激動始まる乃木坂46 西野七瀬「今こそ初心が大切」

2016年8月に結成5周年を迎えた乃木坂46。16年もシングルセールスを右肩上がりに伸ばし、11月リリースの16 thシングル『サヨナラの意味』は初の100万枚以上を出荷(ソニー・ミュージックレーベルズ発表)。「真夏の全国ツアー」は全国6都市を回り、8月の明治神宮野球場での3日間連続公演の10万5000人を含む、計16公演で約18万人を動員。15年の約15万からさらに規模を拡大した。
3月に永島聖羅(せいら)が、6月に"聖母"として親しまれたフロントメンバーの深川麻衣が卒業コンサートを開催。そして10月には12年2月のデビュー以来、全シングルで福神を務めてきた橋本奈々未が17年2月の卒業を発表した。一方で、7月リリースの15 thシングル『裸足でSummer』では1期生最年少の齋藤飛鳥を初のセンターに抜てき。9月には約5万人の応募者から3期生12人が選ばれ、世代交代がいよいよ始まった。
そんな激動の16年の乃木坂46を、フロントメンバーを代表して西野七瀬が振り返る。
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2年前に私がセンターとしてツアーを回った時より、初めてセンターに選ばれた飛鳥ははるかにしっかりしていたと思います。私は不安になるとヘラヘラしちゃうクセがあるんですが、飛鳥は違う。本心では不安でいっぱいなのかもしれないけど、それを表に出さずにとても落ち着いてるように感じました。口数は多くないけど、いろいろ考えてるんでしょうね。16年の乃木坂46は、飛鳥が柱の1人に成長したことが大きな出来事だったと思います。
シングルのミリオンは目標にしていたのでうれしいですが、それが今の自分たちとはなかなか結びつきません。16年は乃木坂46の名前をたくさんの方々に知っていただけた素晴らしい1年だったからこそ、初心を忘れずにいようと思っています。仕事が終わって家に帰ると「1人反省会」をしているんです(笑)。「今日は体調がベストではなかったから、機嫌が悪いように見えてしまったかもしれない。次は気をつけよう」とか。アイドルとしてやるべきことはたくさんあるけど、なるべく笑顔でいるようになど、基本的なことこそ大切にしたいと思うんです。
16年はメンバーの卒業もありましたけど、決して悲しい別れではないので、私自身が深く落ち込むようなことはなくて。でも、ななみん(橋本奈々未)のことは、まだ正面からは受け止められていないんです。2月の直前になってから実感するんだと思います。
『サイレントマジョリティー』は特徴のあるダンスだから、乃木坂46のメンバーがマネして踊ることもあったけど、まさかテレビで披露するとは想像できなかったです。間違えることもなくて楽しかったし、いい経験になりました。たまに欅坂46と関わることは新鮮味が出ていいのかなと思います。もちろん、ベッタリはよくない。それはそれでマンネリになってしまうので。
もっとお芝居に挑戦したい
自分が表紙になった『non‐no』が書店やコンビニに並んだ光景を目にして、喜びとともに不思議な感じがしました。専属モデルを始めてからの目標だった表紙に出演させていただくことが、こんなにも早くかなうなんてと信じられない気持ちもありました。
『宇宙の仕事』は、設定が面白くて登場人物のキャラが立ってるんです。私が演じる香織はぶりっ子かと思いきや、途中から女戦士のようにカッコいいセリフまわしになる。どちらも自分にはない部分だし、両極端なので演じ分けが難しかったですね。このお仕事で演じる難しさを知ったからこそ、17年はもっとお芝居でいろいろな役柄に挑戦したいです。
(ライター 大貫真之介)
[日経エンタテインメント! 2017年1月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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