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トーストの次はコーヒー 食卓狙うバルミューダの勝算

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NIKKEI STYLE

高級トースター「バルミューダ ザ・トースター」で話題を呼んだバルミューダ。10月21日、同社はこれに次ぐキッチン家電として電気ケトル「バルミューダ ザ・ポット」を発売した。高価格な電気ケトル市場は減少傾向にあるが、革新的な技術を搭載したトースターに続き、新たな波を起こせるか。実機を試用した上で、同社の勝算を聞いた。

トーストを食べるなら一緒においしいコーヒーも

コンピュータを搭載した精密な温度管理と、スチームを使って焼き上げるという従来にはない方法でパンを焼くバルミューダの「バルミューダ ザ・トースター」。昨年5月の発売以来「普通のパンでも劇的においしく焼ける」と話題になり、平均的なトースターの数倍の2万5000円という価格ながら、「現在までに15万台を売り上げるヒットとなっている」(バルミューダ 阿部洋さん)。一時は生産が追いつかなくなるなど、想定外の売れ行きとなったようだ。

このトースターに次ぐキッチン家電として、10月21日、同社は電気ケトル「バルミューダ ザ・ポット」を発売した。

「トーストを食べるなら一緒においしいコーヒーがあったほうがいい。社内のミーティングでも意見が一致し、発売に至りました」(阿部さん)

まず目を引くのはそのデザイン。一般的な電気ケトルは無機質なものが多いが、今回の製品は細長く伸びたノズルがモダンな印象を受ける。これまでもデザインを重視した電気ケトルはあったが光沢のある素材のものが多く、落ち着いたマットな質感は目新しい。

コーヒーだけでなくカップ麺にも便利な湯切れの良さ

阿部さんによれば、こだわった点は大きく2つ。「湯切れの良さと、軽くて扱いやすいこと」だ。

実際にコーヒーを入れてみて、最初に感じたのは湯切れの良さ。一般的な電気ケトルはノズルが短く広いため湯量の調整が難しく、コーヒーを入れるのには向かなかった。そのため、一度電気ケトルで沸かしたお湯を別のポットに移し替えて入れている人も多いだろう。しかしバルミューダ ザ・ポットはノズルが細く、そのままコーヒーを淹れることができる。意外と勢いよく湯が出るため最初は少し手間取ったが、しばらく使っていると加減がわかり、思い通りに湯を操ることができた。理想の湯切れを実現するため、ノズルの試作は50種類近くに及んだという。

また、意外なのがカップ麺を作る時にも便利だったこと。カップ麺は蓋を半分程度しか開けないため、ノズルが細いほうが注ぎやすい。湯の勢いも強いため、もたつくこともなかった。

容量を平均の半分に 女性の扱いやすさに特化

軽さに関しては、製品自体の重量は一般的なケトルと変わらない。しかし容量が0.6リットルと少ないため、水を入れてもそこまで重くならず、女性が扱いやすいのが特徴だ。一般的なケトルの容量は1~1.2リットル前後。比較すると足りないのではと不安になるが、0.6リットルでもコーヒーで3杯分、カップ麺なら2つ作ることができる。

GfK Japanが調査した「家電量販店における電気ケトルの容量別販売数量構成比」をみると、0.6リットル以下の製品が占める割合は2012年度が7%、2015年度が4%。市場動向としては縮小傾向にあるが、阿部さんはこの容量に手応えを示す。

「一般的なケトルで沸かしたお湯を使い切っているかというと、意外と残っていることも多い。それで使いにくくなるのであれば、容量を思いきって減らし、軽さを優先しました。実際、先日二子玉川の蔦谷家電で行った体験会でも、湯切れの良さとともに軽さに驚く反応を多くいただきました」(阿部さん)

市場は向かい風 トースターに次ぐヒットとなるか

同社のトースターがおいしくパンを焼くために技術革新を行ったのに対し、今回の製品はコーヒーやカップ麺の味まで変わるわけではない。この点に若干の物足りなさを感じたのも事実だ。これに対し、阿部さんはこう説明する。

「トータルイメージでキッチン家電を揃える人は多い。トースターと一緒に並べることを想定してもらえれば」

トーストと入れ立てのコーヒーがセットのように、トースターとセットで電気ケトルを揃えてもらう戦略だ。また、バルミューダ ザ・トースターが家電量販店ではなく百貨店やインテリアショップで体験会を行ったのと同様に、インテリアショップでの体験会を予定している。

「弊社は『消費者はモノを買っていないのではないか』と考えています。たとえば『高級トースターがほしい人』はいなくても『世界一おいしいトーストが食べたい人』はたくさんいる。消費者のニーズが『モノより体験』に移行していることを踏まえ、体験してもらう機会を多く設けることで、魅力もわかってもらえると思います」(阿部さん)

価格は1万1880円(税込)。3000~6000円が主流の電気ケトル市場において1万円超えは高額な部類だが、「インテリアショップで取り扱っている海外製品などと比べると、ものすごく高いというわけではない」(阿部さん)。

一方で、GfK Japanによれば、高価格な電気ケトルの販売数量は減少傾向にある。同社の「家電量販店における電気ケトルの税抜き価格帯別販売数量構成比」では、6000円以上の電気ケトルは2012年度が8%、2015年度は5%だった。

現在の市場動向をみる限り、高価格で容量が少ないバルミューダ ザ・ポットに有利な条件が揃っているとはいえない。ただ、GfK Japanアナリストの田中常元さんによれば「高価格な電気ケトルは、販売数量こそ減少しているものの、単価の上昇が顕著。価格が高くてもデザインや機能にこだわる層がいる」という。同社にはトースターを規格外の価格と性能でヒットさせた実績がある。デザインと扱いやすさに特化した新製品が、新たな需要を喚起できるか注目だ。

(ライター 小沼理=かみゆ)

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