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気になるAF、描写は満足 ソニー FE50mm F1.8

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日経トレンディネット

ソニーのミラーレス一眼「α」用の交換レンズは、フルサイズの「α7」シリーズに向けた高性能の「G Master」シリーズが注目を集めている。すでに、標準ズームレンズ「FE 24-70mm F2.8 GM」とポートレート向きの「FE 85mm F1.4 GM」を発売しており、2016年9月30日には望遠ズームレンズ「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」がいよいよ登場する。G Masterシリーズはいずれも高価なものばかりだが、ソニーは手ごろな価格のフルサイズ対応レンズもラインアップをしっかり拡充している。その1つが、今回紹介する「FE50mm F1.8」だ。

フルサイズ対応のEマウントレンズでは、2013年発売の「ゾナーT* FE55mm F1.8 ZA」が一定の評価を受けている。この連載では取り上げそびれてしまったが、僕も購入して気に入って使っている。この夏には、開放F1.4と明るい「プラナーT* FE50mm F1.4 ZA」も登場した。仕事で少し使ったのだが、人物を撮れば髪の毛の一本一本まで繊細に描き出し、ボケ味もとろけるようで実に素晴らしかった。しかし、値段と大きさも立派なので、カールツァイスのOtusのような「キヨミズな一本」感が漂う。

一方、このFE50mm F1.8は手ごろな値段と小型軽量の仕上がりで、以前にこの連載で取り上げた"撒き餌レンズ"ことキヤノンの「EF50mm F1.8 STM」をほうふつとさせる印象だ。この価格帯のレンズがどれほどの実力を持っているかを試そうと、今回はあえて高い解像度を誇る最新の4240万画素モデル「α7R II」と組み合わせて実写してみた。印象としては、絞り開放ではやはり描写の甘さが目立つものの、名前がそっくりなライバル(?)のEF50mm F1.8 STMほどではなく、思った以上の描写性能を持っていた。もっとも、実売価格はEF50mm F1.8 STMの倍近く高いので、当然といえば当然なのかもしれない。

絞りによる描写の変化が楽しめる

いろいろ撮ってみて感じたのが、ピントが合った部分からアウトフォーカスにかけてのボケ方や周辺の流れ具合が、ちょっとばかりオールドレンズ的なこと。ゾナーT* FE55mm F1.8のようなキレや立体感はないが、素直で優しい描写ともいえる。今回の実写では、周辺光量補正を「オート」、すなわちオンにしているが、あえてオフにするのもアリだろう。α6300などのAPS-Cフォーマットのボディーに装着すれば、画質の良好な中央部のみを使う75mm相当の中望遠レンズとなる。

光学系を見ると、後玉がずいぶんマウントより奥(つまり被写体側)に引っ込んでいる。FEレンズではショートフランジバックを生かし、マウント付近まで後玉がせり出しているものが多いが、このレンズは一眼レフ時代の設計をそのまま転用しているようにも見える。それがコストダウンや、ややクラシカルな描写につながっているのかもしれない。

絞ることで解像感が増し、F4では隅々までシャープに描いてくれる。キレ味もよくなり、絞り開放とはまったく異なる緻密な描写を見せる。といっても、カリカリに硬いということはなく、見た目はきわめてナチュラルな印象だ。ツァイスレンズのような派手な色乗りはないが、ポートレートや料理などの撮影ではこの柔らかさがむしろ使いやすい。逆光にも思いのほか強かった。

大口径レンズを使っていると、つい開放を基準に考えてしまいがち。しかし、50mm F1.8の被写界深度は思った以上に薄い。描写力がぐっと高くなるF2.8あたりでも、状況によっては大きなボケが得られる。普段は扱いやすいF2.8~4あたりで撮影し、暗いときやボケが欲しいときは絞りを開けるという使い方が賢いと思う。

AFが速くなるという新ファームウエアに期待

描写には価格以上の価値を感じたが、気になったのはAF(オートフォーカス)の速度だ。モーター自体が低速なうえ、半押しをするとフォーカスの往復動作がある。ここがSSM(超音波モーター)を搭載しているツァイスレンズとの大きな違いで、この遅ささえなんとかなれば……と思った。だが、実写直後にこのレンズの新しいファームウエアが公開された。内容は「静止画撮影時におけるフォーカス駆動速度の向上」ということで、劇的ではないがいくらかは改善されているものと思う。

このレンズに限った話ではないが、ボディー側の設定で「プリAF」をオフにするほうがよいと思う。本来は素早い合焦をアシストする機能だが、肩や首から提げているときも電源が入っているとAFが動き続ける。せっかく駆動し続けても、結局半押しで往復動作があるので正直メリットも感じない。電池の減りが早まるばかりか、電車内や人混みではAFの駆動音であらぬ誤解を受ける危険性すらある。

AF性能に関しては厳しい評価になってしまったが、3万円以内で買える明るいレンズとしては十分に存在価値がある。とりわけ、マウントアダプターでさまざまなレンズが使いやすいαシリーズは、オールドレンズ用として購入したために純正レンズは1本も持っていない、というユーザーも多い。そのような考えの人でも、AFとAEが使えてかつ明るい本レンズは、持っていて損はないと思う。

鹿野貴司(しかのたかし)
1974年東京都生まれ。雑誌や広告のほか、カメラ・レンズのカタログなど、幅広い撮影を手がける。仕事でデジタルを使い倒す一方、フィルムをこよなく愛し、ハッセルブラッドやローライフレックスで作品を撮り続けている。9月下旬には3冊目の写真集「山梨県早川町 日本一小さな町の写真館」を平凡社から発売。個人ブログは「とれどれぐさ」

[日経トレンディネット 2016年9月29日付の記事を再構成]

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