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17年は「I have a 高級ペン」 デザイン向上の筆記具

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日経トレンディネット

ボールペンの書き味について、いろいろ言われるようになったのは、実はつい最近のことだ。売り場に用意されている試し書きは書き味ではなく、ちゃんとインクが出るかを試すものだった。油性ボールペンに関しては、きちんとインクが出て、ダマになりにくければ、それが"良いボールペン"だったのだ。

事情が変わってきたのは、2002年に発売された三菱鉛筆の「ジェットストリーム」の登場以降。2006年にはパイロットの「フリクションボール」が登場し、ボールペンにもインクや機能の違いがあることが広く知られるようになった。そのころから、文具は会社から支給されるものではなくなり、自分たちで買う時代になったことも、ボールペンへの意識を高めるきっかけとなった。そこから約10年で、ユーザーの筆記具に対する興味は大きくなり、筆記具全体も大きく変化した。

ボールペンは金属軸、樹脂軸を要チェック!

ジェットストリームを代表とする低粘度油性インクブームに始まり、消せるボールペン、折れないシャープペンシル、低価格万年筆と、筆記具の新たなブームが次々と起こり、2016年は、ゲルインクボールペンを見直す製品が多数登場。また、万年筆用ボトルインクの人気や、金属軸の高級ボールペンや大人向けシャープペンシルがそろった。

上記の流れから2017年を予測すると、まず、万年筆と並んで、金属軸や樹脂軸の高級ボールペンが増えるのは間違いない。しかも、低価格の筆記具で培った機能やインク性能を、高級軸の中で生かすタイプの製品が増えると思われる。2016年秋に発売されたゼブラの「サラサグランド」や、ぺんてるの「エナージェルフィログラフィ」のようなラインだ。現在は金属軸にして高級感を出すタイプが主流だが、樹脂製などでデザインバリエーションを重視したものも登場しそうだ。

インクでは、油性、ゲルとヒットしてきたので、そろそろ水性インクが流行ってほしい。万年筆用のボトルインクは、アニメ映画「この世界の片隅に」とのコラボも行われ、相変わらず好調。その流れに乗って、万年筆用のボトルインクが使えるボールペンの進化版として、インク吸入方式のものなどが登場するかもしれない。とりあえずは、裏写りが少ない顔料系の水性ボールペンは増えるだろう。

2016年のゲルインクは、学生中心から大人へとユーザー層を広げてきているので、インク色も渋めのものが増えそうだ。「サラサクリップ」の大人っぽい新色が好評だったこともあり、各社、こぞってインク色を増やす方向に向かうのではないだろうか。

シャープペンも高級化や付属品の強化に期待

シャープペンシルは、より高級志向に重点が置かれた製品が増えそうだ。製図用などの専門家の筆記具の流れをくんだ、精度の高いメカニカルペンシルと呼べるような、大人向けの製品が増えるのではないかと思われる。実際、ぺんてるの「オレンズ」やゼブラの「デルガード」の金属軸バージョンを見ると、その仕上げの丁寧さやデザインは、ツール系が好きな男性向きのデザインになっている。

機能的には、折れにくさに関しては各社極めた感があるので、もし、これ以上があるのなら見てみたいとは思うけれど、しばらくはデザインや、ゼブラの「デルガードタイプER」のような消しゴム部分の強化といったマイナーチェンジが主流になるのではないだろうか。残っている部分としては、芯の入れやすさなどがあるが、そこに面白いギミックがある製品が出れば、大ヒットしそうだ。

万年筆は競争激化! カジュアル路線が進むか?

万年筆は、台湾のメーカー、ツイスビーのような、透明軸でインク吸入機構内蔵の5000円前後の価格帯のものがいろいろ出てくるだろう。

さまざまな色のインクが使える面白さが人気を主導している現在の万年筆ブームの中で、軸に直接インクを入れるインク吸入機構内蔵モデルは、買いやすい価格で出れば確実にヒットする。

パイロットが「カクノ」の上位バージョンとして出してくるのか、エントリーモデルでは一歩遅れたセーラー万年筆が巻き返すのか、低価格帯の万年筆のラインアップが強力なプラチナ万年筆が面白い製品を出してくるのか。もしかしたら、この部分は、他のメーカーが万年筆に参入する入り口になるのかもしれない。

デザイン性に注目

2017年は、万年筆を中心に、ボールペン、シャープペンシルも含め、日本の筆記具メーカー全体が、デザインに注力する年になるのではないかと考えている。

長いこと、海外製こそ良くて、国産品はリーズナブルだがいま一つという意識がまん延していた業界だが、ここ数年で国産万年筆はその品質の高さ、漢字、カタカナ、ひらがなに対応したペン先の書きやすさ、精度の高さ、素材の良さなどが認められ、品質とコストパフォーマンスにおいて海外製品を大きく引き離していることが知られてきた。

しかし、デザインにおいては、まだまだ海外製品を追いかける立場だ。それはボールペンなどでも同様。それが少しずつ改善されてきたのが2016年であり、花開くのが2017年ではないかと思う。

例えば、低価格帯のノック式ボールペンながら、手に取りたいと思わせるデザインのパイロット「ジュースアップ」、1000円の万年筆とは思えない機能とデザインでヒットしたプラチナ万年筆の「プレジール・ノバオレンジ」、セーラー万年筆とキングダムノートのコラボで発売後即完売した「京野菜シリーズ」、樹脂によるさまざまな彩りを見せてくれたペントの「シンフォニーアダージオシリーズ」など、2017年のさらなる進化を予感させるデザインに優れた筆記具がきちんとヒットした2016年。手探りで、これだけの成果を挙げた筆記具業界の今後のデザイン性に、筆者はとても期待しているのだ。

(文・写真 納富廉邦)

[日経トレンディネット 2017年1月12日付の記事を再構成]

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