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大津駅 カプセルホテル、BBQ場併設のおしゃれ施設に

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NIKKEI STYLE

日経トレンディネット

滋賀県大津市のJR大津駅に2016年10月1日、商業施設「ビエラ大津」が開業。キーテナントとなるカプセルホテル併設型複合施設「ザ・カレンダー」がオープンした。

JR西日本グループが大津市と取り組んできた「大津駅リニューアルプロジェクト」の一環で、築41年の老朽化した駅舎を全面改装。大津駅のイメージを一新し、「通りすがる駅から立ち寄る駅に」をコンセプトに大幅に生まれ変わった。

駅舎2階と屋上をリノベーションした「ザ・カレンダー」は広さ約1254平方メートル。ワンフロアに、レストラン&カフェ、BBQ(バーベキュー)テラス、ブックカフェ、バー&朝食ダイニング、卓球ラウンジ、カプセルホテルの機能を備える。手がけたのは、関東・関西に個性的なカフェ・レストラン等を72店舗展開するバル二バービ。1階の観光案内所「オーツリー」も同社が運営し、国内外の観光客や近隣住民、ビジネスマンの交流の起点となることを目指す。

大津市は滋賀県の県庁所在地でありながら、JR大津駅の1日の乗降客数は約3万5000人で年々減少。県内の主要駅のなかでは、イオンモール草津に近いJR南草津駅や草津駅の利用者が増加傾向にあり、大津駅周辺の地盤沈下は顕著だった。今年6月には、平和堂が運営していた駅前の商業施設「アル・プラザ大津」が閉店。大津市に住んで10数年という主婦は「最近は1カ所でなんでもそろうイオンモール草津で買い物することが多い。以前はおしゃれなカフェもあったが、ほとんどなくなり、パルコも閉店する。友人が遊びに来ても案内できる店がなかったので、新しい施設が楽しみ」と話す。

大津市の越直美市長は「これまでのありきたりの駅ではなく、世界から人の集まる駅をつくりたかった。ただ、駅だけが新しくなっても意味がない。大津を訪れた人が駅から琵琶湖へ、駅から街へと飛び出せる仕組みが重要だ。新しい観光案内所を拠点に街のイベントや商店も紹介し、世界から人の集まる街へとつなげたい」と語る。

キーテナントと観光案内所の事業者に選ばれたバルニバービは、レストラン&カフェ「ガーブ」「グッドモーニングカフェ」のほか、健康食堂「鹿屋アスリート食堂」、東京・蔵前の複合商業施設「ミラー」など話題の飲食業態を次々と開発。一般的には不利な立地でも、地域住民やロケーションの特性を活かした個性的な店づくりで、街に新たな人の流れをもたらしている。建築からインテリアコーディネート、ウェブサイトまですべてデザインを内製化しているのも強みだ。 

開発にあたって、街を歩いたときの印象を同社の佐藤裕久社長はこう話す。「昔の原風景が残っていて新鮮だった。駅周辺の商店街はすっかり自信を失っていたが、忙しい京都にはないのどかさがあり、わざわざ足を運ぶ意味があると感じた。この施設がアクセスポイントになり、大津の街が話題になるきっかけづくりになればいいと思う」

活気を失った大津の街にかつてのにぎわいを呼び戻す起爆剤となるのか。オープンしたばかりの同施設をレポートする。

手ぶらでBBQや卓球、トレインビューなどサービス満載

キーテナントの「ザ・カレンダー」は駅舎の2階。観光案内所の隣のエントランスから上がると、ワンフロアの広い空間が広がる。駅舎ならではの横長の建物と屋上スペースを生かし、ホテル以外のゾーンをゆるやかにつなげた開放感のある空間だ。地方のありふれた駅前の風景からは想像できないスタイリッシュな雰囲気が漂う。

屋外ガーデンテラスには、110席収容の「テラスレストラン&BBQ」を配置。青空の下、手ぶらでBBQを楽しめるよう専用道具を備え、その奥にはラグジュアリーな雰囲気のスペースも用意した。大津駅のプラットホームとほぼ同じ高さにあるので、走行する電車を眺めながら食事やお酒を楽しめる。

親子連れにおすすめなのが、30席収容の「マルチスペース」ゾーン。靴を脱いで上がる小上がりのリビング空間には、低い丸テーブルやクッションが置かれ、親子でゆっくりくつろげそう。卓球ラウンジもあり、24時間いつでも利用できる。駅のプラットホームに面して全面ガラス窓になっているので、鉄道好きの子供に人気を集めそうだ。多目的ルームでは将棋大会やそば打ち体験教室などのイベントも開催する。

90席収容の「レストラン&カフェ」では、地元滋賀の野菜を使用した地産地消の料理を味わえる。だし巻き玉子やたたきキュウリとみょうがなど、外国人観光客を意識した居酒屋メニューも用意。フリードリンク付きでモーニングが600円(宿泊客は500円)、ランチが780円~と、気軽に利用できる価格設定も魅力だ。

ライブラリースペース「ブックカフェ」では、ブックコーディネーターの久禮(くれ)亮太氏がセレクトした書籍約1800冊が並ぶ。食事やお茶をしながら自由に本を読むことができ、気に入れば購入することも可能。PCスペースも完備されているので、出張中のビジネスパーソンにとっても重宝しそう。

さらに、気軽に酒を飲める「バー&ブレックファーストダイニング」のコーナーもあり、飲食ゾーンは全部で240席と予想以上に広い。しかも、フードコートと同じセルフスタイルを採用しているのでどの席に座ってもOK。人数や気分、目的に合わせて好きな席で食事を楽しめるのも大きな特徴だ。

日本ならではのスタイリッシュなカプセルホテル

ザ・カレンダーで一番の見どころは、やはりカプセル型の簡易宿泊施設「カレンダーホテル」だ。バルニバービ初の宿泊施設でもあり、レストラン&カフェに併設しているのが特徴。単に泊まるためだけでなく、飲食店が併設されていることで、時間を気にせずに飲んだり食べたり、遊んだりして過ごせるのが面白い。

カプセルルームは、男性専用36床、女性専用24床で計60床。欧米の観光客を意識し、ベッドは大きめでスタイリッシュなデザインも印象的だ。シャワールームとパウダールームも完備。男女別にエリアが分かれていて、セキュリティーカードで入室するシステムになっているので、女性ひとりでも安心して利用できる。

「気軽に泊まれるカプセルホテルは日本独自の文化。外国人のなかにも興味をもっている人は多い」と、同社営業開発部の担当者。料金はシーズンやプラン、曜日によって異なるが、4000円~に設定。京都駅から電車で約9分、駅直結の好立地であることを考えれば、料金の高い京都のホテルに宿泊するより断然便利で、楽しめる施設といえる。旅行客にとっては、関西観光の拠点としても使えそう。オープン時にはすでに200以上の予約が入っているということだったが、運営が安定するまで稼働率を抑えるようで、予約するなら早めのほうが賢明だ。

「NYやイタリアにも引けをとらない施設」

JR大津駅周辺が低迷する一方で、実は大津市内に宿泊した外国人観光客は急増している。「毎年、70~80%増えているが、多くは京都観光が目的。まずは、市内に滞在してもらうことが課題となっている」(越市長)。

そのための拠点と位置付けられるのが、新設の大津観光案内所「オーツリー」。大津の観光情報を発信するのはもちろん、地元の商店から公募した名産品の販売や地域と連携したイベントの開催、クーポン事業など、駅から街中へと人が流れる仕掛けづくりを行う。ガイド役には、イタリア語、日本語、英語、スペイン語を話せるイタリア人スタッフを採用。「大津の魅力を外国人に再発見してもらえれば、街の自信にもつながる」(越市長)という。

外国人観光客の利用を促すために、例えば、一流シェフに学ぶだし巻き玉子の料理教室など、外国人も楽しめるサービスや心地良い空間を意識した。「価格競争力が高く、ニョーヨークやイタリアの施設にも引けをとらない。レストランカフェにホテルが併設した施設は、世界中どこにもない」と、佐藤社長は胸を張る。

全国には大津駅のような閑散とした駅前や商店街が数多く存在する。街の活性化につながり、地方創生のモデルになりそうなこのプロジェクト。琵琶湖や史跡など豊富な観光資源を有する街だけに、地元住民も巻き込んだイベントの継続とSNSの活用が成功のカギになりそうだ。

(ライター 橋長初代)

[日経トレンディネット 2016年10月18日付の記事を再構成]

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