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秋しか売れない プロ愛用「栗の皮むき器」

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日経トレンディネット
合羽橋の老舗料理道具店「飯田屋」の6代目、飯田結太氏がイマドキの料理道具を徹底比較。今回は「栗の皮むき器」。限られたシーズンしか売れないけれど、種類は増えるばかりという栗の皮むき器を検証します。

季節限定のロングセラー、栗の皮むき器とは

こんにちは! 飯田結太です。食欲の秋になりました。現在は、季節を問わずにいろいろな食材が入手できますが、毎年9月から11月くらいまでしか入手できない食材もあります。それが「栗」。秋の食材だけあって、専用の道具が売れるのも秋だけ。とはいっても飯田屋には1年を通して置いているのですが。

栗専用の調理道具といえば、栗の皮むき器です。1年のうち、数カ月しか売れないのに、毎年種類は増える一方。飯田屋の店頭にも十数種類が並びます。今回はそのなかでも売れ筋と話題の新製品を徹底的に検証します。

栗は包丁やナイフで皮をむけばいいのでは? と思っている人も多いでしょう。しかし、毎日大量の栗をむくプロにとっては、どれだけ簡単に、どれだけ早く処理できるかが下ごしらえの要。特に栗は小さくて丸く、皮はツルツルなのに硬いから、むきにくいったらありゃしないんです。指や手をケガすることも日常茶飯事。そうなれば皮が簡単にむける専用道具の需要は高まり、メーカーはその需要に応えるべく、次々と皮むき器が誕生していきます。

そうして開発されたアイテムの数々は、大きく3種類に分けられます。爪切りから考え出されたニッパー型、野菜用の定番道具として人気のピーラー型、そして、栗の独特な食べ方のためだけに考え出された特殊型。

上記の3種類を検証する前に、栗について少しだけ説明します。

栗には、外側に鬼皮、内側に渋皮があります。調理する場合には、両方の皮をきれいにむくことが多いですが、渋皮だけ残して調理することもあります。有名なのは「渋皮煮」ですね。渋皮煮は、重曹で渋皮の独特なアクをとってからワインやブランデーを入れて甘く煮たもの。これは瓶詰めや冷凍にすれば長期保存ができます。最近ではケーキのモンブランなどにも渋皮煮の栗がトッピングされていることが増えましたね。

栗はゆでてから皮をむくという人と、生の状態で皮をむくという人がいます。生の状態だと皮はとても硬いため、専用の皮むき器を使う場合も細心の注意が必要です。たいていの栗料理は、ゆでてから調理する場合が多いので、ゆでてから皮をむくほうがやりやすいかもしれないですね。ただし、焼き栗や渋皮煮の場合には、生の状態で皮をむくほうがいいでしょう。

では、そろそろ栗むき器を徹底検証していきましょう。

ニッパー型3本を比べてみたら

栗の皮むき器で昔からある定番商品が、ニッパー型です。包丁やナイフで皮をむこうとして、包丁を滑らせて手や指を切ってしまったというプロはとても多いんです。ニッパー型のものなら、手でしっかり握りながらむいていくことができるので安全。

ニッパー型の仕組みは、ギザギザの刃と平刃で構成されています。ギザ刃は、皮を切るためのものではなく、滑らなくするための刃なんです。まず、ギザ刃を栗にしっかり食い込ませて、ハンドルを握りながら平刃を進めて皮をむいていきます。この方法なら、どんなに不器用な人でも簡単に栗の皮がむけます。ハンドル横にはストッパーがついているので、使わないときには刃を閉じておくことができてより安全です。

世界に知られる爪切りのメーカーが作った絶品

諏訪田製作所(新潟県三条市)という世界に知られる手作り爪切りのメーカーが作った栗の皮むき器は、まるでリンゴの皮をむくように簡単に栗の皮がむけるというもの。昔から店頭に並ぶ、プロ御用達のロングセラー商品です。普通、刃はステンレス製なのですが、こちらは本格的な包丁に使われる鋼で作られているうえ、替え刃付き。

実際に使ってみると、最初にギザ刃を栗に少し食い込ませただけで、あとはニギニギしながら平刃を進めていくときれいに皮がつながってむけていくのにびっくり。力を入れずに手を動かしているのに、きれいにむけていくんです。なんといっても使い心地が軽いのがいい。これなら誰でも簡単にむくことができるので、そのうち楽しくなってハマってしまうかもしれません。この使い心地の軽さは圧倒的です。

売れ筋No.2なのに期待外れ?

使い始めてすぐに、硬すぎてうまく刃が進まず、皮に引っかき傷のような模様ができてしまいます。飯田屋では新型栗くり坊主の次に人気がある商品なのに少し残念です。刃が甘い(硬度が低い)のでしょうか、皮にうまく食い込んでいきません。そうすると手に力が入ってしまうので疲れてしまいます。

ただ、使い方に慣れてしまえば十分使えるとは思います。ステンレス製の刃なので、鋼に比べたら切れ味は劣るかもしれませんが、通常のものだったら十分。ニッパー型の調理道具に慣れている人なら問題ないでしょう。

家庭用に人気、お手軽皮むき器

家庭用として買っていく人が多いのがこちら。軽いので使いやすいのですが、刃を食い込ませてハンドルを握って進めるたびにカチャカチャという音がするのが少し気になります。刃はステンレス製なので、鋼に比べたら切れ味は決して良くないし、少し力が必要。ただ、ハンドル部分に滑らないようにシボ加工がしてあるのがうれしいですね。

ニッパー型は、鋼の刃を使った新型栗くり坊主が使い勝手も軽さもダントツでした。少し値段が張りますが、替え刃も付いているので、毎年秋に使うのなら、新型栗くり坊主がお得ですね。

渋皮だけ残る? 和菓子、洋菓子職人御用達ニッパー型

きれいに鬼皮、渋皮をむきたい人にはおすすめできませんが、渋皮だけ残したいというときには絶対にこれをすすめます。前述のニッパー型とは少しデザインも刃の形状も違い、野球のホームベース型の刃を栗の頭のとんがった部分に少し食い込ませてからハンドルを握り、握った状態で手前に引くと、鬼皮だけスーッとむけるんです。あとは、刃を引っ掛けてスーッと引くという動作を繰り返すだけ。気持ちいいほどきれいに渋皮だけ残っていくうえに、使い心地は軽いので、楽しくなっていくつでもむきたくなるんです。私も3年ほど愛用している商品。

渋皮だけ傷をつけずにきれいに残してむいていくという商品はほかにはないので、こちらもロングセラー。特にプロがよく探しにきます。これなら渋皮煮もきれいに仕上がると思います。

焼き栗・甘栗店御用達のユニークなカッター

秋になるとよく街中で焼き栗や甘栗の店を見かけますよね。そこで売られているのは皮付きの栗。これにも仕掛けがあって、簡単に皮がむけるようになっているんです。その秘密は、栗の中心に一直線に入っている切れ込み。そこに指を添えてあけると、パカッと簡単に栗の皮がむけてしまうんです。その切れ込みをいれるためだけのグッズが「ジャック」です。

見た目は持ち手のないスプーンのよう。その先に細かい刃がついています。スプーンのようにくぼんでいるのは、その部分に親指を置くため。刃を栗の腹の部分(中心)に食い込ませて、くぼみ部分に親指を置いてそのままひねっていくような感じで切れ込みを入れていきます。切れ込みを入れてからゆでたり焼いたりすることで割れ目が拡大し、手でむけるように簡単に仕上がるというワケです。

ただ切れ込みを入れるためだけのものですが、これがプロに人気で、デザインもおしゃれなので、ヒットしています。栗好きの友人へのプレゼントにいいかもしれないですね。

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残念すぎるピーラー

I字型で、刃の外には指を置くガードがある、新発売の栗専用ピーラー。ガードは外せて水洗いでき、反対側に付けることもできるので、左利きの人でも使え、さらにサトイモやキウイフルーツ、ショウガなど皮がむきにくいもの、皮が薄い野菜などにも使えるアイデア商品なのですが、刃がとても残念。

力をすごく入れないと進まないし、刃ががたがたして弱いんです。I字型ピーラーに慣れている人であれば、使いやすいのかもしれませんが、そうでないとただ疲れるだけ。私個人の意見ですが、新製品なので期待していたのですが、使ってみたら100点満点中30点の商品でした。改良を願います。

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季節限定の栗のためだけに作られているのはとてもぜいたくですよね。でも、年々種類が増えているのはそれだけ必要としているプロがいるから。秋を楽しむグッズのひとつとして趣味品として持っているのも一興かもしれません。(談)

(ライター 広瀬敬代)

[日経トレンディネット 2016年10月14日付の記事を再構成]

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