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ヒットなきスマートウォッチ アナログ路線に活路

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日経トレンディネット

いまだ決定打がなく、スマートウォッチのあるべき姿を模索している――。これは、ドイツ・ベルリンで2016年9月2日から7日にかけて開催された世界最大の家電見本市「IFA」を取材して感じたことだ。

IFAでは、サムスンが2014年にスマートフォン「GALAXY Note 3」と同時にNote 3と連携して通話もできるスマートウォッチ「GALAXY Gear」を発表して以来、各社のスマートウォッチの発表が集中するようになってきた。

サムスンは今年2016年も「Gear S2」の改良版ともいえる「Gear S3 classic」「Gear S3 frontier」を発表。昨年に続き、IFAで最新のスマートウォッチをお披露目した。

2機種のGear S3は、円形でベゼルが回転するGear S2の特徴を継承しつつ、デザインにバリエーションを持たせているのが特徴。サムスンの無線事業部副社長、イ・ヨンヒ氏が「選択肢の多様性を、ウェアラブルの資産の上に構築していく」と語っていたように、外観をより時計に近づけ、デザインの幅を広げていくことに力点が置かれていたようだ。

より「時計」に近いデザインに

同様の傾向は、IFA開幕の前々日に発表されたASUS(エイスーステック・コンピューター)の「ZenWatch 3」からも見て取れる。ZenWatch 3は、同社初の円形ディスプレーを採用しており、「本物の素材感とプレミアムなデザインにこだわった」(ASUS EMEAマーケティング担当 エリック・ハーマンソン氏)モデルだ。

これまで、Android Wearを採用したスマートウォッチの多くは、側面のボタンが1つのみだったが、ZenWatch 3はアナログの時計で一般的な3つのボタンを搭載。これらのボタンにアプリ起動や、時刻合わせの機能を割り当てている。冷間鍛造のスチールやレザーのベルトを採用するなど、素材も本物志向だ。

時計メーカーも参戦

スマートウォッチに対しては、本職である時計メーカーも徐々に取り組み始めている。IFAでは、腕時計ブランドとしておなじみのフォッシルが出展。2016年3月に発表、8月29日に発売していたAndroid Wear採用スマートウォッチの「Q Wander」「Q Marshal」の実機を公開した。なお、同機はすでに日本でも販売中だ(実売価格は税込みで約4万円)。

Q Wander、Q Marshalは、前者が女性向け、後者が男性向けを意識したデザインになっており、フォッシルのスマートウォッチとしては第2世代にあたるモデル。強みは「腕時計メーカーならではのデザイン」(担当者)にあるといい、ウォッチフェイスも同社ならではのものをプリインストールしている。

技術的には、2016年2月に発表されたクアルコムのウェアラブル向けプラットフォーム「Snapdragon Wear 2100」を採用。既存のSnapdragonに比べ、省電力性が増している。

まだ本当にヒットしていない

ここまで紹介してきたスマートウォッチは、いずれもタッチパネルを搭載し、Bluetoothなどでスマートフォンとペアリングして利用するデバイスだ。サムスンのGear S3はOSにTizenを、ほか2社はAndroid Wearを採用しているが、いずれも、スマートフォン向けのプラットフォームを腕時計の形に落とし込んだものになる。

一方で、こうした形状のスマートウォッチに、懐疑的な見方を示すメーカーも出てきている。

ソニーの社長兼CEO、平井一夫氏は「さまざまなスマートウォッチが出てきているが、まだ本当にヒットしたものはない」と語った。その理由は、「機能とデザインのバランス、感性に訴えるところで本当に刺さる商品がまだ出ていない」(同)ためだという。

確かに、スマートウォッチのなかでもっともヒットしたApple Watchも、賛否が分かれており、今後も市場が伸びるという見方がある一方で、出荷台数が急速に落ち込んでいるとのデータもある。

2016年7月に米調査会社のIDCが発表した調査結果によると、2016年4~6月期の出荷台数は前年対比で32%も落ち込んでいる。2015年4月のアップルの参入でスマートウォッチが出そろってすぐに、失速してしまったというわけだ。

「アナログ」の要素を残していく

ソニー自体も、昨年2015年のIFAではAndroid Wearを採用した「SmartWatch 3」を発表しており、こうした端末も「引き続きやっていく」(同)というが、同時に、よりファッション性の高いデバイスに取り組んでいく方針だ。

昨年のIFAでは、リストバンド部分に通知機能やFeliCaを組み込んだ「wena wrist」を披露したが、同機の文字盤はアナログ時計そのもの。これは、デジタルに振りすぎたスマートウォッチを、アナログ時計寄りに戻す取り組みといえるだろう。

同様のアプローチを行っているのが、サムスンの社内ベンチャープログラムである「Creative Lab」だ。同プロジェクトはIFAのブースで、「SGNL」と呼ばれるデバイスを展示していた。

SGNLは腕時計に取り付けられるバンドで、通知機能などが搭載されている。既存の腕時計のバンドの代わりとして使えるもので、スマートウォッチというより、むしろスマートバンドといえるアプローチだ。

機能面での最大の特徴は、SGNLは骨伝導で通話もできること。腕に装着した状態で指を耳の近くに当てると、相手の声が聞こえる。つまり、指をBluetoothのヘッドセット代わりにできるということだ。

SGNLは、IFA開催中にKickStarterでクラウドファンディングを行っており、現時点で既に100万ドル以上を獲得。締め切り前にして、目標資金5万ドルの20倍以上を集めた格好になり、注目を集めている。

斬新さという点ではSGNLにはかなわないが、アナログ時計の要素が強いスマートウォッチは、ほかにも多くあった。先に挙げたフォッシルも、タッチパネルを搭載したQ WanderやQ Marshal以外に、通知だけを受けられるアナログ時計をラインアップしている。

日々の運動の量や睡眠の質などを自動計測してくれるアクティビティトラッカーと腕時計を融合させたデバイスを送り出す、ノキア傘下のWithingsも、IFAに合わせて「Steel HR」を発表した。

Steel HRはシンプルで上質感のあるデザインの腕時計の中に、小型のディスプレーを配したデバイス。ここで通知や歩数などを確認できる仕組みだ。心拍センサーを搭載しており、アクティビティトラッカーとしても活躍する。

スマートウォッチは、これまで、スマートフォンの機能を小型化し、腕時計のサイズに押し込めることに主眼が置かれてきた。一方で、市場動向を見る限り、こうしたタイプのスマートウォッチは、まだまだユーザー層が限られており、将来性は未知数だ。スマートフォンのように、誰もが持つようなデバイスになるとは断言できない。

その一方で、半歩後ろに下がり、アナログ時計の要素を取り入れたデバイスも、徐々に増え、ソニーやサムスンのような大手電機メーカーもこうしたデバイスに取り組み始めている。IFAの展示は、まさにその縮図だったといえるだろう

(ライター 石野純也)

[日経トレンディネット 2016年9月28日付の記事を再構成]

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