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おにぎりの焼たらこ 皮に弾力、中はしっとりピンク色

おにぎり・おむすび(3)

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NIKKEI STYLE

地下鉄東西線木場駅からちょいと歩いて川にかかった橋から下を見ると、屋形船が1艘もやっている。「池上」の屋形船である。10月1日午後5時。秋の夕暮れの中にエミーオフ会参加者12人が思い思いの格好で集まってきた。

思い思いと書いたのは、中に1人だけコスプレおじさんがいたからである。地下鉄の改札口では祭り半纏姿で存在を主張し、船に乗ってからは後で紹介するように某球団の法被姿になり、帰るときは普通の背広と3回も衣装が替わったのである。

これに対抗できるのはデスクのマツケンルックしかないのだが、デスクが仕事で参加できなかったため、参加者全員がこのコスプレおじさんにやられっぱなしなのだった。

ベティー隊員 私はこの方の隣だったので、すっかり圧倒されてキャーって感じでした。

エミー隊員とその後輩、エミーが担当しているサイトに原稿を書いていただいている女性ライターの3人は、約束通り着物姿で参加した。どうして着物でなければならなかったのかは聞き漏らしたが、これも一種のコスプレだったのだろうか。

屋形船は定刻を少し過ぎて出航した。川を下って東京湾を目指す。いつの間に出来たのか、両岸は高層のタワー型マンションばかり。なるほど東京23区の地価が反転上昇するはずだわ。

何本かの橋をくぐって着いたのがお台場沖。知らなかったけれど、ここは屋形船が集まるポイントらしく、周囲に20艘近い屋形船が錨を下ろして、それぞれの船内では盛り上がったり盛り上がらなかったりの宴会が繰り広げられていた。

「池上」の船は私たちだけの貸し切りで、遠慮会釈なしで飲み食いすることができた。先付けに江戸前の穴子、アサリの甘煮が出て、枝豆も出て、刺身の舟盛りが並んだ。その隙を突いて手羽先の空揚げも登場した。

船頭さんが船尾の調理場で揚げた熱々のエビやイカの天ぷらが届き、とっても嬉しかった。今日から10月というのでメーンは寄せ鍋であった。

お台場沖では船の屋根の折り畳み式手すりを上げて囲いにし、みんなで屋上に上がった。寒いでもぬるいでもなく、心地よい海風が渡る。ついでにこのような法被も風に揺れた。

酒は2時間半の飲み放題。ビールなんか何本空いたんだろう。私はもっぱら一升瓶のそばから離れないようにしていた。

エミー隊員は沖縄に行ったとき大枚をはたいて三線と教則本を買い、この日披露するはずであった。ところが三線はエミー隊員が思っていたよりずっと難しく、ドレミ(とは言わないだろうが。要するに基本音階)を弾くのさえ容易ではなかった。せめて三線を弾くふりだけでもしようかと考えないでもなかったものの、そんなことしたってつまらないし、第一荷物になるというので当日は持ってこず、三線のさの字も口にしなかったのだった。

余興というほどのこともないが、オフ会恒例の福引を敢行した。毎度のことながら福引は盛り上がります。欠席した方の分や酒を飲まない人に当たったアルコール飲料などはじゃんけんでの争奪戦になった。千葉出身ななさんが持ってきてくださった鯨系とかピーナッツ系のお土産多数が非常に好評であった。

ベティー隊員 ゴマと砂糖のついた紫イモせんべいも!

デスク満面の笑顔 さすが千葉県!

当サイトからはかつて紹介した名古屋の「赤味噌ラガー」を持参した。しかし会場で賞味期限を半年も過ぎていることが発覚した。一部に廃棄案が出たものの、もったいないとの声が多数を占め予定通り景品になったのだった。

ビールが賞味期限を半年も過ぎるとどうなるのか。味が変わって飲めなくなるのか。賞味期限は安全を考えて短めになっているので半年ぐらいオーバーしても問題はないのか。我が家の冷蔵庫にはそのときの赤味噌ラガーが2本入っている。まだ飲む決心は固まっていない。ずっと固まらない可能性も否定できない。お客さんが来たら飲ませようっと。

デスクびっくり ひ、ひでぇ。

野瀬 デスク、おいでよ。

ベティー隊員 デスクなら賞味期限が1年過ぎていても気がつかないと思う。

デスクうーん 我ながら、平気で飲んでしまいそうで恐い。

「池上」には今回無理を言ってだいぶサービスしていただいた。奥さんは宴会の間じゅう、ずっと隅に控えていてビールが少なくなれば冷蔵庫から補給し、空いた器があるとすぐに下げ、みんなが屋上に上がっているあいだに鍋の残りにうどんを入れて煮た後、取り皿に分けるといった作業に黙々と精を出していた。出過ぎることもなくちょうどいい塩梅。

また使おうかな。

さて本題。家庭の中でしか登場しないおにぎりというものがあるようだ。

ご意見 私は千葉県育ちの母に育てられましたが、よく作ってもらったのは味噌をまぶしたおにぎりです。具は入ってません。それを網で焼いてもらって食べることもありました。とっても美味しくて、嬉しかった思い出があります。
 ただし、お弁当には決して登場せず、お弁当のときは普通に海苔で巻かれたシャケや梅干の三角おにぎりでした(まるホさん)
ご意見 昔「今日の料理」で辻嘉一さんが「おむすび」、土井勝さんが「おにぎり」と言ってて(いや、逆だったかな)。同じ食べものなのに、NHKは呼び方を統一しないのかと思った記憶があります。
 私の疑問は「たらこおむすび」です。コンビニのおむすびは、たらこの切り身が真中に入っているものばかりですが、我が家では昔から焼きたらこをほぐしてご飯に混ぜ込んでからむすんでいました。こうすれば、どこを食べてもたらこ味。
 他のおむすびと同じ形でも「外から」見て一目でたらこであることが分かり、梅との区別が可能です! 我が家以外では見たことないから、地域的なものではないかもしれません。ちなみに母は実家が茨城県土浦市で、育ちは島根やら広島やら日立やらいろいろの人です(シンガポール在住 星のあいすさん)

味噌まぶしおにぎりはとても美味そうである。特に味噌が焼けるにおいは日本人のDNA奥深くにある何かを刺激する。だが、これを九州や瀬戸内の麦味噌でやるとうまくいかないであろう。九州味噌を構成する大量の麦麹が邪魔になるからである。従って九州ではあまり味噌を焼くという調理法が見られない。関東以北の文化ではなかろうか。

星のあいす母式たらこおにぎりもまた美味そうである。たらこを偏愛している私としては金に糸目をつけず、ご飯とたらこほぼ同量おにぎりを食べてみたい。ご飯にたらこを入れるというような生やさしいものではなく、たらこをご飯で包む感覚である。真ん中にどーんとたらこが入っているので、どこから食べてもたらこにぶち当たるであろう。想像しただけで唾が出る。

ベティー隊員 塩分過剰です。もう若くないんだから。

この際であるから、たらこは焼こう。焼いて表面が少し白くなり皮がわずかに弾力を持っているのに、中はピンク色。うわー、たまらん。

いま「たまらん」と書いたが、テレビのコマーシャルで「たまらん」を連発するのはいかがなものであろうか。聞かされる方も結構たまらんよ。

先週、おにぎりを温める地方として和歌山をカウントした。しかし、これに関してはメールの差出人であるちろこ@札幌さんから「訂正!」のメールが届いた。和歌山出身の稲垣さんからも和歌山では温めないだろうとのメールをいただいた。

そのちろこさんからのメールの中に気になる文章があった。

ご意見 和歌山ではじいちゃんくらいの世代だと「にんこ」て呼ぶ人がいますね。特に男性、だけどばあちゃんも使う気がする。発音は、中音(音階ではGくらい)をまっすぐ平坦に「に→ん→こ」。
 おそらく、にぎりめし→にぎりこ(にぎったものくらいの意味)→にんこ(音便化?)したものではないかと。だけどうちの祖父母は、にぎんめし(にぎりめし)て言ってた気がします。和歌山の言葉は、しばしば音便化します。
 あと、うちの父は塩おにぎり至上主義者です。海苔もなし、きりっと塩だけ。「塩だけのんがうまいんやんけ、それもちょっと端のほう乾きかけたヤツ」と言うだけは立派に言います、自分じゃ握りもしないくせに。
 しかしそんな父に似たのかどうか、娘も同感です、握ってすぐには包まず、食卓用蚊帳かけておいといてちょっと乾きかけたヤツ、めっちゃウマイ!

和歌山では「にんこ」「にぎんめし」と呼ばれることがあるという点に注意。

ご意見 私のふるさと、太平洋市になり損ねた地域では「おにぎり」が一般的で「にぎりめし」はちょっと悪ぶった大人な言葉だったと思います。
 さらに、決して商品名としては使われない「やんき」と言う言葉が一般に普及しております。由来はわかりませんが、一説には「焼きおにぎり」のことだったと言われております。
 でも、焼かずに両面に味噌を塗っただけのおにぎりも「味噌やんき」と呼ばれています。小学生のころ、おやつによく炊飯器の冷や飯でこれを作って、軒下のシソの葉をちょいと採ってきて巻いて食べておりました。表面を軽くあぶっても美味しいですね。あと、夏に海の家で食べるお弁当と言えば醤油味の焼きおにぎり。そういえば「焼きおにぎり」は聞きますが、「焼きおむすび」って言うのかしら(deep Chiba出身の池魚@盛岡さん)

太平洋市になり損ねた地域がどこかわからないが、成東とか山武町周辺らしい。で、その地域ではおにぎりのことを「やんき」と言う。「にんこ」にしろ「やんき」にしろ、何でそんな呼び方するの?と思わないでもないが、それよりおにぎりの呼称にもこのような方言が存在することを知り、実に嬉しい。

皆さんがお住まいの地域に似たようなことはないだろうか。昔小倉のいとこが言っていた「にりりめし」は方言ではない。幼かっただけなの。

(特任編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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