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腸内細菌のエサになるのは? 効くヨーグルトの食べ方

意外に知らない 腸内フローラの真実(6)

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス
前回「腸内細菌が喜ぶ食事 カギは食物繊維」では、水溶性食物繊維と腸内環境の話をしたが、腸内環境を整える食品といえばヨーグルトもよく取り沙汰される。選び方や食べ方にコツはあるのだろうか。腸内環境研究者・福田真嗣さんに聞いた。

ヨーグルトの食べ方のコツは?

発酵食品の代表格ともいえるヨーグルトにはさまざまな種類がある。どれが自分の腸内環境に合うかは、食べてみないと分からないという。

「そんな中でもおすすめを挙げるとすれば、まずはオリゴ糖入りのものです。オリゴ糖はビフィズス菌などのエサになり、腸内で良い発酵を促してくれます」(福田さん)。プレーンヨーグルトに、市販のオリゴ糖やオリゴ糖入りのフルーツソースなどをかけるのもおすすめだ。

「どの製品が自分の腸に合うかを調べるには、同一銘柄のものを1~2週間食べ続けることです。量は最低でも1日100~150gくらいは食べてください。体調や排せつの調子がよくなったり、便の色やにおいが改善されたりしたら、その製品はあなたの腸に合っていると判断できます。あまり変化が見られなかったら、別の銘柄のものをまた1~2週間試してみて。これを繰り返していくうちに、自分の腸と相性のいいヨーグルトと出合うことができるでしょう」(福田さん)。

ビフィズス菌と乳酸菌の違いは?

すべてのヨーグルトには乳酸菌が含まれているが、ビフィズス菌が添加されているものもある。どう違うのだろうか。

「乳酸菌の中でも特に乳酸桿(かん)菌は主に小腸に、ビフィズス菌は主に大腸にすんでいます。小腸には免疫組織があるため、乳酸桿菌は免疫組織を刺激して活性化させる、つまり免疫力を高めるコンセプトで使われやすい。現在、市販されているものも抗アレルギーなどそういうタイプが多い。一方、ビフィズス菌は酸素を嫌う性質があるため、酸素が比較的多い小腸ではあまり生きられない。そのため、主に大腸に作用し便通を改善させるようなコンセプトで使われることが多いです」(福田さん)

乳酸桿菌  =小腸に多く、免疫力アップに関与
ビフィズス菌=大腸に多く、便通改善などに関与

ちなみに、ヨーグルトの乳酸桿菌は人由来のものだけでなく、食品由来のものも多い。またビフィズス菌の多くは人由来だ。つまり、だれかの腸にいたビフィズス菌が使われているということ。そのビフィズス菌入りヨーグルトが一番合うのは、もともとの宿主であるその人であって、他の人に合うかどうかは、やはり試してみなければ分からないという。

また、このシリーズの第1回でもお伝えした通り、外来の菌は簡単には腸に定着できない。だから、自分が健康なときの便から腸内細菌を取り出し、培養してサプリメントにする"パーソナライズド・プロバイオティクス"が腸内への定着という点では理想的だ(第3回参照)。

菌が生きて腸に届くことは重要?

多くの乳酸菌は通常は胃酸や胆汁酸にさらされるため、腸に届く前に死んでしまう。ヨーグルトには、「高生存性」「生きて腸まで届く」といったコピーがよく使われているが、生きて腸に届くことは重要なのだろうか。

「繰り返しになりますが、外来の菌は簡単には腸に定着できません。もちろん一時的に腸内フローラのバランスを変えることはできるかもしれませんし、生きて腸に届き発酵を促すことでよい効果を発揮する場合には、生きて腸に届かないと効果は得られませんが、腸に届くけれど何もしないで出てくる、という菌もいるでしょう」(福田さん)

また、乳酸菌をとると、免疫力アップを期待できるという話は前述したが、免疫組織を刺激するのは、菌の外膜成分や菌細胞の中にあるDNAやRNAなど。つまり、菌の構成成分だ。「ですから、免疫力アップに限れば、乳酸菌は死菌でも効果があると考えられます」(福田さん)

さらに、死菌を構成している成分は、生菌や常在する腸内細菌のエサになる場合もある。つまり、「生きて腸に届く」かどうかにことさら神経質になる必要はなく、むしろその摂取効果を実感できるかどうかが重要ということだ。

ここまでの話をまとめると、腸内フローラのバランスをよくするためには、以下のようなことに気をつけるといいようだ。

【腸内フローラのバランスをよくする食べ方】
●腸内細菌のエサになる食物繊維(穀類、イモ類、豆類、野菜、きのこ、海藻、果物など)をとる
●なかでも、腸内細菌が分解しやすくエサにしやすい水溶性食物繊維が豊富な食品(大麦や海藻など)を積極的にとる
●ヨーグルトだけでなく乳酸菌のエサになるオリゴ糖も一緒にとる
●ただしこれらは自分の腸にあったものを探して、毎日とり続ける必要がある

腸内フローラは少しずつではあるが食生活で変えられる。腸は変えることのできる臓器の一つだ。長期戦を覚悟して、食生活を改善していこう。

この人に聞きました

福田真嗣(ふくだ しんじ)さん
 メタジェン代表取締役社長CEO/慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授。1977年生まれ。明治大学大学院農学研究科博士課程修了。博士(農学)。学位取得後、理化学研究所研究員として勤務し、2012年より慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授。2011年にビフィズス菌による腸管出血性大腸菌O157:H7感染予防の分子機構を世界に先駆けて明らかにし、2013年には腸内細菌が産生する酪酸が制御性T細胞の分化を誘導して大腸炎を抑制することを発見、ともに「Nature」誌に報告。2015年、株式会社メタジェン(慶應義塾大学と東京工業大学のジョイントベンチャー)を設立。著書に『おなかの調子がよくなる本』(KKベストセラーズ)。

[日経Gooday 2016年6月7日付記事を再構成]

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