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職場公認の彼と破局 失恋を理由の異動は可能?

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日経ウーマンオンライン

こんにちは。社会保険労務士 佐佐木由美子です。長く会社に勤めていれば、人事異動の辞令を受けることもあるかもしれませんが、自ら異動を希望することはできるのでしょうか?

社内恋愛の果てに

通信機器メーカーに勤務する珠代さん(31歳)には、大きな悩みがありました。それは、2年近く結婚を前提にお付き合いしていた彼と最近別れたこと。しかも社内恋愛で、顔を合わせる機会も度々あるそうです。

「まさか、別れるとは思ってもいませんでした。しかも、彼が別の人を好きになるだなんて! 会社に行くのがとても辛くて仕方ありません……」。彼とは職場でも公認の仲だったといいます。それだけに、どんな顔をして働いたらいいのかわからない、と珠代さんは落ち込んでいました。

大人同士の恋愛は、プライベートなことですから、会社は関与しません。しかし、社内恋愛から職場トラブルに発展することも、ときとしてあり得るので、ケースバイケースで人事が対応する場面もあります。

珠代さんは、もう二度と彼の顔を見たくないので、家から通勤できる範囲にある別の支店に異動することを思いつきました。人事部に事実を話して相談すれば、異動の希望をかなえてもらえるのでは? と淡い期待を抱いています。こうした場合、あなたならどう考えますか?

配置転換の可能性は?

人事異動により、従業員の担当職務や勤務地などを変更することを「配置転換」といいます。日本では長期雇用慣行のもと、労働ニーズの変動に対応するため、また従業員の能力開発のために、様々な業務や職場を経験させる配置転換が頻繁に行われています。

誰をどこに配置するかについては、使用者の裁量に委ねられています。個別の従業員との間で勤務場所や職種について特約がない限り、使用者は配転命令を行う権利をもっています。ただし、業務上の必要性が存在しない場合や、他の不当な動機・目的があるときなどは、配転命令が権利の乱用とみなされることがありますので、何でも自由にできるというわけではありません。

また、従業員の配置変更で就業の場所の変更を伴う場合は、子育てや家族の介護の状況に配慮しなければならないことになっています(育児・介護休業法第26条)。

今回は、珠代さんの個人的な事情によって、配置転換を行ってもらいたいと希望するケースです。配置転換はあくまでも使用者側が命令権をもっていますので、労働者からの希望については、原則として応じる必要はありません。

社内恋愛の破局という、精神的には大変辛い状況であったとしても、そうした個々人の事情まで会社がくみ取って事業運営を行うことまではできない、ということです。

ただし、男女関係の終了にともなって、相手からセクシュアルハラスメントを受けたなどと主張されたときは別です。なかにはストーカー行為などが懸念される場合もあり、こうしたケースでは、配慮措置として速やかに配置転換を行うべきか、企業側も慎重な判断が求められます。

社内恋愛を推奨する企業も

会社が必要としているポストや職種の要件を社内で公開し、応募者の中から必要な人材を登用する「社内公募制度」を設けている会社の場合、異動できるチャンスは広がるかもしれません。

また、従業員が人事異動の主導権を握れる仕組みとして「フリーエージェント(FA)制度」があります。FA制度がある会社であれば、自ら手を挙げて他部署へ異動する、といったことはあり得るかもしれません。

しかし、こうした制度は自らの実績や価値を訴求して、希望する職種や部署に異動したい人が能動的に働きかけることでキャリアアップを図ると同時に、職場の活性化が期待される仕組みの一つです。希望すれば異動できるとは限りませんし、ましてや今の職場から離れるためにある制度ではありません。

社内恋愛は職場のタブーという声もある一方、社内恋愛・社内結婚を推奨する会社もあり、考え方も実に様々。交際宣言を全社員の前で行うと、「カップル手当」がもらえる職場があるかと思えば、失恋したときに精神的ショックを和らげるための「失恋休暇」を申請できる職場もあるなど、ユニークな人事制度を設けている会社もあります。

一般的に、会社は従業員のプライベートに関与しませんので、辛い場面に遭遇しても、自力で頑張るしかありません。珠代さんも今は苦しいかもしれませんが、目の前の仕事に打ち込んで、新しい道を切り開いてもらえることを願っています。

佐佐木由美子(ささき・ゆみこ)
社会保険労務士。米国企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所等に勤務。2005年3月、グレース・パートナーズ社労士事務所を開設し、現在に至る。女性の雇用問題に力を注ぎ、「働く女性のためのグレース・プロジェクト」でサロン(サロン・ド・グレース)を主宰。著書に『採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本』をはじめ、新聞・雑誌、ラジオ等多方面で活躍。

[nikkei WOMAN Online 2016年9月20日付記事を再構成]

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