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使わなきゃ損! 個人型DC iDeCo

動画の新連載「マネーのみかた」を始めます 第1回 個人型DC(確定拠出年金)

 

2016/10/21

 マネー研究所では今月から、個人の蓄財投資や金融経済を動画で解説する連載を始めることにしました。動画の部分は映像報道部の協力を得ており、主に編集長の私、大口克人が同部の槍田真希子キャスターと掛け合いでお伝えすることになります。コーナー名の「マネーのみかた」は文字通りの「マネーの見方」に「味方」を掛けたものです。私はTVやラジオではしょっちゅうかむ(引っかかる、言い間違う)のであちこちで「かみ様」と呼ばれているのですが、皆さんの資産形成の強い味方になれるよう、なるべくかまないよう頑張ります。

 さて第1回は、使わなければ損、とも言われ話題になりつつある「個人型DC(確定拠出年金)」を取り上げました。NISA(少額投資非課税制度)と違い、利息のほとんど増えない預貯金型でも所得控除の分だけ確実に得になる制度です。これまでは加入できる人が限られていましたが来年から制度が改正され、ほぼ全ての人が加入できるようになります。詳しくはこのすぐ下の動画を見ていただきたいのですが、解説している内容は主に「なぜ今、個人型DCを拡充するのか」「DCのトリプルメリットとは何か」「DC加入で注意すべきこと」の3点です。

 DCはいい制度なのですがとにかく名前が分かりにくく、それで損をしている部分があります。登場当初に「日本版401k」と呼ばれていたのもとっつきを悪くしていましたし(今、金融関係者でこう呼ぶ人はほとんどいません)、正式名称で「確定拠出年金」と言われても、何が一体「確定」なのかピンとこないのです。私は「自分で商品を決めて運用する年金なんだから、〈自分運用年金〉くらい明解な名前にすればいい」と思っており、DCの関係者に話すと賛同してくれる人も結構いました。ですが、実際にはDCの愛称は動画収録後に「iDeCo」(イデコ)に決まってしまい、かえって分かりにくくなったような気がしています。NISAは3年近くたってようやく定着した感じですが、iDeCoはかつての「E電」のように消えてしまわずに定着できるでしょうか。

 さて動画の補足として、個人型DCに関してよく聞かれることをいくつか記します。

(1)原則として誰でも利用できるようになるとはいえ、会社に既にDC制度が入っている場合は一筋縄では行きません。会社が「個人型DCにも入っていいですよ」と規約を改正しない限りは加入できず、手間やコストの面からわざわざそういう改正をする会社も少ないとみられているのです。

(2)また、「来年から毎月2万3000円、フルに積み立てるぞ」と意気込む会社員は多いのですが、これもちょっと待って。企業年金のない会社員は月2万3000円まで掛け金を出せるのですが、会社に確定給付年金(DB)がある場合は1万2000円までです。公務員の場合も掛け金は1万2000円までと決まっています。

(3)受け取りは原則60歳からですが、私のように今52歳で来年からすぐ始めても積立期間が10年に満たない場合は、受け取りは最大65歳まで後ずれします。「60歳で退職したら、65歳で公的年金を受けとるまでのつなぎにDCを活用しよう」と考えている人は加入期間に注意が必要です。

 最後に、動画では手数料の安い金融機関の例としてスルガ銀行、SBI証券(残高50万円以上の場合)の2つを挙げていますが、楽天証券も最近「残高10万円以上で口座管理手数料を0円に」と発表しました。このように個人型DCについては新しい動きも次々出てきていますので、(長いつき合いになる)金融機関を決めるまではウオッチを欠かさないようにしたいものです。

(マネー研究所編集長 大口克人)

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