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桐谷さんの株主優待入門

桐谷さんのお墨付き 2016年優待銘柄「ベスト10」

日経マネー

2017/1/3

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日経マネー

 新設、拡充、改悪と色々あった2016年の株主優待。そんな中、桐谷さんが「これは良い!」と認めた「桐谷優待大賞 2016」10銘柄を発表します!

 波乱の相場からスタートした2016年も終わり、いよいよ2017年ですね。株主優待を設置する企業は年々増えており、16年は約90社が優待新設を発表。中には驚くべき利回りで、高騰した銘柄もありました。今回は私・桐谷が、16年の優待の傾向を分析しつつ、驚いた、うれしかった、もうかった、16年を象徴する10銘柄を選んでみましたよ。

桐谷広人(きりたに・ひろと) 67歳。プロ棋士(七段)。1984年の失恋を機に株式投資を始める。現在400以上の優待銘柄を持ち、その優待品で日々の生活をほぼ賄っている。癒される人柄も人気の理由

 栄えある第1位に選んだのは、ヒロセ通商(JQ・7185)です。16年8月に優待新設を発表した時は、優待利回りだけで約10%にもなると、優待投資家の間に衝撃が走りました。「1万円の自社商品」といった場合、銘柄によってはもらっても困るような商品もありますが、この企業はカレーやパスタといったレトルト食品やマグカップなどの詰め合わせ。一人暮らしの私にとってはうれしい内容で、文句なしのナンバーワンに選びましたよ。

 第2位はアドアーズ(JQ・4712)です。3月に新設を発表したこの優待も画期的でした。2000株以上でアロマオイルトリートメント120分ボディコース(2万円相当分)チケットが2枚! 3月初旬の株価は75円前後でしたから、当初の利回りは何と25%以上。私は5000株まで買い増し、その後3000株を利食いました。スパのチケットも届き、楽しみにしているところです。

 続いてはフグ・カニ専門店を展開する関門海(東2・3372)。私は2006年頃から保有していたのですが、12年の春に優待を廃止し、株価が暴落。約23万円で買ったものが7200円になり、すっかり塩漬けになっていた銘柄でした。ところが、16年3月に突如、優待の再開を発表。ようやく、少しずつ株価も回復してきました。そうそう、ちょうど先日、届いた優待券で、優待仲間のrikaさんと一緒にカニのコースを頂き、大満足でしたよ。

■新設の55%はQUOカード

 第4位はオリックス(東1・8591)です。1月末に「ふるさと優待」の長期保有優待を発表。3年以上の継続保有で1万円程度の名産品がもらえるようになりました。『日経マネー』8月号の座談会では、IRの担当者にお会いし、この優待を続けてもらえるようお願いできたのもよかったですね。

 続いては、11月18日に優待新設を発表したブロードリーフ(東1・3673)です。100株以上でQUOカード3000円分と優待券1000円分は太っ腹ですね。ちなみに、16年に新設された約90社のうち、約50社がQUOカード。QUOカードは使い勝手が良いため、株主も増えて企業側にもメリットが大きいようです。

 第6位はアクトコール(東マ・6064)。5月に3分割が行われましたが、1単元の優待の内容はそのまま継続に。そして11月にも2分割を発表。優待内容は大変魅力的ですが、現在はちょっと株価が上がり過ぎてしまいましたね。

■新しい長期保有制度

 第7位はリンクアンドモチベーション(東1・2170)。ここ数年、優待の権利だけを取るクロス取引ができないよう長期保有制度を設ける企業が増えているのですが、こちらもその一つ。1年以上保有しないと優待を受け取ることができません。この銘柄がすごいのは、2年以上でQUOカードの金額が2倍になり、3年以上で3倍になること。発表後、株価がみるみる高騰してしまいましたが、長期保有でここまでお得になる優待は初めてですね。

 続く第8位は、日本コンセプト(東2・9386)。これまで年に1度の優待だったのですが、6月にも優待を新設し、熊本・大分の名産品2000円分が頂けるようになりました。こうした地元の名産品を優待品にする企業も増えています。知らなかった美味に出合えたり、地元企業の活性化につながったりするのもうれしいですね。

 そして、サンヨーホームズ(東1・1420)。これまで優待は500株からでしたが、100株優待を新設しました。金券類の中ではなかなか優秀な利回りです。近年は、売買単位統一の動きから100株優待を新設する企業も増えていますね。10位はエストラスト(東1・3280)。16年初、1月8日に発表されたの新設優待の一つです。こちらも利回りが良く、新年の景気づけになりました。

 それでは、17年も優待投資家にとって良い年になりますように!

■1月の権利確定銘柄

 では最後に、株主優待ブログ「毎日優待三昧」が人気の個人投資家rika氏が厳選した「2017年1月に入手できるお得銘柄」を紹介しよう。2017年1月中に割当基準日を迎える銘柄だ(なお、2017年1月末が割当基準日の場合、優待を得るための最終売買日は、1月26日になる)。銘柄選択の際の参考にしてほしい。

注:データは2016年12月2日の終値、年2回同内容の優待がある場合、1回分の内容を表示。「利回り」の――は算出不能。

(日経マネー 御船晶子)

[日経マネー2017年2月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年2月号

著者 :日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)


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