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人気の希少コードバン財布3選 熟達の仕立てが栄える

特集 新年のスタートに選びたい革小物(1)

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NIKKEI STYLE

定期的な手入れが必要で、水にも強いとはいえない。現在は軽量かつ丈夫な高機能素材も開発されている──なのに、なぜレザーアイテムはこれほど魅力的なのか。

革製品は使い続けるほどに手になじみ、独特のツヤが増していく。たとえ傷だらけになっても、それが味わいとして価値を持つ。「育てる喜び」と格好つけるつもりはないが、それでも自分とともに年を重ねたサマはいとおしいもの。そこで今回は、そんな男心を刺激してやまない革小物を紹介していく。第1回は最高級レザーとして名高い「コードバン」で仕立てた財布にフォーカスした。

希少性が高く丈夫な"革のダイヤモンド"

コードバンとは、馬の臀部(でんぶ)の革のこと。しかし臀部の皮革すべてではなく、コードバン層と呼ばれる緻密な繊維層を取り出し、製革したもののみを指す。馬1頭から採れる量が少なく、個体によってはコードバン層がそれほど形成されていない馬もいるため希少価値が高い。

また非常に丈夫で、強度は牛革の数倍ともいわれている。あまりにも堅いので顔そり用カミソリの仕上げに研ぐ革砥(かわと)に使われるほど。そして使い込むうちに、ほかの皮革よりも色の深みとツヤが増していくのも特徴。丈夫で長く使えて、経年変化も存分に楽しめる。その希少性と相まって、コードバンは"革のダイヤモンド"や"キング・オブ・レザー"と称される。

このコードバンを使用した製品は、一般的には高級メンズシューズや高級ランドセルなどが有名だ。財布にも以前から使用されてはいたが、市場に出回る数は少なく高額だったため、使う人は限られていた。しかし昨今、価格の安さではなく、モノの価値をアイテム選びの基準とする男性が増加。それに伴い、多くのレザーブランドからコードバン財布が発売され、ユーザーの選択肢も増えてきている。

1999年のブランド創業以来、コードバン財布を作り続けている「GANZO(ガンゾ)」を展開する皮革メーカーAJIOKA.(アジオカ)によると、1999年当時のメンズ雑貨市場は、ライセンスブランドが市場を席巻し、新製品が出るたびに買い替えやギフト需要に沸いていたという。しかし、「その後、長く使えるいいものを求める層が増え、市場は次第に変化していきました」(AJIOKAブランド戦略室メンズMD 石井一宏氏)

ガンゾは創業時から10年使用できる革小物として、素材、作り、飽きのこないデザインにこだわり営んできた。メンズ市況の変化とともに、こだわりのコードバン商品も売り上げを伸ばし、現在も右肩上がりの売り上げを保っているという。

「コードバン製品の売上総計は、ガンゾの総売り上げの38%を占めるまでに成長しています」(石井氏)

最高級とされるコードバン財布は見た目にも品があり、休日はもちろんビジネスシーンでも活躍する。いいものを使っているという所有感が得られるとともに"モノの価値がわかる男"までアピールできるはずだ。

「ビジネスシーンで、目上の方から"いいもの持ってるね"とお褒めいただいたというお客様もいらっしゃいました」(石井氏)

今回は最高級コードバン財布の注目作を紹介する。いずれも日本のブランドで、熟達した職人が仕立てている。一つ一つ細部を見ていくことで、コードバン財布の魅力が見えてくるだろう。

ガンゾ/水染め製法で仕上げたラウンドファスナー長財布

1917年創業の老舗皮革メーカー・アジオカのプライベートブランドとして、1999年から展開されているガンゾ。アジオカは名だたる海外メゾンブランドの財布・革小物のライセンス商品を手がけているため、クオリティーが非常に高いことで知られている。ガンゾの財布も国内最高峰との呼び声も高い。

今回紹介する長財布の表革に使われているコードバンは、日本を代表する姫路の名門タンナー・新喜皮革から仕入れ、日本屈指のフィニッシャー・レーデルオガワで染色・加工したもの。アニリン染めという片面だけに水染めの加工を施す、門外不出とされるレーデルオガワの水染め製法により、透き通るような美しい艶と、吸い付くような滑らかな手触りを実現している。

革の品質もさることながら、日本ブランドならではの使いやすさも見逃せない。形状は人気のラウンドファスナータイプで、片側45ミリの扇状に大きく開くため札やカードが出し入れしやすい。カードポケットは両サイドに12カ所、ファスナー式のコインルームがセンターに配置され、収納力も文句なし。牛ヌメ革を用いているため視認性も高い。

「コードバン製品はモノの良しあしを判断できる男性に支持されています。職種はさまざまですが客層としては30~40代の方が多く、長財布はビジネスシーンで活用されています」(石井氏)

フォルメ/靴ブランドが手がけるコードバン長財布

この二つ折り長財布は、どこかヨーロッパのビンテージ財布を思わせるたたずまい。日本の革小物ブランドらしからぬデザインだが、それもそのはず、手がけたのは注目度上昇中の靴ブランドなのだ。

フォルメは2009年創業の靴ブランド。革小物に関しては日常的な道具と成り得るものから、ちょっと変わったマニアックなものまで、通常の革小物ブランドでは扱わないような素材やアイテムを毎シーズン少しずつ展開している。今回紹介するコードバン長財布は2016年の秋冬の新作として登場。コードバンは靴作りに使用しているため、その扱いの巧みさが財布に表れている。

外装に用いているのは、世界有数のタンナー・米国ホーウィン社のシェルコードバン。臀部の左右の原皮がつながった二枚貝(シェル)のような形状で採取した大きく高品質なコードバンで、ゆえに表革は大きな一枚革になっているのが特徴だ。高強度であることはもちろんのこと、使い込むほどにツヤが増し、深味のある色合いへと変化していく。ちなみにこの名称はホーウィン社のシェルコードバンのみを指し、革業界では一般的に左右がつながったコードバンは"メガネ"と呼ばれている。

内装には同じくホーウィン社製のSHF(シングルホースフロント)を採用。革の裏側にも染料とロウ成分を入れてプレス処理しているため、財布のように強度が求められる革小物に非常に適している。強度の点を考慮して生地などは使用せず、オールレザーで仕立てているのも魅力だろう。

また、革を1枚ずつ縫い合わせたアコーディオン構造である点にも注目したい。上品なだけでなく男らしさも感じるデザインが物欲を刺激する。アメカジ好きにはたまらないはずだ。アコーディオン構造のため、特にコバの処理をしっかりと仕上げており、長い使用にも耐え得る作りとなっているのも特徴。ガバッと大きく開くので使い勝手も抜群だ。

「展示会での受注数は、財布全体の40%がコードバンのモデルでした。また、クリスマス前はいつもより多めに在庫を用意しているのですが、11月に入ってからお店からの追加の問い合わせが非常に多く、売り場でも好調なことが予想されます」(フォルメ代表 小島明洋氏)

ワイルドスワンズ/希少カラーのホーウィン社製コードバンを使用

ワイルドスワンズの三つ折り財布には、しっかりとオイルが入ったホーウィン社製のコードバンが使われている。その確かな品質もさることながら、美しいカラーリングが魅力的。

右のマホガニーカラーは、赤みのあるブラウンが何とも言えない美しさ。男らしさとエレガントな雰囲気を併せ持つ。以前はまれにオールデンなどの靴で目にすることもあったが、最近ではめっきり見かけなくなったカラーだ。

左のインテンスブルーという色は、大変めずらしいカラーで、ネイビーとは異なり海をイメージさせるブルーの色合い。「おそらく今まで日本には入ってきたことがない色ではないかと思います。世界的に見てもほとんど使われたことのない色ではないでしょうか」(ケイズファクトリー企画 山田豊氏)

ワイルドスワンズは1994年から財布作りをスタートし、1998年にブランド化。ヨーロッパの皮革を中心によりすぐった素材を初回工程から最終仕上げまで、徹底的なこだわりと限りない時間をかけることで、存在感のあるレザープロダクトを発表し続けている。確かな技術と鋭い感性で作られた製品は丈夫で長持ちし、ゆっくりとエイジングしていく。機械式ミシンではなく足踏み式ミシンで深く丁寧に縫製するなど、10年後、20年後も使い続けられる仕立てのよさが高く評価されている。

「このホーウィンコードバンシリーズは大変好評で、在庫は残り少なくなっています。支持されているのは20~60代まで幅広い年齢層・職種の方々。ファッションにこだわりを持つ方はもちろん、革製品がとにかく好きでモノにこだわりがある方から人気が高いです」(山田氏)

日本製ならではの仕立てのよさも決め手

以上、注目のコードバン財布を3つ紹介した。いずれもメード・イン・ジャパンで、熟練職人が手間暇をかけて作られた逸品ばかり。仕立てがいいためほころびにくく、メンテナンスすれば10年、20年先まで使うことが可能。確かな作りの日本製だからこそ、丈夫で経年変化を楽しめるコードバンの魅力を存分に堪能できるはずだ。

最初に述べたとおり、コードバンは革のダイヤモンドともいわれる最高級皮革。牛革製品よりも少々値段は張るものの、いずれは手にしたい一生モノ。今年一年頑張った自分へのご褒美に、はたまた新年の門出に、コードバン財布の購入を検討してみてはどうだろうか?

特集 新年のスタートに選びたい革小物
 第1回 人気の希少コードバン財布3選 熟達の仕立てが栄える
 第2回 薄さ13ミリの極薄財布… 多収納コンパクト革小物3選
 第3回 おしゃれなレザー製iPhone6&7ケースで気分一新

(ライター 津田昌宏)

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