マネー研究所

日経マネー 特集セレクト

老後破綻へまっしぐら 「メタボ家計」はここを削れ

日経マネー

2017/1/2

PIXTA
日経マネー

 「40代後半~50代で、収入が多いのに貯金ができないという人が増えている」と話すのは、これまで1万人以上の家計を改善してきた家計再生コンサルタントの横山光昭さん。近年では、晩婚・晩産で子供が小さな時に収入がピークを迎え教育費に使ってしまう例や、年功序列時代の終焉(しゅうえん)で50代で収入が大幅に減る例も多く「現在の50代はためにくい環境にあり、老後破綻しないためにかなり意識が必要」と指摘する。

 ためられない人の家計に多いのが、特定の費目ではなく、食費、水道光熱費、通信費、生命保険料といった全ての費目が少しずつ高い「メタボ家計」だ。

 「メタボ家計の方は、自分が浪費家だという意識がありません。でも、例えば水道光熱費を見るだけで、お金がためられる人かそうでない人かが分かる。これが緩いということは、節約への意識が低いということです」

■貯蓄の目安は「手取りの6分の1」

 横山さんが理想とするのは「手取り月収の6分の1、難しければまずは10%を貯蓄に回す」こと。そんな「貯まる家計」を手に入れるには、どうすればいいのだろう。

 「何よりもまず現状の把握です。当社を訪れた相談者で、元々家計簿を付けていたという方は2割程度。自分の年金受給予定額を知らない、夫婦で相手の収入や貯金を知らないという方もいる。相手に貯金があると思っていたら借金だった、では仕方ありませんね。現状から目を背けていないで、書き出して共有することが大切です」

 下の家計簿は横山さんが実際にコンサルティングを行い、改善した一例だ。横山さんが「節約できる4大費目」として挙げる食費、水道光熱費、通信費、生命保険料を中心に見直し、赤字だった収支が、貯蓄できるまでに改善した。

 節約をしながらも生活を楽しむためには「価格より価値を考えてほしい」と横山さん。「100円なら使ってもよくて1万円は駄目という考え方は無意味。金額ではなく、商品やサービスが自分にとっての価値に見合っているかで判断すべきです。50代くらいになると、自分の価値観がより分かるようになるでしょうし、老後に向けても、いい訓練でしょう。同じお金でも人生が楽しめるかどうかが変わってきますからね」

横山光昭さん
マイエフピー代表。ファイナンシャルプランナー、家計再生コンサルタント。独自のプログラムでリバウンドのない家計へと導く。『もう困らない!老後のお金』(宝島社)、『貯められる人は、超シンプル』(大和書房)など著書多数

(日経マネー 御船晶子)

[日経マネー2017年1月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年2月号

著者 :日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)


マネー研究所新着記事