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意外とお得な海外パックツアー、うまい活用法を聞く 経済評論家の佐藤治彦氏

 

2017/1/18

 「旅慣れた人は海外パックツアーを買わない」というかつてのセオリーが崩れつつある。200回以上の海外旅行経験を持つ経済評論家の佐藤治彦氏も以前は自由旅行派だったが、近年はもっぱら海外パックツアーを選ぶようになったという。詰め込み日程や団体行動、みやげ物店めぐりなど、評判のかんばしくなかった海外パックツアーは今、どう変わってきたのか。賢い選び方、「地雷」ツアーの避け方を知れば、時間や労力、安全性などの面でパック旅は頼もしい味方になってくれそうだ。

■旅のベテランも「現地」を味わえない

 『本当にお値打ちな海外パックツアーの選び方・楽しみ方』(扶桑社刊)の著者である佐藤氏はパックツアーの最大の長所を「現地での観光に集中できるところ」とみる。旅のベテランは航空券もホテルも自分で手配するものというイメージがあるが、実際にやってみると、それなりに手間がかかる。現地でも予約確認や諸手続きに労力を割かれ、結果的に「ボランティア添乗員」のような立場になりがち。地図や時刻表とにらめっこになり、せっかくの「現地」を十分に味わえないという皮肉な状況にもなりかねない。

 その点、あらかじめ行程が決まっているパックツアーは移動や宿泊はお任せ状態で済む。そういった「足回り」に気を取られずに済む分、「事前に現地の観光スポットにまつわる知識をしっかり仕入れ、現地での時間と体験を充実させやすい」(佐藤氏)。自由旅行で各種手配を自前でする場合、交通や宿泊の面で自由度が高い半面、そのあたりのアレンジが旅行の「主役」のようにもなってしまい、現地に着いた時点である程度、達成した気になりやすい。一方、パックツアーはあくまでも現地での体験がメーンだ。一生に何度も行く機会のない旅先であれば、現地での満足度を優先するのが賢いと、佐藤氏は説く。

■特別な体験が可能なパックツアーも

 近年は世界各地でテロの被害に遭うリスクが高まり、旅心もおじけがちだ。タイのバンコクでは2015年、観光名所でもあるエラワン廟(びょう)で爆弾テロが起きた。すりや強盗の被害も後を絶たず、リオデジャネイロ五輪でも被害が相次いだ。どこへ訪れてもトラブルを完全に避けることはできないが、パックツアーの場合、旅行会社が危険を避けるプランを立てるうえ、添乗員が同行する場合はトラブル対応でも頼りになる。佐藤氏も欧州で大規模な交通ストライキにぶつかり、生涯唯一のヒッチハイクを余儀なくされたという。海外ではストや欠航がしばしば起こり得るが、添乗員がいれば対応を任せられる。海外旅行ビギナーは気負って個人手配せず、「安心を買う」という選択肢も検討しておきたい。とりわけ、非英語圏では現地での交渉が手に余るケースが珍しくない。

 観光そのもののレベルを上げるというメリットもある。個人手配のほうが自由にプランを組めると思い込みがちだが、必ずしもそうではない。美術館や歴史的建造物などで公開タイミングを限定しているところもあり、事前に人数と時間を約束しておかないと、せっかく訪れても門前払いを食うおそれがある。手続きが至難なスポットをカバーしている企画もあって、「展示室を貸し切り」「ツアー参加者だけの限定公開」といったうたい文句の商品は特別な体験を提供してくれる。ある程度の人数がまとまっているからこそ、施設側に無理を頼めるわけで、こういう場合はパックツアーに優位性がある。

 ガイド付きのツアーの「過保護」感を嫌い、自己流の予習だけで名所を訪ねる人もいる。だが、長年、実物を案内してきた現地ガイドの能力はやはり頼りになる。もちろん当たりはずれはあるが、ガイドブックでは触れていないエピソードや、鑑賞のテクニックなどを教えてくれるガイドもいて、にわか勉強では及ばないレベルの体験に導いてもらえることがある。史跡の解説も英語ならまだしもそれ以外の言語では大意すらつかめないことが多い。

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