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日本のぜいたく 絶景が招く「雪見の温泉宿」5選

旅エディター・ライター 坪田三千代

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NIKKEI STYLE

寒さが肌身にこたえる季節、恋しくなるのが温泉。真っ白な雪を眺めながら、体にじんわりと染み入る温泉につかる。まさに、大自然と一体となるような雪見の温泉は、日本の冬ならではの旅体験だ。

泉質がよく、景色がよく、そして、土地の魅力としっかり融合している雪見の温泉宿を、5つのテーストから厳選してみた。

風情ある古民家づくり 雪見の風呂も多彩に
「湯元長座」 奥飛騨温泉郷 福地温泉/岐阜 http://www.cyouza.com

黒光りする立派な梁(はり)に、白い漆喰(しっくい)壁。ろうそくの火を思わせる明かりや、炭が赤々と燃える囲炉裏。キュッと冷えた外気の中から館内へと入ると、心の底からポッと温もる気がする。

「湯元長座」があるのは、北アルプスなど標高3000メートル級の山々に囲まれた奥飛騨温泉郷・福地温泉。のんびりとした静かな山の温泉情緒がある土地柄だ。

館内は、古民家づくりで、木のぬくもりを感じる落ち着いた風情。部屋によっては小ぶりな囲炉裏も備えられていて、火箸や灰ならしを手に、穏やかに燃える炭火を眺めながら、スローに流れる時間に身をゆだねるのもいい。

約2万平方メートル(6000坪)の敷地内に、自家源泉が4本。湯量が豊富にあり、常にフレッシュで、湯力のある温泉が堪能できる。館内にある大露天風呂、内湯、3つの貸切風呂、かわらの湯、どのお湯からも雪景色が眺められるのが魅力。

野趣あふれる丸太造りの内風呂から眺める雪景色は、一幅の絵画のよう。貸切風呂にも露天があるので、ゆったりプライベートに雪見温泉が楽しめる。川のせせらぎを聞きながら湯あみができるかわらの湯は、秘湯の中にある秘湯といった趣。男性専用となる大露天風呂は、山々を望む壮大な見晴らしを誇る。

家族連れでもカップルでも、一人旅でも、それぞれの雪見温泉を楽しめるのが「湯元長座」。お湯を堪能したら、囲炉裏端で、地元の山の料理や飛騨牛に舌つづみを打つのも、楽しみの一つだ。

乳白色のやわらかなお湯を、プライベートに堪能
「小梨の湯 笹屋」 白骨温泉/長野 http://konashinoyu.com

個人的な好みでいうと、雪景色に最も似合う湯は、乳白色の硫黄泉だと思う。白濁した硫黄泉は、往々にして強酸性で、肌にピリピリとした刺激を持つことが多い。でも、ここ白骨温泉の湯は、肌にやさしい弱酸性。まるでミルクを注いだかのようなやわらかな肌あたりで、炭酸成分も多いので、体がポカポカと温まる。冬にはうってつけの泉質だ。

温泉成分が湯船に付着して、骨のように見えたことから、その名も白骨温泉。いくつもの温泉宿があるが、しっとりと静かに、ハイダウェイ(隠れ家)気分の滞在をするなら、迷わず「小梨の湯 笹屋」へ。温泉街から少し離れたところにある、白樺(しらかば)林に囲まれた一軒宿。10室のみの客室は、凛(りん)としたたたずまいが好もしい。

ここでじっくりと堪能したいのは、滞在中、空いていれば何度でも利用できる貸切露天風呂。周囲の雪景色には、白樺の木がアクセントを与えているのが、なんともフォトジェニック。スコンと高く抜けた冬の青空に、真っ白に輝く積もりたての雪。そこから、まるで雪の白が溶け込んだような乳白色のお湯に包まれる幸福感といったら! 天気が良ければ、雪化粧した乗鞍岳を望むこともできる。

夜は名物料理の「岩魚の笹まき」をはじめ、地産地消にこだわった納得の料理が登場。朝は、温泉水で炊いた「温泉がゆ」で胃腸もいたわってあげたい。

きらめく冬の星空を眺めながら、お湯につかりたい
「里山十帖」 大沢山温泉/新潟 http://www.satoyama-jujo.com

「里山十帖」では、夜、湯処「天の川」の露天風呂に入ったら、空を見上げてみよう。頭上には満天の星空が、広がっているかもしれない。下弦の月から新月、上弦の月の頃までは、天の川が見えるかもしれない。空気が澄みわたる冬は、星のきらめきもひときわ美しい。

標高2000メートル前後の山々を望む湯処「天の川」は、絶景の露天風呂として大人気。冬は雪景色を見晴らしながら、爽快感たっぷりの湯あみが楽しめる。肌あたりがつるり、さらりとした美肌の湯。古くからある温泉宿を一昨年に改築オープンした宿だが、内湯には古い温泉成分表が掲げてあり、昔から続く温泉への尊敬の念が感じられる。

所有と運営は、雑誌『自遊人』を発行する企業。リノベーション(大規模改修)にあたっては、快適な居住性のためのデザイン性、環境への配慮、地域貢献、地産やオーガニックなど食材へのこだわりといった、今の時代に求められる様々なキーワードやキーアイテムを取り入れた。その結果、田舎の風情を残しながら、とても居心地のよい宿に生まれ変わった。田舎暮らしが新鮮に感じられる宿といえる。

水に恵まれた、米どころ南魚沼の宿だけあって、四季折々の食材の力を感じる料理も、シンプルかつ美味。あらかじめの予約で、ベジタリアンやマクロビオティックなどにも対応してくれるのも、宿のキャラクターを語っている。

壮大な雪景色を見晴らす大浴場 雲海のチャンスも!
「赤倉観光ホテル」 赤倉温泉/新潟 http://www.akr-hotel.com

赤倉観光ホテルの創業は1937年(昭和12年)。当時の大倉財閥が建てた、日本の高原リゾートの草分け的な存在である。立地するのは、スキー場の中腹。スキーヤーなら、板を履いたままでスキーイン&アウトができる便利なホテルと聞けば、ちょっと食指が動くかもしれない。

7年ほど前に改装されたホテルは、絶景好きに知られるスポット。ロビーの大きな窓や、新館「スパ&スイート」アクアテラスからは、斑尾山や野尻湖を一望にできる。温泉大浴場の男女別露天風呂は、まさに天空に浮かぶ温泉のよう。ここから眺める、目の前を遮るものがない雪景色は、スキーヤーがゲレンデで目にするパノラマと同じだ。

客室にいながらにして、雪見の温泉が楽しめるのも魅力。新館「スパ&スイート」の温泉露天風呂付きテラスルームでは、テラスにある露天風呂につかりながら、広大な雪景色を独り占めできてしまう。湯船の先に広がる水盤にも雪景色が映り込み、まるでインフィニティー温泉!

さらに周辺では、1年を通して、ひと月に5、6回ほどの頻度で雲海が発生する。露天風呂に入りながら、雲海を見はるかすチャンスに引かれ、リピーターも多い。2016年12月末にはプレミアム棟がオープン。人気の高い露天風呂付きの客室が、さらにグレードアップしてお目見えする。

江戸時代へタイムトリップ? やっぱり情緒のある名湯
「鶴の湯温泉」 乳頭温泉郷/秋田 http://www.tsurunoyu.com

山奥の豪雪地帯にあるため、かつては冬の間はクローズだった。その後、雪上車が使われるようになり、今では冬でもJR田沢湖駅から定期バスに乗れば40分ほどでたどり着く。秘湯ブームで注目を集め、国内外から大勢の人が訪れる乳頭温泉郷の「鶴の湯温泉」。でも、雪見の宿ベスト5を選ぶのであれば、やっぱりここを外すわけにはいかないだろう。

1638年(寛永15年)年に秋田藩主、佐竹義隆が湯治に訪れたという、歴史ある温泉場だ。その際、警護の者が詰めたという茅ぶき屋根の本陣が今も残り、時代劇のロケ場所にでも来たような気分になる。

混浴露天風呂は、白濁した湯をたっぷりとたたえる風情のすばらしさで、あまりにも有名。夏場は特に訪れる人も多く、芋の子を洗うような状況になることもあるが、冬季に宿泊すれば、比較的ゆったりと湯を楽しめる。

真っ白な空から、雪がちらちらと降る中、乳白色の温泉で温もる時間は、まさに至福。夕暮れ時、ほんのりと灯るランプが雪に映る様子は、なんとも言えない情緒がある。混浴が苦手な女性には専用の露天風呂もあり、そちらもなんともあずましい(秋田弁で心地よい)。

囲炉裏のある部屋では、日暮れ時、宿の人が炉に炭をくべてランプを灯してくれる。名物「山の芋鍋」は、素朴ながら滋味たっぷりで、不思議にしっかりと記憶に残る味だ。

◇   ◇   ◇

――雪見の温泉に入ると、つい目を閉じたくなってしまう。ふーっと深いため息をついて、再び目を開けた時、そこに広がる白い世界に、心も体も浄化されるような気がするのだ。

坪田三千代
旅エディター・ライター
女性誌や旅行誌を中心に、旅の記事の企画、取材や執筆を手がける。海外渡航先は70カ国余り。得意分野は自然豊かなリゾート、伝統文化の色濃く残る街、スパ、温泉など。

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