破壊するふせん、貼る印鑑…手帳と好相性の文具
毎日"ToDo"を付けるのが楽しくなる
「シュリット」は、1枚のカードに9つまでのタスクを書くことができるToDoリスト。「5×3情報カード」(125×75mm)のサイズだから手帳などに挟んで使うのにちょうどいい大きさだ。
基本的な使い方は、1日1枚、枠内にその日にしなければいけないことを書いていき、一つタスクが終わったら、それを書いた枠内にペンを差し込んで欄ごと破ってしまうのだ。終わった仕事を物理的に破壊するのがとても気持ち良くて、「仕事が終わったー」という実感が湧いてくる。仕事のモチベーションを上げてくれるタスク管理ツールともいえるわけで、手帳の相棒として最高なのだ。柄や色がさまざまあって選べることも気分が変わって楽しい。
紙製ポケットの進化系2種
一見、普通のメモ用紙なのだが、よく見るとスリットが入っていて、そこにモノを入れられるようになっているポケット付きのメモ用紙が「パックカード」だ。
ポケットが付いているけれど、見た目、普通のメモ用紙と変わらないというところが、かなり汎用性が高い。例えば、買い物メモを書いて、実際に買った際のレシートをそのメモ用紙のポケットに入れていくとか、旅程を書いておいて切符類をまとめてポケットに入れるとか、いろいろと便利に使えるのだ。
メモとそれに付随する紙などをまとめて管理できるとメモも有効活用できるし、紙片を紛失することもない。ポケットが付いているノートは便利で使っている人も多いが、それがメモ用紙となって1枚単位で完結できると、手帳の活用法としても使えて用途はさらに広がる。何より普段はポケットを意識しないで使えるのがよい。
手帳に入れておける緊急用名刺入れ、それが「カードリッジ エア」。ビジネスパーソンたるもの、名刺は名刺入れから出して渡したい。しかし、名刺入れを忘れてしまう、名刺入れを持っていくようなシチュエーションではなかったのに、名刺を渡さなければいけなくなってしまった、というとき、財布に入れた予備の名刺を渡すにしても、財布から出すのはなんとなく失礼。そういうときに使う3枚程度だけ入る紙製の名刺入れなのだ。
紙製だから、薄くて軽くて、手帳や財布の中でもまったく邪魔にならない。そして、紙とはいえ、しゃれた型押しがされていて、丈夫で質感が良いから、見た目はちゃんとした名刺入れなのだ。色はブラック、ブルー、グレー、グリーン、イエロー、レッドとそろっていて、どの色もシックに仕上げてあるので、手帳カバーの色などに合わせて選べる。紙では頼りないという方には、薄い革製の「カードリッジ dunn」(2300円)もある。
情報整理するならシール&ふせん
持ち歩けるタイプのふせんは随分増えたが、その元祖といえる製品「ココフセン」を開発したカンミ堂の集大成的な製品が「SUTTO(スット)」。まるで小さな伝言板のように机に立てて使えるカードサイズのふせんだ。
これは、手帳の予定欄に貼ることができるサイズに切り離して使うこともできるし、メモ用紙のように使うこともできるという、万能型のフィルムふせん。名刺サイズのカードに小さなロールふせんが付いたシンプルな構造なので、持ち歩くのもラクラクだ。
フィルムふせんというと、ボールペンの乗りが悪いこともあるのだけど、この製品は底がすべり止め兼クッションになっていて、ボールペンでもしっかり書けるようになっているのも魅力的。予定を書いて机に立てておけば、散らかった机の上でも目立つし、なくさないのもうれしい。数あるふせんのなかからどれかひとつ、という場合、私はこれを持ち歩きたい。
手帳のスケジュール欄に貼るシールが増えたのも、ここ数年の特徴。そんななか、グリーティングライフでは、それらのシールをひとまとめにして「カスタムスティックス」というシリーズにまとめた。これが分かりやすくて、手帳の紙面をシールでカスタマイズしようと思ったら、このシリーズを探せば目的のものが見つかるというわけだ。
シリーズの内容は、月間スケジュールの1日のコマの大きさに合わせた「デイリーふせん」、ToDoリストになっている「ToDoふせん」、記録を記入する「レコードふせん」、メモ欄に日付を付ける「日付ふせん」、罫線や仕切り線に使える「細長いふせん」、日付などをマークする「丸型ふせん」、インデックスや飾りに使える「ダイヤ型ふせん」、インデックスに使う「インデックスステッカー」、メモページに月名を入れられる「月名ステッカー」の9種、11製品。
シールを貼ってカスタマイズというとデコレーションするイメージがあるが、このシリーズはかなり実用的なデザインになっているから、ビジネスの現場でも十分使えそうだ。メモページに日付を入れるのも、このシールを使うことでビシっとレイアウトが決まる。
手帳で情報を整理する人には、インデックスのシールが使えるだろう。マンスリーの1日のコマに貼れるふせんは、仮押さえなどの際に威力を発揮する。シールを貼ってカスタマイズするのが、いつまでもかわいくするためだと思っていたら大間違い。目立つけれど華美にならない色が選ばれているあたりもセンスが良い。
いざというときのアイテムも邪魔にならないのが一番!
これは、いざというときシリーズの製品。印鑑は急に必要になったりするけれど、普段から持ち歩くのはセキュリティー的にどうなの? と思う。会社や家にいるときはよいけれど、ちょっとした外出時、印鑑が必要になるときも年に数回はあったりするものだが、常に持ち歩いているとは限らない。そんなときに使う転写シール型の印鑑が「スマート印鑑」。それを持ち歩きやすく、買いやすくしたのが、印影3個単位で購入できる製品「スマート印鑑S」だ。
シールではなく転写式のため、印影にほとんど厚みがなく、普通に押した印鑑と見分けがつかない。ほとんどの場合で正式な印鑑として認めてもらえるそうだ。それこそ認め印や受け取り印に使うなら何の問題もない。そして、実際の印鑑に比べて失敗がなく、キレイに印影を残せるのがうれしい。手帳に入れていることも忘れるくらい薄くて小さいので、とりあえず入れておけば、いざというときに必ず役立つはずだ。
平たいのに本格派、手帳とベストマッチのハサミ
手帳のお供として意外に出番が多く、持ち歩くといろいろ便利なのがハサミだ。小型でペンケースなどに入れられるタイプも随分種類がそろった。それらの小型のハサミの中で、私がお薦めしたいのは、レイメイ藤井の「ペンカット チタンコート」だ。
ペンカットといえば、ペンケースに入るハサミの先駆けとなった製品の一つ。筆記具の形をしているのに、普通に使えるハサミに変形し、左右両利きに対応。使い勝手も良く、刃の長さも十分あるということで、ヒット商品になった。
今回取り上げたのは、その高級バージョン。本体の色を大人っぽくして、刃をチタンコートにしたもの。これを選んだ理由は一つ。コンパクト型のハサミなのに、きちんと高級感を持たせていることだ。アイデア文具や折り畳み文具はどこか安っぽくなりがちだが、これなら大人の使用に十分耐えうる。チタンコートで耐久性も高められた刃がペン型ハサミに搭載されていることが面白いし、信頼感もあると思う。
XSサイズなのに使いやすい文房具
「XS」つまり、とても小さい文房具のシリーズ。デザインフィルがもともと出していたコンパクトな文具のシリーズのデザインや機能を見直した製品だ。現在、「修正テープ」「テープのり」「ハサミ」「カッター」「ホッチキス」「メジャー」の6製品がラインアップされている。そして、この6つ全部を並べてもiPhoneくらいの面積で収まるコンパクトさと、シンプルなルックスながら、使いにくくなっていないのが魅力のシリーズだ。
透明なヘッドと本体でテープも貼る場所も見やすい「XS 修正テープ」(302円)、小さくても持ちやすい形状でテープ切れも良くなった「XS テープのり」(324円)、小さいのにキャップ入らずで刃渡りも長い「XS ハサミ」(648円)、左右両利き対応で折り刃が使える「XS カッター」(410円)、昔から定評のあるメカニズムの「XS ホッチキス」(583円)、11mmの厚さながら1m50cmまで測れる「XS メジャー」(648円)。色はホワイトとブラックの2色。どれも、よくできているので、使いたいモノだけ選んでペンケースなどに入れて持ち歩こう。
手帳にひっかけるペンケース
2016年は、さまざまなスタイルのペンケースが登場したが、この「ウィズプラス」は、手帳やノート、ノートPCなどと一緒に持ち歩きやすいことに重点が置かれたペンケース。手帳のような薄型のボディーの背面が、手帳などの角に引っ掛けられるようになっているのだ。
ペンケースはコロンとした形状のものが多く、手帳などの平たいものと一緒に持つのはかなり扱いにくい。会議室に移動したり、打ち合わせに行くなどの場合、小脇にノートやパソコンを抱えたときにペンケースも一緒に持つと、安定がとても悪いのだ。
そこで、このペンケースとしても平たく持ちやすい形状で、しかも角に引っ掛けることで落ちにくい形状が生まれた。この平たい形状が、使いやすくて、開くとペントレーのようになって、筆記具類が一列に並ぶので、目的のペンがスムーズに取り出せるのだ。
ペン類を適当に入れても、フタを閉じれば平たく並ぶようになっているから、整理が苦手な人でも扱いやすい。薄いからカバンなどにも入れやすい。手帳と一緒に持ちたい筆記具は、これにまとめて入れておくと作業効率が上がりそうだ。
(ライター 納富廉邦)
[日経トレンディネット 2016年12月8日付の記事を再構成]
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