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吉村カメラマンが選ぶ2016年ベスト交換レンズ

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日経トレンディネット

2016年は、デジタル一眼や高級コンパクトなどのデジカメ本体のみならず、交換レンズも魅力的な製品が多数お目見えした。各社の交換レンズを試用&購入する機会の多いカメラマンに、2016年でもっとも高い評価を与えたレンズ3本を挙げてもらった。描写性能に満足できるだけでなく、撮影が思わず楽しくなる優れた交換レンズはどれだろうか? 今回は、吉村永カメラマンのチョイスを紹介しよう。

【第1位】シグマ「85mm F1.4 DG HSM」

シグマが2012年に高画質シリーズとして「Art」ラインをリリースしてから、いちばん楽しみにしていた中望遠の大口径単焦点レンズが発売された。ポートレート撮影の定番とされる85mm F1.4を採用する「85mm F1.4 DG HSM」だ。

満を持して登場した本モデルは、実に堂々とした外観にまず圧倒される。重さは1130gと、なんと1kgを軽く超えるほど! 大きさも、F2.8クラスの標準ズームよりもボリュームがある。

だが、この大きさであってもフルサイズ一眼レフとの組み合わせではなかなかのバランスで保持できる。幅広のピントリングは回転の感触が滑らかでスムーズなうえ、簡易防じん防滴仕様になっているのもうれしいポイントだ。

実写した感想は、まさに目が覚めるような高画質! 2015年には、カールツァイスのマニュアルフォーカスレンズ「Otus 1.4/85mm」をベスト交換レンズの一つに選んだが、50万円近くするこの超弩級レンズとも甲乙つけがたい描写をするのだから驚きだ。ピントが合った部分のシャープさや、周辺部まで変わらない解像力は、Otusよりも1枚上手かもしれない。それでいて、後ボケがなだらかに崩れていく感じはとても自然で、立体感あふれる表現が楽しめる。

うれしいのは、軸上色収差の少なさ。大口径の単焦点レンズでは、ピントを合わせた部分の前後の輪郭部に、にじんだような紫や緑色のフチ取りが発生してしまうことがある。見せたいものにピントを合わせ、それ以外はぼかす手法を使うときに、現実にはない色が写り込むものだから、特に白のセーターを着た人物の撮影などでは作画の邪魔に感じることが多かった。だが、このレンズはそれがほとんど感じられず、すっきりとした描写に仕上がる。画面周辺の光量低下はあるものの、1段絞るだけで目立たなくなるし、むしろ効果として使いこなしたくなる。

現行の85mmレンズでトップクラスの描写性能でありながら、Otusとは違ってAFが使えるのはうれしいポイント。ファインダーをのぞき、AFでスッとピントが合った瞬間にぞくっとするようなキレの良さとクリアさを味わえる。

ひとつ難点を挙げれば、あまりのレンズの大きさにフィルター径が86mmと大きく、対応するフィルターが少なくて高価なことか。77mmまではほとんどのフィルターが用意されているが、82mmになると少なくなり、86mmというと見つけるのが困難なレベルだ。動画撮影などでNDフィルターやC-PLフィルターを多用する自分としては、フィルター類の調達にちょっと頭を悩ませている。

【第2位】オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」

オリンパスの新フラッグシップカメラ「OM-D E-M1 Mark II」にベストマッチする高倍率のズームレンズ。

35mm判に換算すると24-200mm相当の画角をカバーするレンズだが、これはプロ用レンズの定番といえる標準ズームの24-70mmと望遠ズームの70-200mmを1本にまとめたもの、と考えると分かりやすい。自分も、取材撮影の時などはこの2本をおもに使うのだが、これがレンズ交換することなく1本で済んでしまうのはとても便利だ。

明るさはF4だが、驚くべきはその描写で、絞り開放からキリッとシャープな像が得られる。カメラマンは、取材などでは被写界深度を深めにしたほうが安全ということもあり、開放絞りはあまり使わないものだが、このレンズは開放から実用的に使える。

オリンパスのレンズでは数少ないレンズ内手ブレ補正機構を内蔵しているので、各社のマイクロフォーサーズマウントのカメラで手ブレ補正を生かした撮影ができる。何より、E-M1 Mark IIとの組み合わせでは、世界最高スペックとなる約6.5段分もの補正効果が得られ、夜景を手持ちで撮ることも可能だ。

近接性能も高く、広角時にはレンズ前約1.5cmまで、望遠時にも約27cmまでピントが合う。マクロ的な使い方ができるだけでなく、被写体にグッと寄ってパースを活かした撮影や、定評のある防じん防滴構造で雨のフィールドなどでもタフな性能を発揮する。

しっかりとロックでき容易に外れにくいフードや、フォーカスリングをカチッとずらすだけでマニュアルフォーカスが可能になるマニュアルフォーカスクラッチ機構など、使い勝手も申し分ない。

とにかく万能で、レンズ交換の必要性がなく撮れる、というマイクロフォーサーズならではのユニークなレンズだ。

【第3位】キヤノン「EF16-35mm F2.8L USM III」

キヤノンの「EF16-35mm F2.8L USM III」は型番からも分かる通り、同じ画角と明るさを持つ広角ズームレンズの三代目モデル。先代のII型に比べてレンズ本体は大きくなったが、フードが小型化してカメラバッグへの収まりが良くなったのはうれしいポイントだ。キヤノンは、同じ16-35mmという画角でF4の明るさを持つ「EF16-35mm F4L IS USM」もラインアップしている。そちらにはレンズ内手ブレ補正機構(IS)を搭載するが、こちらは搭載しない点に留意したい。

これだけの超広角となると、カメラ内部にミラー構造を持ち、レンズの後端からイメージセンサーまでの距離が長い一眼レフでは光学設計上、不利になってしまう。そのため、いくら高画質を標榜する同社のL(Luxury)レンズであっても、画面周辺部のわずかな描写の甘さは避けられないものだと予想していた。

だが、このモデルは超広角域の撮影であっても周辺部までかっちりとシャープな描写を実現していた。歪曲も十分に抑えられているので、風景の撮影はもちろんのこと、建造物や屋内の写真撮影でも重宝することだろう。

自分は、先代のII型で800名あまりの集合写真を撮影したことがある。屋内での撮影だったので超広角レンズが必要で、さらには人数の多さから満足できる仕上がりを得るのは難しいと思っていた。後日、同業者に話をしても、誰もが「そりゃ無茶だ!」との感想を持った撮影だった。ところが、結果的には全員の顔がしっかり判別できる精細な写真が撮影できたのだ。先代も十分な描写性能を持っていたが、新しいIII型ならばさらにゆがみが少なく、さらにシャープに撮影できることは間違いないだろう。

地味ながらうれしいのは、レンズの表面がフッ素コーティングされていること。少しばかりの汚れであれば、レンズペーパーで軽く拭うだけで落とせるのだ。とはいえ注意したいのは、このレンズを含め、キヤノンの広角ズームのLレンズ(16-35mm、17-40mmなど)は、前面に保護フィルターを装着しない限り防じん防滴性能が発揮されないこと。忘れがちだが覚えておきたい。

吉村永(よしむら・えい)
カメラマン、ビデオカメラマン。小学5年生から写真部、高校で自主制作映画製作に目覚めてテレビ制作会社、カメラ雑誌の編集を経てフリーに。現在、年間80台以上の新型カメラ製品の評価や記事執筆、芸能誌、新聞などでの人物写真撮影、音楽PVなどのビデオ撮影を行なっている。

[日経トレンディネット 2016年12月29日付の記事を再構成]

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