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男女平等、意外な上位国 5位ルワンダ 7位フィリピン

日本は111位

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NIKKEI STYLE

世界経済フォーラムが発表する男女平等ランキング(ジェンダーギャップ指数)。今年、日本は144カ国中の111位と昨年より10下げた。一方、上位にはアイスランドを筆頭とする北欧諸国のほか、ルワンダ、フィリピンなどアフリカ、アジアの国も食い込む。男女平等先進国の秘密はどこにあるのか。

アジア諸国の順位は日本と比べおしなべて高いが、中でも地域トップを走るのはフィリピンだ。今年は7位。管理職に占める女性比率が47%、専門職比率61%など職場での女性の活躍が目立つ。銀行最大手のBDOユニバンクでは支店長の7割が女性。行員は「メールを書くとき、相手の性別が分からなければとりあえず『Ms.(ミズ)』を使うことがある」という。

フィリピン 家事は外注、子と会話

ホワイトカラーのフィリピン女性の活躍を支えるのは、家事や育児を手伝うプロの存在だ。富裕層でなくてもヘルパーなどが通いや住み込みで家事を担うことが珍しくない。日本では尻込みしそうだがBDOで課長職を務めるマニラ在住の日本人女性、下田裕深さん(47)は「母親に期待される役割が違う」と指摘する。

下田さんによると、フィリピンでは弁当を手作りしたり学用品に名前を書いたりする作業は母親に求められない。「日本では自分でやらないと『駄目な親』と思いがちだが、任せられることは他人に任せ、代わりに学校で楽しかったことや悩みに耳を傾けるのがフィリピン流」という。

ルワンダ「内戦復興に女性貢献」

5位につける東アフリカのルワンダは、女性議員比率が64%と突出。労働参加率も男性を上回っている。ルワンダでは1994年、民族対立で100万人もの犠牲者を出した大虐殺があった。ベネティア・セブダンディ駐日大使は「内戦からの復興に多くの女性の力が必要になり貢献と能力が認められた」と説明する。

もともと女性が表に立つことは少ない社会だったが、憲法で男女平等の達成を定め、国会では女性有権者が一定数の女性議員を選ぶクオータ制を採用。残りの枠の選挙でも政党が比例代表名簿を男女交互に作る。女性の土地相続を認める法改正も行われた。外交でもセブダンディ大使のほか国連やアフリカ連合代表部、米国大使などの要職を女性が務める。内戦の経験を生かし、国連平和維持活動(PKO)で外国の紛争地帯の女性の支援も進める。

国際協力機構(JICA)の室谷龍太郎ルワンダ事務所次長は「独裁的と批判する人もいるが、政府は女性の進出に熱心で、実際に女性が力を発揮している」と話す。もっとも、地方では薪を取りに出かける女性への暴行事件が起きるなど都市との格差が大きく、JICAは農業プロジェクトなどを通じて地方女性の地位向上を図っている。

気になる!

 女性がそれなりに豊かで自由に暮らしているはずの日本の順位が低いのはなぜか。世界ジェンダーギャップ指数では、女性の収入の絶対額や社会進出が進んでいるかといった観点ではなく、男性との比較において平等かどうかで点数が付く。
 経済、政治、教育、健康の4分野のうち、日本の足を引っ張るのは経済(118位)と政治(103位)だ。中でも管理職比率(11%)、国会議員比率(9%)といった数字で大幅な改善はみられていない。

記者の目

 ルワンダもフィリピンも、日本とは社会事情が大きく異なる。フィリピンで家事手伝いを外注できる背景には都市部と地方といった国内の経済格差の大きさがある。ルワンダは悲劇的な事件によって男性が急に不足した。
 それでも学べることはある。フィリピンでは子どものために母は手仕事で尽くすべきというプレッシャーと無縁。ルワンダのセブダンディ大使は「変革を可能にするのは強い政治の意志」と日本にエールを送る。

1位アイスランド「我々もまだまだ」

男女平等の推進で知られる北欧諸国の中で、8年連続で首位に輝くアイスランド。同国のハンネス・ヘイミソン駐日大使は1975年のある事件について語る。男女差別に抗議するため国中の女性が職場や家庭で一斉にストライキを起こした。

「母や祖母も参加したが、訳が分からなかった」。しかし、ストライキから5年後にはシングルマザーが初の女性大統領に就任。「女性の能力に対する社会の意識が変わった」という。伝統的には男性が漁に出ている間、陸では女性が家の内外で仕事を担ってきた。低い地位や賃金に反発が起きる背景もあったという。

人口33万人の小国で、変化のスピードは速い。クオータ制もあって、政治や大企業の役員比率などでの平等はほぼ達成し、今年は授乳しながら答弁する国会議員の姿が話題になった。夫婦両方が最低3カ月間取らないと不利になる育児休業制度で、男性の取得も普通になった。しかし「我々もまだまだ」と大使。現在は男女の賃金格差を解消することが政治の重要課題になっているという。

(木寺もも子)

〔日本経済新聞朝刊2016年12月10日付〕

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