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星野佳路 「3ない主義」でストレスを軽減

日経Gooday

2017/3/5

「やらないこと」を決めるのは結構大事(写真:増井友和)
日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

 星野リゾート・星野佳路代表に、自身が実践している健康マネジメント術について語ってもらった。食事睡眠に続く「テーマ」はストレス。星野氏がストレスを減らすために実践している「3ない主義」とは?

◇   ◇   ◇

■「出たくない会議には出ない」

 私は食事、睡眠、運動のほかに、ストレスのコントロールも健康管理には欠かせないと思っています。そのために掲げているのが「3ない主義」です。

 3ない主義とは「出たくない会議には出ない」「会いたくない人には会わない」「行きたくない会食には行かない」の、3つの「ない」をできるだけ実践するというもの。とくに会食は、自分が楽しいと思えるもの以外はほとんど断っています。

 夜の会食を断ると、ランチミーティングや朝食ミーティングに誘われますが、そもそもこのシリーズの第1回(「1日1食主義で思考がクリアに」)でお話したように、昼食も朝食も食べませんからね。5~6年くらい前までは、重要な取引先の接待などは礼儀もあるため、付き合うようにしていましたが、最近は「3ない主義」をできる限り徹底するようにしています。

■会食は楽しいと思えるものだけに

「変わった人」だと思われると、非常にラクです、(写真:増井友和)

 先日も海外出張の際に歓待を受けましたが、私は「昼食は食べないので、みなさまでどうぞ食べてください」と辞退しました。それでも最初は席にだけは着いて会食の様子を見ていたのですが、「この会食は何時に終わりますか? その時間まで散歩をしてきます」と言って、中座してしまいました(笑)。

 こんなことをしていると「変わった人」だと思われますが、そうすると非常にラクですね。なぜなら、「あの人は仕方がない」とあきらめてもらえますから(笑)。「失礼なヤツだ」と陰で言われていたとしても、自分にとってはストレスをコントロールすることの方が大事なのです。

 会議はある程度の時間で終わりますが、会食は長くなりがちです。また、私は夕食しか食べませんから、その1食の質にはこだわりたい。もちろん、面白そう、楽しそうと思える会食には行きますよ。

 3ない主義はストレスのコントロールが目的ですが、結果的に効率的な時間の使い方ができ、睡眠や運動の時間も確保できる。すべてがうまくつながっているんですね。

■何かを犠牲にしないと、心身の健康は得られない

 年を重ねるごとにどんどんわがままになっていて、周りにも迷惑をかけていると思いますが、ストレスマネジメントはそうしてでもやらねばならない重要な課題なので、割り切って自分のしたいようにしています。

 何かを犠牲にしないと、心身の健康は得られない。それぐらいの気持ちでね。

 40代で不整脈があったのも、ストレスの影響が大きかったのではないかと思います。3ない主義で自分にとって意味のない我慢をするのをやめてからは、ほとんど出なくなりました。

 わがままの最たるものは、趣味のスキーですね。年間滑走日数は約60日に上ります。

※次回は「星野佳路 スキーの滑走日数は年間60日を目標に」をお届けします。

(写真:増井友和)
星野佳路(ほしの・よしはる)
 星野リゾート代表。1960年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、米コーネル大学ホテル経営大学院修士課程修了。91年に星野温泉(現在の星野リゾート)社長に就任。所有と運営を一体とする日本の観光産業でいち早く運営特化戦略をとり、運営サービスを提供するビジネスモデルへ転換。2014年には開業100周年を迎え、2017年2月現在、全国で37のリゾート、旅館を運営。

(ライター 田村知子)

[日経Gooday 2016年1月20日付記事を再構成]

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