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中古iPhone 6s 売るも買うもau版が狙い目

 
日経トレンディネット

2017/1/12

iPhone 6sの中古市場におけるカギは「SIMフリー」

日経トレンディネット

 MVNO各社の格安SIMが使える点から、中古スマートフォン(スマホ)はNTTドコモ版の人気がもっとも高く、買い取り金額もNTTドコモ版がもっとも高い――という常識が変わりそうだ。iPhone 7シリーズの登場で旧モデルとなったiPhone 6s/6s Plusを買ったり売ったりするなら、これからは「SIMフリー化」で魅力が増すau版ががぜん注目の存在となる。

■au版のiPhone 6s/6s Plusは中古で買ったものもSIMロック解除できる

 アップルの「iPhone 7/7 Plus」の発売からはや3カ月が経過した。カメラ機能や処理性能が向上したほか、光沢仕上げが施された新色のジェットブラックが好評なこともあり、2年落ちとなるiPhone 6/6 Plus以前の旧モデルユーザーが続々とiPhone 7へ買い替えている。Suicaなどの電子決済が可能なApple Payに晴れて対応したことを評価し、1年落ちとなるiPhone 6s/6s Plusのユーザーが早くも買い替えに踏み切るケースも多いようだ。中古ショップではiPhoneの旧モデルの買い取り依頼が増加し、中古品の数が増えて選びやすくなっている。

 iPhone 7/7 Plusへの乗り換えが進んだことで1年落ちのiPhoneが安く入手できるのは、特にMVNOの格安SIMでiPhoneを使いたいと考える人には見逃せない。多くのMVNOはNTTドコモの回線を利用しているので、mineoやUQ mobileなどauの回線を利用する一部のMVNOを除き、格安SIMで使いたい場合はNTTドコモ版のiPhoneを選ぶのが基本となる。

 だが、iPhone 6s/6s Plusの場合、実はau版のモデルも購入の候補に挙がってくる。キーワードは「SIMロック解除」「SIMフリー化」だ。

中古品でもSIMロック解除ができるau版のiPhoneには、SIMロック解除が可能になる日を記載している店舗が多い(左)。NTTドコモ版は新品の端末を購入したユーザーしかSIMロック解除できないので、そのような表示はない(右)

 国内の各キャリアが2015年4月以降に発売したスマホは、販売日から180日(約半年)を経過するとSIMロック解除が可能になる。ただし、NTTドコモやソフトバンクは新品の端末を購入した本人しかSIMロックを解除できないので、中古品は基本的に対象外となってしまう。それに対し、auは端末を購入した本人以外でもSIMロックが解除できる。つまり、たとえ中古品として購入した端末でも、販売から180日を過ぎていれば手数料3240円を支払うことでSIMフリー化できるのだ。

 au版iPhoneの中古品は、基本的にNTTドコモ版よりも価格が安い。機種によっては2~3割近くも安く入手できることもある。SIMロック解除前のau版iPhoneを買って自分でSIMフリー化すれば、手数料はかかるものの、わざわざ高価なNTTドコモ版やSIMフリー版を購入する必要がなくなるのだ。

ともに、iPhone 6s(64GBモデル)の中古品。左のau版が4万3800円なのに対し、NTTドコモ版は値引きを考慮しても4万9800円と高い。多くの格安SIMに対応したNTTドコモ版は、au版と比べておおむね1~2割ほど高い傾向がある

 しかもありがたいことに、iPhone 6s/6s Plus以降のiPhoneはキャリアを問わず製品の型番はすべて同じで、端末自体の仕様も変わらない。LTEバンドは国内3キャリアすべての周波数に対応しており、SIMロック解除すれば国内版のSIMフリーiPhoneとまったく同じにできる。それに対し、Androidスマホはキャリアによってスペックが異なる場合がある。たとえSIMフリー化しても対応バンドが異なるため、都市部では問題なくても地方ではつながりにくくなる場合もある。その点でも、iPhone 6s/6s PlusのSIMフリー化は魅力的なのだ。

SIMロック解除したiPhoneの中古品や未使用品は、もともとのSIMフリー版と同水準の価格で販売されている。対応バンドなどの仕様が変わらないためだ
SIMロック解除したiPhoneは、もともとのキャリアに関係なく販売価格は同等になる

■SIMロック解除してから買い取りに出せば金額が2割近くアップ

 手持ちの端末を買い取りに出す際も、SIMフリー化は見逃せない要素となる。

 前述の通り、iPhoneをはじめとする中古スマホの買い取り相場は、SIMフリー版を除けばNTTドコモ版がもっとも高い。じゃんぱら各店におけるiPhone 6s(16GB)の買い取り上限金額は、NTTドコモ版が3万5000円なのに対し、au版は2万9000円にとどまる。本体カラーやメモリー容量にもよるが、おおむね10~20%前後はNTTドコモ版のほうが高い水準で推移する。

 だが、au版のiPhone 6s/6s Plusでも買い取り金額が高くなる条件がある。SIMロック解除だ。au版のiPhone 6s(16GB)をSIMフリー化したあとに持ち込めば、買い取り上限金額は実に3万8000円に跳ね上がる。SIMロック解除前と比べて9000円も高くなり、NTTドコモ版を3000円も上回る逆転現象が起きるのだ。担当者は「SIMロック解除したキャリア版iPhoneは国内版のSIMフリーiPhoneと同じスペックになるため、買い取りもSIMフリー版に近い価格を適用する」と語る。

 SIMロック解除すると買い取り金額が跳ね上がるのはau版に限らず、NTTドコモ版やソフトバンク版も同じ。端末を新品で購入して半年以上が経過していれば、手続きをするだけでSIMロック解除できる。キャリアの契約を解除していない状態で、各キャリアのサポートサイト経由で手続きすれば、手数料はかからずに済む。それだけで買い取り金額が20%近くもアップすることを考えれば、端末購入から180日以上経った人が買い取りに持ち込む際はSIMロック解除は必須といえる。

中古ショップでは、オリジナルのSIMフリー版(左端)に混じって、キャリア版にもかかわらず「SIMフリー」と記載した中古品が並んでいる(中央、右端)。キャリア版のiPhoneをSIMロック解除したうえで買い取りに持ち込まれた中古品だ

 注意したいのが、買い取りに出す端末が端末代金の分割払い途中の場合、中古ショップによっては買い取ってもらえない場合があること。じゃんぱらやイオシスなど、分割払い途中でも買い取りが可能なショップもあるが、一括払いとは買い取り条件が異なるので気をつけたい。

(ライター 白石ひろあき)

[日経トレンディネット 2016年12月21日付の記事を再構成]

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