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ASEAN5カ国 交通・医療・消費関連銘柄に注目

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2017/2/17

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庵原浩樹さん。フィリップ証券リサーチ部長

 国を超えた地域単位では、他の新興国諸国に比べて高成長が期待されているアジア。その中で5%台の安定成長を続けるとみられているのが、東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟するインドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナムの5カ国だ。

 「ASEANの魅力は域内経済が発達していること」。シンガポールに本拠を置くフィリップキャピタルグループの日本法人、フィリップ証券のリサーチ部長、庵原浩樹氏は言う。ASEAN全体の輸出に占める域内比率は約26%でトップ。続いて中国、米国、欧州連合(EU)となり、いずれも11%前後の比率。つまり中国や欧米の経済に変調が起きても、域内需要で海外の落ち込みを緩和できる構造だ。

出所:国際通貨基金(IMF)2016年10月予測

出所:ASEAN Secretariat

 ではどんな銘柄に注目すればいいのか。2017年はASEAN創設から50年を迎える。記念の観光キャンペーンも計画され、観光関連企業が恩恵を受けそうだ。フィリップ証券の庵原氏は、業績立て直しが進むLCC(格安航空会社)のエアアジアに注目する。

 またタイの空港を運営する「タイ空港会社も長期的な成長を見込める」(庵原氏)。同社はタイの空の玄関口スワンナプーム国際空港の拡張工事を進め、21年には年間利用者が現在の2倍の9000万人になる見込みだ。

 海外から治療に訪れる医療ツアーも活発になり、海外からの患者の受け入れで実績のある病院チェーンの運営会社も恩恵を受ける可能性がある。庵原氏はタイ、マレーシア、シンガポールの企業を挙げる。

 観光などの交流が活発になれば消費関連も恩恵を受けそう。人口が2億人を超えるインドネシアは、経済の拡大で長期的な成長も期待できる。庵原氏は食品企業のインドフード・スクセス・マクムルや、自動車・金融などを傘下に持つアストラ・インターナショナルを注目企業に挙げる。17年は移動や消費、資金需要の拡大で恩恵を受ける企業が狙い目になりそうだ。

(日経マネー 真弓重孝)

[日経マネー2017年2月号の記事を再構成]

日経マネー2017年3月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 :730円 (税込み)


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