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達人が教える 目からウロコ! 旅の15分スケッチ術

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NIKKEI STYLE

旅先の風景をスマートフォンで撮ってフェイスブックにアップする。こんな旅がすっかり普通になったが、自分でスケッチをすれば思い出はぐっと深くなる。スケッチを絵葉書にして家族や知人に出せれば、楽しさはさらに増す。「描き方がスッキリわかる!山田雅夫の『15分スケッチ』」(日本経済新聞出版社)などの著書があるスケッチの達人、山田雅夫さんに旅先で手軽に水彩画のスケッチができるコツを聞いた。スケッチブックを持って旅に出よう。

山田さんの専門は建築や都市設計だ。出張で世界各国を歩くうちに、会議の合間に出合った風景を描く魅力に取り付かれ、短時間でスケッチする手法を自分で工夫していった。街角でも公園でも、基本は立ったまま、上着のポケットからさっとパレットを取り出して水彩画を描く。「少し込み入った寺院建築などを描く場合でも15分。たいていは10分以内で終わります」(山田さん)という。

準備編 ~ 100円ショップグッズも活用

透明水彩絵の具はあらかじめチューブからパレットに出しておく。山田さんはクサカベ製水彩絵の具から12色を選んで使っている。折りたたみ式のパレットは100円ショップで売っているプラスチック製のもの。パレットと一体になった固形の水彩絵の具を使ってもいい。

筆は普通、平筆1本で十分だ。はがきサイズであれば一般的な丸筆でも塗りやすい。

ペンは数年前に発売された三菱鉛筆の油性ボールペン「ジェットストリーム」(黒、0.7ミリメートル)がお薦めという。コンビニエンスストアでもたいてい162円(税込み)で手に入り、「滑らかな線が引けて、侮れない実力がある」(山田さん)。山田さんは「私はあまり使わない」というが、初心者は下書き用としてHBかBの鉛筆を使うといい。

画用紙は水彩に適した厚めのものだと、グラデーション(階調)がきれいに出る。旅行には、はがきサイズのものを持ち歩くとコンパクトで楽しい。

そのほかの道具は水差し、ティッシュ、マスキングテープ、消しゴム、鉛筆削り、紙を挟むクリップボードなど。すべてあわせてもさほどの荷物にはならない。

実践編 ~ 下書きは2分で

冬の晴れた日に山田さんと都内の公園を訪れた。「この辺がいいですかね」と山田さんが立ち止まったのは、池にかかる橋のたもと。欄干のやわらかいカーブが特徴的だ。

まずは下書き。山田さんは立ったまま、ペンで橋の手前側にある欄干と柱を描き始めた。はがき大の画用紙はクリップボードにとめる。向こう側の欄干のラインは手前側の欄干と曲線が平行になるように見比べながら、丁寧に形をとる。橋の下側の特徴的なアーチや水面も描く。

山田さんはペンで描き始めたが、初心者は軽く鉛筆を使ってもいい。ただ「鉛筆の下書きはやりすぎると勢いがなくなる」のでほどほどに。後で消しゴムを入れる必要はない。

「手前の街灯とクロマツは省いちゃいましょう」。え、省いていいんですか。「ええ。橋の形に絞りましょう」。橋の向こうにある樹木や階段なども「あるんだな、と分かる程度でいい」のでさっと描く。たくさんある樹木も、描くのは幹だけ、ひょろひょろ、という感じ。山田さんは「池の柵はどうするかな」とつぶやきながら、これは描き加えた。線は少ないが、これでぐっとリアルな感じになった。描き始めから下書きの完成まで約2分。記者に解説をしながらでなければ、もっと早く出来上がったはずだ。

●ポイント1 描かなくてもいいものは省く。興味のあるものに焦点をあてる。

パレットの広い部分には12色の絵の具が盛られている。山田さんは左手にパレットとクリップ止めした画用紙の両方を持って、橋の欄干の部分から色を塗り始める。橋の日の当たる部分は塗りつぶさずに、筆の勢いを生かして軽く絵の具を置くだけ。「全部塗りつぶさなくても大丈夫です」。かすれたタッチがかえって立体感を生む。


●ポイント2 画用紙の白を生かす。白の絵の具は使わない。

ところどころ軽く橋の下の影になっている部分や、水面に映る影、樹木の幹も濃淡を付けながらこの段階で描いてしまう。あれ、山田さん、ここまでまだ絵の具は黒しか使っていないような……。「あ、分かりました?」。実は使う絵の具の数は全部で5、6色ほどと多くない。余白を生かすので白い絵の具は不要だ。

●ポイント3 使う色は5色ほど。実際の色にとらわれすぎない。

次いでうぐいす色で手前の草や背後の樹木を描き、乾かないうちに茶を混ぜていく。これも「もやもや、と。樹木もあるな、という感じが分かればいいんです」。

池の水面は青っぽい色で塗る。実際の水面は茶とも緑とも見える色だが、「なぜか青っぽいほうがリアルに見えますね」。細かいことは気にしない。先ほど入れた橋の影が、水面の色と重なって深みが出た。

階段を歩く人を赤で一筆。人の姿は小さいけれど、アクセントになる。記者が話を聞いたり、撮影をしたりして手を止めてもらっても約15分で描きあがった。

●ポイント4 影が入るとぐっとリアルになる。

挑戦編 ~ 自己満足だけど楽しく

記者も同じ場所で水彩画に挑んでみた。まずは下描き。画用紙を片手で支えると、妙な具合に力が入り、ペンで思ったような線がかけない。橋の形がゆがんだが、山田さんは「大丈夫です!」と力強く評価してくれる。山田さんをまねて、薄い黒で橋の表面から橋の下、木の幹まで濃淡をつけようとする。が、濃すぎたり薄すぎたりしてしまう。この辺は修業が必要そうだ。それでも樹木のあたりにもやもや、と緑を置いてみると、なんだかそれらしくなってきた――ような気もする。

山田さんの絵とは比べ物にならないが、それでも「ま、こんなもんかな」と初心者なりに自己満足して絵筆を置く。すると山田さんが「ここに影を入れるといいですよ」と、さっと一筆入れて手助けをしてくれた。絵に魔法のように立体感が出る。「立派なものです」と山田さんからは甘い評価を頂き、記者でも楽しく15分程度で描き上げることができた。

●ポイント5 少々ヘンでも気にしない。楽しく、すばやく描く。

(高島泰之)

山田雅夫氏(やまだ・まさお)
 都市設計家。1951年岐阜県生まれ。東京大学工学部卒、山田雅夫都市設計ネットワーク代表取締役。「描き方がスッキリわかる!山田雅夫の『15分スケッチ』DVD付き」など即描スケッチの著書多数。

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