パーソナル保湿機 奈津子もびっくり、意外な効果が!
奈津子の家電選び後輩目線
冬は空気が乾燥する季節。部屋の湿度には十分注意したいところです。乾燥した部屋で寝ていたために、朝起きたら声がでないなんて事態は避けたいもの。そんなときに役立つのが加湿器ならぬ「保湿機」です。加湿器というと部屋全体を潤すイメージが強いハードですが、「保湿機」は一部を重点的に潤すもの。そう言われても、使ってみないとイメージできない、というビジネスパーソンに向けて、家電アドバイザーの資格を持つ女優・奈津子さんが、実際に寝室で2カ月試用し、後輩目線でチェックしました。
突然ですけど、先輩! 「お部屋の湿度管理」って、ちゃんとできていますか? せっかく仕事がバリバリできても、お肌や髪の毛までバリバリ乾燥しちゃっていたらアウト! 女子はそこらへん、実はよく見ているんですよ。
それに忙しいこの時期、大事なプレゼン前に乾燥でのどがガラガラ……なんてことがあったら大変ですよね。
そこで連載第3回目となる今回オススメしたいのは、三菱電機の「パーソナル保湿機」です。
パーソナルに潤すという選択
こちらは部屋全体に湿度をもたらす通常の加湿器とはちがい、パーソナルなスペースを重点的に保湿してくれる「保湿機」なんです。特に"睡眠中の肌やのど、鼻を潤して、心地よい眠りをサポートする"というコンセプトに基づいて作られています。
お部屋全体に使用する加湿器って、一晩中使用していると窓の結露が大変なことになってしまったり、睡眠中に作動音が気になったり。その割には、顔の周辺まではなかなかスチームが届かない……なんて感じることがありませんか?
この製品では、それらの悩みを一気に解決してくれます。約50~75cm先へ低温(吹き出し温度約45℃)のスチームをスポット的に届けてくれるので、一般的なスチーム式加湿器と違ってやけどの心配をせずに顔周辺を潤してくれます。部屋全体を加湿するものではないため、窓の結露の心配も無用。作動音は約27dBと、人のささやき声よりも静かなレベルです。タンク容量は約1リットルと少ないですが、ピンポイントで保湿するため、最長8時間もの運転ができちゃうんです。
カゼ対策などで、冬はついつい加湿器を付けっぱなしにしてしまうもの。でも、お部屋全体の加湿のしすぎも実はNGなんです。なぜかというと、家具まで湿ってしまって、結果的に室内の熱を逃がしてしまうことになるからなんですって!
つまり室内の湿度、特に人の顔回りの湿度がバランスよくキープされていることが大切になるわけですが、このパーソナル保湿機では、それが可能。カゼの原因にもなる、空気中に浮遊しているウイルスを抑制する効果も高いそうです。
実際に2カ月使用してみました!
実際に私も乾燥が気になりはじめる9月の頭から、原稿を執筆している10月末まで、ほぼ毎日使用してみました。
本体サイズは幅150×奥行き328×高さ277mmで、重さは2.9kgです。枕元に置いてイオンを放出するような他メーカーの美容家電などに比べると、ものすごくコンパクトというほどではありません。とはいえ、このサイズで睡眠中の顔回りの保湿を本当にしっかりしてくれるのであれば十分だと思いました。
タンクに水をいれ本体にセットした後、プラグを差し込んで電源ボタンをオンにするとランプが点灯。「保湿モード」になり、運転が開始されます。
タイマーを設定する場合は「切タイマー」スイッチを使用。押すたびに8、6、4時間と変わり、時間が経過するごとに数字の点灯の表示が消えていく仕様になっています。
この「切タイマースイッチ」を長押しすると、表示用の明かりが消える「消灯モード」を選べます。就寝時にほんの少しの明かりでも気になってしまうという方は安心ですね。
タイマー使用時には、自動的にヒーターと送風ファンが自動で入れ替わる「間欠運転」になり、蒸気の発生と停止を繰り返すようになっています。
使用していく中で見えてきたこと
では、約2カ月ほど使った印象を紹介していきましょう。まず電源を入れて、スチームが出るようになるまでに約2~3分ほどかかります。これは慣れるまでは少し長く感じました(待ちきれないだけかも……)。
肝心の保湿機能に関しては、初日からお肌がしっとりして潤いを実感しました。頬に手のひらを当てると、モッチリと吸い付くような感じです。
以前にも、美容家電でスチームが出るタイプのものを枕元に置いて寝ていた時期がありました。そのときよりは就寝中の潤いが若干広範囲に、なおかつまんべんなく行きわたっている感じで、お肌のキメも細かくなったように感じました。
さらに大きな売りである「のどと鼻の潤い」も実感しました。
秋から冬にかけて、例年だと「起きた直後の第一声がガラガラの別人」という経験をよくしていたのですが、なるほど。確かにこれを使用していると朝からちゃんとした声が出るようになり、声をメーンで使うラジオやトークショーなどの仕事の前日には、かなり頼もしく感じました。
個人的にはそういう「ここぞとういうとき」にはいつもマスクを使用しながら就寝していたのですが、翌日になると99%取れてしまっていました。さすがは「空気のマスク」をうたっているだけのことはあるなと思いました。
会社員も大切なプレゼンの前日の就寝時にしっかり保湿すれば、強い味方になるのではないでしょうか?
水量が足りなくなった場合には、下の写真のような給水マークがお知らせしてくれます。
しかし、タンクが満水の場合であってもキャップのしめ具合がゆるく、中で水が漏れてしまっている状態だと給水ボタンが点灯し、スチームが一切出ないということになってしまいます。これは使用期間中で2~3回ほどやってしまいました。そうすると一晩を棒に振ってしまうことになるので要注意です! 自己責任とはいえ、これは本当に悔しかった!
声を大にして伝えたい変化は「髪質」!
約2カ月ほどパーソナル保湿機と過ごしてきた中で、特筆すべき変化はズバリ「とにかく髪がキレイになること」です!
これは、私の場合は肌とのどの潤い以上に実感が得られました。撮影現場ではプロのヘアメイクさんから、プライベートでは同業者の友人から、数年間お世話になっている美容師さんからも「このツヤ……どうしたの!?」と驚かれました。
毎年この時期は髪が乾燥することを前提として、ケアが面倒なのでアップヘアばかりにしていました。でもこのパーソナル保湿機を使用してからは、毛先の水分が逃げずにプルっとしてくれるので、自信をもってダウンスタイルにして出かけられるようになりました。
この効果について自分なりに考察した結果、どうやら私の場合は自分の頭からすぐ上の位置に製品を置いていたことが吉と出たもよう(顔の正面に当たる位置で使用している方もいるようです)。ベッド上の広がった髪に、うまくスチームが当たっていたことが要因として考えられます。
製品の公式サイトを見る限り、この「髪の保湿」効果については、あっさりと控えめに記されているのですが、想像のはるか上をいく効果となり大満足。この効果は女性だけでなく、男性にもぜひ感じてほしいところです。
改善してほしいと思った点、気をつけるべき点
あえて、「こうしてくれると助かる」と思った点は、「製品を置く台」の問題です。
これは結構切実です。製品が届いた初日の時点で、ちょうどいい台がないことに気がつき、深夜にドン・キホーテまで急いで駆け込むことになりました。
布団で寝ている方はもしかしたら必要ないかもしれませんが、ベッドで寝ている方には間違いなく"必需品"になります。
多少値段が上がってもいいので製品に付属にするか、メーカーさんから専用の台を出してくれたらありがたいな、と思いました。既にベッドサイドにテーブルがあるという方も、他のものを置いていることが多いと思うので。
それから私はもともと、アラームをかけたスマートフォン(スマホ)を頭上に置いて寝るクセがありました。でもついうっかりパーソナル加湿器を使用したままうたた寝してしまったところ、翌日スマホケースがしっとりしてしまうということがありました。
これはとても危ないですし、スマホを保湿しても仕方ないので必ず注意してほしいと思います(目覚まし時計やその他の電子機器も同様ですね)。
それ以外では、本当に「睡眠中の保湿の大切さ」を心から実感できるほど、使用した翌日の肌質、髪質、のどと鼻の乾燥状況が改善しました。今ではなくてはならない存在になっています。
人が「老けて見えてしまう」大きな理由の一つとして、お肌の乾燥も含まれているそうです。ですので、顔周りを保湿するという習慣はぜひ続けていきたいところですね。
ちなみに夏場は「そよ風モード」という、やさしい風を送るモードも便利です。暑さで寝苦しい夜にも活躍してくれるので、1年中使用できるようです。
気になる価格帯は約2万9800円。この冬は乾燥肌とおさらばして、いつまでも「カッコよくて潤っている」先輩でいてくださいね!
(文/奈津子 編集協力/安蔵靖志)
女優・タレント。家電製品総合アドバイザー ゴールドグレード(AV情報家電)。元SDN48。特技は茶道、日舞、家電。FM東京「Skyrocket Company」(毎週月~木曜 17~19時)の「家電で快適! 生活向上委員会」コーナー(毎週火曜18時ごろ~)にレギュラー出演中。インスタグラムのアカウント名は「natsuko_kaden」。
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