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株を上げる大チャンス! お父さんのための大掃除講座

立川談笑

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NIKKEI STYLE

テーマは「師走」。年末ともなると、職場で家庭であれやこれやと業務やイベントが押し寄せてきます。そんななか、今回注目するのは大掃除。お父さんのための大掃除講座です。

いつもは家事の一環としてすっかり奥さん任せにしているお掃除が、この時期は「大掃除」として大規模化したうえに、手慣れていないお父さんたちにのしかかってきます。

「あれちょっと重くて動かせないから、頼んでいい?」

「高くて届かないから、ちょっとやっといてもらえる?」

なーんてオーダーを安請け合いすると、万事休す。

「うっそ。まだやってくれてなかったの?」

「もう今年もあと1週間しかないのに。どうするの!?」

ただでさえ仕事が忙しい年末なのに、家に帰ると力仕事が山積みで待ち構えているとはなんたることでしょう。しかもこの家庭内ノルマが課されることによって、わずかな息抜きですらすべてが罪悪感を伴うことになります。

「ねえ。そんなことしてる暇があったら、先にやることを済ませちゃってよ」

ちくしょおー。ビデオ見たいのに。パチンコ行きたいのに。ゴロゴロしていたいのにーー。

そんなお父さんのために、ささっと大掃除を済ませるコツを伝授します。何を隠そう、私は掃除が得意なのです。もともと両親とも働きに出ていたこともあって昔から料理や洗濯など家事一般をこなすなかでも、掃除は格別です。

少々長くなりますが説明します。学生時代、都内にある一流ホテルの厨房清掃の仕事で鍛えられました。そこの清掃は、とにかく専門的で実践的。たとえば製菓キッチンの、油脂やら小麦粉カスがべったりとこびりついたフロアやシンク周りすべてを、熱湯ウォーターガンや薬剤などを駆使して短時間で掃除してピッカピカに仕上げるのです。

しかも作業後、わずかな拭(ふ)き筋や曇りが残っていないかを厳しくチェックされます。寿司(すし)フロアは米粒かすを見落としがちなので上級者向け。最上級は中華キッチンでした。頭上のレンジフードはいつもこってり脂でぎっとぎとのドロドロ。火力の強い中華コンロには、分厚くて真っ黒い焦げがガッチガチにこびりついています。よくもまあ一日でこんなになるなと思うくらい。

そんなどろどろガチガチのレンジフィルターやコンロは取り外して、湯をはったでかいシンクに放り込みます。それは特殊なシンクで、高熱スチーム管が通っていてその中でぐつぐつと時間をかけて煮沸するのです。が、それだけじゃなくてそこにカセイソーダ(水酸化ナトリウム)のフレークをどっさり投入します。強アルカリで煮込まれた熱々の中華コンロを取り出して、ケレン(道路面のガムはがしなんかに使う、柄のついた金属板のアレです)で猛烈にガリガリゴリゴリと削るようにしてから、スチールウールでピカピカに磨き上げる。

私は中華のレベルには到達しませんでしたが、ウエス(雑巾)の洗い方や長靴、ゴム手袋の扱いに至るまでプロフェッショナルな世界に触れることができました。汗と蒸気とカセイソーダにまみれた、過酷で楽しい職場。懐かしいなあ。

そこで私が清掃に関して学んだのは、まずは効率と仕上がりです。そして掃除には化学と物理、二つの側面があるということ。洗剤や漂白剤など薬剤を使って汚れを化学的に分解するのと、雑巾やブラシなどで物理的に取り除く。これが掃除の基本です。

さて、ここからは実践編。結果にコミットする大掃除テクニックを具体的にご案内します。労力対効果に重点を置いて大掃除を見ていきます。

まずは室内の拭き掃除。広い面として天井や壁のクロス、フロア。ついで大物のドア、クローゼット、冷蔵庫、テレビ台、エアコン、ダイニングテーブルや椅子。細かくなると照明器具や壁面のスイッチ類などなど。二度拭きのいらない「かんたんマイペット」が大活躍しそうな箇所は生活スペースのあらゆるところに存在します。室内のほぼ大部分といっていいでしょう。

さあそこで、素人お父さんの大掃除としてはどうするか。このような拭き掃除は、すべて無視します。わはは。言ってのけた。気持ちいいなあ。無視するというとおおげさですが、まあ言うなれば、後回しにする。先送り。うやむや狙い。

理由は、かけた労力ほど家族に感謝されないから、です。改めて注視すれば、どこも意外に汚れてるものです。ホコリもたまってます。当然、掃除をするとビックリするくらいきれいになる。ところが、作業をした自分以外にはその成果を感じてもらえないのです。

「確かになんとなく明るくなったかも」

程度の反応しか待っていません。くそー、こんなにきれいになったのに。汚れてた時の写真を撮っておけばよかった。と思っても後の祭り。だから、まずは効果的なところから手を付けましょうという話です。

見た目に効果的なのは、不用品の廃棄です。室内のどっさりとたまった段ボールの山だとか、謎の空き箱類。ベランダや庭のさびた子供用の自転車、古タイヤ、使わなくなった物干しざお、植木鉢、折れた傘。そんな物をどばっと処分すると、見た目にすっきりと片付いて、インパクト大。家族に感謝されること請け合いです。

物によっては粗大ごみとして処分する必要もあるでしょうが、便利な道具もあります。金属も切れる頑丈な刃物には、手軽なハサミ型と、強力なノコギリ型とがあって、ノコギリの方は頑丈な鉄パイプでも切断できるので粗大ごみを小分けに処分できて重宝します。破片で目を怪我しないためにゴーグルの着用がおススメ。

それより何より気をつけることは、家族の「大切な思い出の品」を捨ててしまわないこと。どう見てもゴミなのに、こっそりトラップが仕掛けてある。

「えー、どうして相談もせずに捨てちゃったの!」

とトラブルになります。先に合意を取り付けましょう。これ、意外と大事。

同じく効果的だけれども微妙なのが、窓ガラス。下手にやると拭き跡が残って逆に汚くなってしまうことがあるうえに、徹底的にきれいに仕上げようとするとキリがない。手抜きできれいにするには、外側だけを洗うことです。私はホースで水をたっぷりかけて、油膜落としのために台所の中性洗剤を使います。ほこりなどの汚れをスポンジでしっかりとこする。ここが肝心。洗剤を十分に洗い流して、ガラスが乾いた後に汚れが再び浮き出てくるのは、つい拭き残したと思いがちですがそうじゃない。そもそも洗った段階でまだ落とせていなかった汚れなのです。

ガラスに付いたほこりは雨粒の形で意外にがっちりこびりついています。軽くこすっても洗っても落ちません。洗う際に食器用スポンジの固い面でガラス全面をまんべんなく強くこすっておいて、乾いた後に浮き出てくるしつこいやつを割りばしのエッジで削り落とす。これだとガラスに傷をつけずにきれいに仕上げることができます。この後、ガラスの室内側、さらに窓枠と掃除を進めたいところですが、あくまでも余裕があれば。外側だけでも結構「掃除した感」が期待できます。

キッチンや浴室など水回りの掃除も、労働に対する効果は抜群です。用途に応じた洗剤がいくらも市販されていてどれもすぐれもの。また、雑巾や歯ブラシなどは大量に用意しましょう。けちらずふんだんに使うことで、作業が早く終わるし何よりきれいに仕上がります。たっぷりの薬剤で汚れを浮かせて、ブラシでこそいでぞうきんで除去する。化学&物理。この繰り返しです。

特におススメなのは研磨関係です。気になっていたさびや水あか、曇りもすっかりなくなって、感動的にピッカピカになる物体がキッチンや浴室にはたくさんあります。蛇口、シャワー、鏡、シンク。どれも専門の薬剤や道具が出回っているので、試してみて下さい。

私が長年お世話になるのがスチールウールとCRC556。マジックリンシリーズはどれも頼りになるのですが、とりわけ最近出た「ピカッと輝くシート」が優れモノです。宣伝ぽいけど本当にすごいと思ったんだから仕方ない。どうにも忙しいなら、キッチンの蛇口とケトルの二つをこいつでピッカピカにするだけで、たぶんこの年末は乗り切れます。ってホントかいな。

よーし、私は今から浴室の掃除にとりかかります。床面と壁にこびりついたせっけんカスがやっかいですが、デッキブラシで戦ってみます。

今年も一年間、お疲れ様でした。どうぞよいお年をお迎えください。

☆     ☆     ☆

新年最初のお題は、「年賀状」。笑二からいっちょ、おめでたく頼むよっ。

(次回2017年1月1日は立川笑二さんの予定です)

立川談笑(たてかわ・だんしょう) 1965年、東京都江東区で生まれる。海城高校から早稲田大学法学部へ。高校時代は柔道で体を鍛え、大学時代は六法全書で知識を蓄える。予備校講師など様々なアルバイトを経験し、93年に立川談志に入門。立川談生を名乗る。テレビの情報番組でリポーターを務めながら芸を磨く。96年に二ツ目昇進、2003年に談笑に改名。05年に真打昇進。古典落語をもとにブラックジョークを交えた改作に定評がある。十八番は「居酒屋」を改作した「イラサリマケー」など。
<今後の予定>吉笑(二ツ目)、笑二(同)、笑坊(前座)の弟子らとともに武蔵野公会堂(東京都武蔵野市)で開く一門会は12月25日、1月26日の予定。独演会は2月23日、3月18日、4月5日の予定。
立川談笑HP http://www.danshou.jp/

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