹介する例です。

メンタフダイアリーは2007年に書籍として出版されていますが、近年ではストレス対策への関心が高まっている中国でも出版されました。認知療法を解説した書籍は中国では珍しいようで、多くの読者から役立ったという感想が寄せられています。

ストレスを感じたことなどを記録し、その原因や背景を考え、自分の捉え方を客観的に見直し、思考の癖や歪みを認知療法のステップを活用して修正していく方法は、欧米では「セルフヘルプカウンセリング」と呼ばれています。近年では、インターネット上やスマートフォンのアプリケーションで認知療法によるセルフヘルプカウンセリングが可能なアプリケーションの開発も進んでいます。

プライバシーに十分配慮されていれば、このようなサイトで蓄積された心理プロセスでのデータベースは貴重な情報データベースとなります。そしてこれを将来はAI(人工知能)を組み合わせながら、安価で汎用性をもったセルフヘルププログラムの開発が産学官の連携により実現することを私は期待しています。

メンタフダイアリーの構造はシンプルなので、手持ちのノートなどに記してみてもいいですし、パソコンやスマートフォンなどでフォームを作って記録してみてもいいでしょう。すぐに実践できるセルフヘルププログラムのツールとして、活用してみてください。

【まとめ】
・考え方や受け止め方にはその人なりの傾向や癖があるが、変えていくことはできる
・「ABCDE理論」の実践で、 一面的な考え方を、多面的な捉え方に変えていくことができる
・自分の考え方の癖を修正するには「日記」も有効。「メンタフダイアリー」のように自分を客観視できるよう構造化された日記を活用してみよう
■この人に聞きました
渡部 卓(わたなべ・たかし)さん
 帝京平成大学現代ライフ学部教授、ライフバランスマネジメント研究所代表、産業カウンセラー、エグゼクティブ・コーチ。1979年早稲田大学卒業。米コーネル大学で人事組織論を学び、米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院でMBAを取得。複数の企業勤務を経て、2003年会社設立。職場のメンタルヘルス対策、ワークライフコーチングの第一人者として活動する。著書に「折れない心をつくる シンプルな習慣」(日本経済新聞社)など。

(ライター 田村知子)

[日経Gooday 2017年1月16日付記事を再構成]

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