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カカオ豆価格に高騰予想 本命チョコは今年中に勝負を

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NIKKEI STYLE

2月に入り、全国各地でバレンタイン商戦が始まっています。バレンタインの王道である「本命チョコ」や「義理チョコ」に加え、最近では、女の子同士で贈る「友チョコ」、男性が女性に贈る「逆チョコ」、自分へのご褒美として購入する「自分チョコ」まであるようですね。

今年はバレンタインデーが平日ということもあり、会社での義理チョコやビジネスでの需要も大きく、甘いものが苦手な男性向けに日本酒などのお酒を使った「酒チョコ」も増えているそうです。

バレンタインチョコも多様化する時代になりました。そうしたなか、おそらくビジネスウーマンの皆さんが毎年、頭を悩ませてしまうのは「義理チョコの一人当たりの予算をいくらにするべきか?」ということなのではないでしょうか。

ちなみに、全国14ヵ所に結婚式場を展開するアニヴェルセルが首都圏・関西在住の20~36歳の女性を対象に行った「次のバレンタインデーで『義理』のチョコレートの購入にいくらくらい使いたいと思いますか。ひとつあたりの平均金額として、最も近いものをお選びください」(2015年2月発表・有効回答数906件)というアンケート調査では、1位は「501円~1000円」(36.6%)、2位は「101円~500円」(24.8%)との結果が出ています。

私の個人的な見解としましても、やはり「500円前後が相場かなぁ……」という感覚を持っております。とはいえ、仮に同じ職場に10人の男性がいれば計5000円、20人となれば1万円の出費となり、これはこれで、結構な支出といえるでしょう。

そんなこんなを考えているうちに、ふと気になり始めたのが、毎年、このチョコの値段は何によって決まるのか?ということでした。

カカオ豆はコモディティー

チョコレートは通常、カカオ豆の胚乳(カカオニブ)を発酵、乾燥、焙煎(ばいせん)したカカオマスを主原料とし、砂糖、ココアバター、粉乳などを混ぜて練り固めることで出来上がります。ですので、そもそもチョコの値段は主原料であるカカオ豆の価格変動によって決まると考えてよさそうです。

このカカオ豆は、投資・マーケットの世界ではコモディティー(商品)の一つとされ、金や銀、原油、穀物と同じようにロンドンの商品先物市場やニューヨークの先物市場などで取引されています。

ロンドンではポンド建て、主として西アフリカ産のカカオ豆の先物価格が、ニューヨークではドル建て、主として中南米産のカカオ豆の先物価格が決まります。投資家の皆さんが指標として見ているのは、主にロンドンのカカオ豆の先物価格です。この先物価格と為替相場が国内でのチョコレート価格に大きく影響するわけです。

実は、このカカオ豆の価格が2016年夏に高騰、6年ぶりの水準まで上昇していました。主産地である西アフリカの天候不順によりカカオ豆の生産が不作となったことや、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて通貨・ポンドが他の主要通貨に対して安くなり、ポンド建て価格が上昇したことも影響したようです。

天候の影響で価格上昇の可能性

しかも昨年は、エルニーニョ(太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く)現象の後に続いてラニーニャ(同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く)現象が起こり、本来、数年おきに発生するはずの異常気象が一気にダブルで発生した年でもありました。カカオ豆の価格が上昇する要因がそろってしまったのです。

その後、昨年後半からはいったんカカオ豆の価格は下落し、落ち着きを見せています。今後の動向について、コモディティーマーケットの専門家である日産証券主席アナリストの菊川弘之氏に取材したところ「5、6年かけて上昇し続けてきたため、直近のカカオ豆の価格は、一旦、調整の動きを見せている」とのことでした。

では、この価格調整の流れはしばらく続くのでしょうか。その点について菊川氏にうかがうと「過去のデータから分析しても、エルニーニョ現象とラニーニャ現象がダブルで発生した年の翌年の穀物相場(カカオ豆も含まれる)は上昇しているため、今年はカカオ豆の価格が高騰すると考えられる。そうなれば、2018年にはカカオ豆を主原料とするチョコレートの値段も高くなる可能性がある」との見解を示して下さいました。

菊川さんの言う穀物相場には、天候によって左右される天候相場と、世界各国の需要と供給によって決まる需給相場があり、穀物の生育状況によって価格が決定するカカオ豆などの商品価格は、天候によって左右されやすいのです。

そう考えると、来年はチョコの値段を上げるか、値段そのものは変わらなくとも、分量や個数を減らすなどして、洋菓子メーカーはコスト対策を実施してくるはずです。義理チョコだけでなく本命チョコの価格も、きっと割高になることでしょう。

もしかしたら背伸びした本命チョコや少し気合を入れた義理チョコは、今年中にプレゼントしておいた方が得策……といえるのかもしれません。ご褒美の自分用高級チョコも同じですね。

ただ、私自身は今や戦場と化しているバレンタインチョコ売り場に参戦する気力はなく……きっと今年もインターネット通販に頼ることになりそうです(笑)。

鈴木ともみ(すずき・ともみ)
 経済キャスター、ファイナンシャル・プランナー。日本記者クラブ会員。多様性キャリア研究所副所長。TV、ラジオ、各種シンポジウムへの出演の他、雑誌やWeb(ニュースサイト)にてコラムを連載。主な著書に『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。株式市況番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重TV・ストックボイス)キャスターとしても活動中。

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