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一晩でめぐるニューヨークのジャズクラブ

写真家・音楽ジャーナリスト 常盤武彦

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NIKKEI STYLE

ニューヨークの夜にジャズクラブは欠かせない。全世界から才能あふれるアーティスト達が集まり競い合う姿を、至近距離で生音で浴びる愉(たの)しみはニューヨークならではの体験だ。マンハッタンの西に位置するウエストビレッジは多くのジャズクラブが軒を連ねるエリア。「ブルーノート」のような老舗から、ドリンク1杯で演奏が聴けるクラブに、大ベテランから新進気鋭の若手までが出演する。どのクラブも一晩に2セットから多いと3セットの演奏が繰り広げられ、歩いて数分のところにあるので、早い時間帯のアーリーセットがあるクラブも含めれば、午後6時ぐらいから午前2時すぎまで、2~4のテイストの異なる演奏を聴きニューヨーク・ジャズを体感できる。

ビレッジ・バンガード■ ジャズを語る上で絶対に外せないクラブ

ニューヨーク・ジャズを語る上で、絶対に外せないクラブといえば、「ビレッジ・バンガード(Village Vanguard)」だ。

1935年のオープンで、当初はポエトリーリーディング(詩の朗読)、フォークミュージック、そしてジャズの3つを出し物とするクラブだったが、1957年にフルタイムのジャズクラブとなり、月曜日の夜はビッグバンド、火曜日から日曜日までは1つのグループが毎日出演するというトラディショナルなスタイルを貫いている。

店内も独特だ。奥のステージを頂点とする三角形の構造で、唯一無二の音場感をもたらしてくれる。時折、床下から伝わってくる地下鉄の振動はご愛嬌(あいきょう)だ。

このクラブに50年以上出演している大ベテランから、中堅、若手とバランスのよいブッキングが魅力の老舗クラブだ。現在は午後8時30分と午後10時に始まる2セットで、毎夜にぎわっている。ミュージックチャージはドリンク別で基本30ドル。

1966年2月の月曜日の夜に、このクラブで生まれた「サド・ジョーンズ=メル・ルイス・オーケストラ」はリーダー達が逝去した現在も、「バンガード・ジャズ・オーケストラ(VJO)」として出演を続け、今年結成50周年を迎えた。16人編成のジャズ・ビッグバンドのゴージャスなサウンドを、目の前で堪能できる体験はこのクラブならではだ。

Village Vanguard 178 7th Avenue South New York City

スモールス■ ニューヨーク最先端のジャズに浸る

ビレッジ・バンガードのファーストセットは午後9時30分ごろには終わる。次に訪れるジャズクラブとしてお薦めなのが「スモールス(Smalls)」だ。ビレッジ・バンガードから歩いて3分ほど。7番街(セブンスアベニュー)を南に数ブロック下って右に曲がったところにある。

1994年にオープンし、ブラッド・メルドー(ピアノ)、カート・ローゼンウィンケル(ギター)ら、現在のジャズシーンを彩るビッグスターとなった多くのアーティストがここから巣立ち、ニューヨーク・タイムズ紙に「ニューヨークス・カッティング・エッジ・ジャズクラブ(ニューヨーク最先端のジャズクラブ)」と称賛されたクラブで、今も旬な若手、中堅が出演する。ここは、一晩に3グループが出演するので、午後10時前に行けば最初のグループの終わりと、午後10時30分からのグループを聴ける。チャージは20ドル。

Smalls Jazz Club 183 West 10th Street New York City

メズロウ■ インティメイトな大人の空間

2年前に姉妹店「メズロウ(Mezzrow)」がセブンスアベニューを挟んだ東側にオープンした。こちらもチャージは20ドルだが、スモールスでチャージを払っていれば、追加不要で入店できる。

かつてウエストビレッジの隣、グリニッチビレッジに、ピアノとベースのデュエットを聴かせる「ブラッドリーズ」というジャズクラブがあった。ピアノとベースのデュオを基本に、在りし日のトミー・フラナガン(ピアノ)や、レッド・ミッチェル(ベース)、今や巨匠となったケニー・バロン(ピアノ)らが出演し、毎晩深夜のセットには、他の店での演奏が終わったプレーヤー達が集い、ジャムセッションを繰り広げていた。

同店は1996年に惜しまれつつ閉店したが、スモールスのオーナーでピアニストでもあるスパイク・ウィルナーが、そのインティメイトな空間を再現しようとオープンしたのがメズロウだ。ウィルナーは「若いころに通ったブラッドリーズの成熟した大人の雰囲気が大好きだった」と語る。

大ベテランのロン・カーター(ベース)らが出演し、ピアノとのデュオ演奏を聴かせてくれる。ピアノ、ベース、ボーカル、ギターやホーンをデュオやトリオのフォーマットでしっとりと聴かせてくれるメズロウは、ニューヨークの長い夜を締めくくるにはベストチョイスだろう。

Mezzrow Jazz Club 163 West 10th Street New York City

常盤武彦(ときわ・たけひこ)
1965年横浜市生まれ。慶応義塾大学を経て1988年渡米、91年ニューヨーク大学芸術学部写真専攻卒。ニューヨークを拠点に、音楽を中心とした撮影、執筆活動を展開している。著書に「ジャズでめぐるニューヨーク」(角川oneテーマ21)、「ニューヨーク アウトドアコンサートの楽しみ」(産業編集センター)。

ジャズでめぐるニューヨーク―充実のミュージシャン&クラブ・ガイド (角川oneテーマ21)

著者 : 常盤 武彦
出版 : 角川書店
価格 : 957円 (税込み)

ニューヨークアウトドアコンサートの楽しみ (私のとっておき)

著者 : 常盤 武彦
出版 : 産業編集センター
価格 : 1,404円 (税込み)

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