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iPhone 7実機触った デュアルカメラに意外なクセ

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日経トレンディネット

新しいiPhone「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」がいよいよ登場する。新製品発表イベントの開催前に「iPhone 7はこう変わる」といったさまざまな噂がインターネットに流れ、おおむねその通りの改良が施されたことで、発表時の驚きは確かに少なかった。基本的なデザインが従来のiPhone 6/6sシリーズから据え置かれたことで、目新しさに欠けるのも事実だ。

だが、大きく進化した機能もある。スマートフォン(スマホ)選びで重視する人が多いカメラ機能だ。レンズがF1.8に明るくなって、室内や夜景など薄暗いシーンでも感度上昇を抑えてきれいに撮れるよう工夫されたほか、オートフォーカスも高速化された。特に、2つの撮像素子とレンズを搭載したiPhone 7 Plusは、製品発表イベントでは知り得なかった意外な工夫も盛り込まれており、なかなか興味深かった。今回は、カメラ機能を中心としたレビューで新しいiPhoneの魅力をチェックしていきたい。

背面デザインの小変更と新色の存在が、全体の印象を高めている

基本的なデザインは2014年秋登場の「iPhone 6/6 Plus」を継承しており、正面から見る限りは確かに目新しさに欠ける。だが、従来モデルで不評だった背面の仕上げを見直すとともに、従来のiPhoneになかった2色の新色を投入したことで、全体の印象は確実によくなった。

背面でまず手が加えられたのがカメラ回りの処理だ。従来モデルでは、ガラス製のレンズプロテクターを搭載した金属製リングが出っ張るような形で装着されていたので、「光沢のあるリングが妙に目立つ」「取って付けたような造形で工夫がない」と不評を買った。だが、iPhone 7では金属製リングを廃止し、レンズプロテクターに合わせて背面パネルがなだらかに盛り上がる処理に変更。従来モデルと同様に少し出っ張ってはいるがあまり目立たず、見た目は断然好ましくなった。デュアルカメラを搭載するiPhone 7 Plusは、長円形状のレンズプロテクターを採用していることもあり、やや目立つ印象だ。

背面の上下に存在していた通称「Dライン」と呼ばれる樹脂製パーツの形状が変わり、水平のラインが廃止されて背面パネルが一枚板のような仕上げになったことも、すっきり感を高める効果をもたらしている。わずかな違いでここまで印象が変わるのに驚いた。

新色「ジェットブラック」「ブラック」の存在も、新しいiPhoneの魅力を高めている。いずれも、シルバーやゴールドなどの明るいカラーにはない重厚感があり、特にピアノのような美しい光沢のあるジェットブラックはしばらく眺めていても飽きないほどだ。

iPhone 7/7 Plusのパッケージは、スマホの顔といえる正面パネルではなく背面パネルがプリントされる異例のデザインを採用する。アップル自身も、背面の仕上げの美しさに相当な自信を持っていることがうかがえる。

待望の防じん防滴構造のボディーは魅力も、イヤホン端子がなくなったのは痛い

薄型ボディーを維持しながら、iPhone初の耐水構造ボディーとしたのは評価できる。IP67規格に対応したことで防じん防滴構造となり、一定時間水に浸かっても内部への浸水を防げるようになった。水しぶきがかかるだけでなく、うっかりプールに落としてしまっても、迅速に引き上げれば故障を回避できるのはありがたい。ただ、水中で使える防水構造ではないので、ダイビングやシュノーケリングなどの水中撮影はできない。また、石けんやシャンプーが付着すると浸水しやすくなるので、風呂での利用も避けたほうが安心だろう。

水に浸かった後、Lightningコネクターの内部に水が残る場合があり、その状態でケーブルを接続すると故障の原因になる。タオルやティッシュを手のひらに載せ、iPhoneのコネクターを下にした状態でトントンと手のひらに当て、水滴を完全に除去してからケーブルをつなぐようにしたい。

ボディーを耐水構造にするとともに手が加えられたのがホームボタンだ。従来の物理的なプッシュボタンをやめ、液晶パネルと同じ感圧タッチ式の「Force Touch」に変更した。従来のホームボタンは、汗などの侵入や経年で故障が発生しやすかったため、その心配が大幅に軽減されるのは評価できる。ボタンの周囲を押しても反応しづらいなど、従来のボタンとは若干感触が異なるため、人によっては最初のうち違和感を感じるかもしれない。

耐水構造になってとばっちりを受けたのがイヤホン端子で、とうとう廃止されてしまった。一般的な有線式のイヤホンやヘッドホンは、付属の短いアダプターを介してLightningコネクターに接続する形になり、付属のイヤホンもLightning接続の新しいタイプとなった。アダプターを利用するのはそれほどわずらわしくはないが、音楽を聴きながらだと充電できなくなるのがやっかいだ。Bluetooth接続のイヤホンを利用するか、イヤホン端子とLightningコネクターの両方を搭載するiPhone Lightning Dockなどのアクセサリーを使うユーザーが増えるだろう。

注目なのが、新たに登場したワイヤレスイヤホン「AirPods」だ。左右をつなぐケーブルがなく、左耳用と右耳用のイヤホンが完全に独立した近未来的な形状を採用する。うっかり落としそうになるので歩きながらの利用は勇気がいるが、自宅やオフィスで使う分にはわずらわしいケーブルやバンドがなく快適だ。片耳を外すと音楽の再生が一時停止し、耳に戻すと再生が始まる工夫も盛り込まれており、人が話しかけてきてもストレスなく対処できる。希望小売価格は1万6800円と値が張るのは気になるが、新しもの好きならば試してみたい。

光学で2倍の望遠撮影が可能なiPhone 7 Plus、ポートレートに最適

改良の目玉と言えるのがカメラ機能だ。画素数は従来と同じ1200万画素ながら、レンズが従来のF2.2からF1.8の明るいタイプに置き換わった。同じ条件ならばより低感度で、ノイズの増加を抑えてきれいに撮れるようになった。

なかでも注目なのが、デュアルカメラを搭載したiPhone 7 Plusだ。35mm判換算で28mm相当の広角側カメラと、2倍の56mm相当の望遠側カメラを搭載しており、デジタルズームを使わずに中望遠撮影ができるのがポイント。画面中央下の「1x」という丸いアイコンを1回タップすると「2x」に切り替わり、望遠側カメラでの撮影となる。明るい日中に試したところ、望遠側カメラの描写はシャープで、デジタルズームではなし得ない精細な仕上がりが得られた。広角特有のゆがみが抑えられるメリットも出てくるので、ポートレートなど人物撮影には最適だ。焦点距離が長くなることによる圧縮効果も得られ、これまでのスマホでは難しかった表現が可能になる点も注目できる。

丸いアイコンを左右にドラッグすると、1~10倍で細かくズーミングすることも可能だ。iPhone 7 Plusでは最大10倍相当の撮影が可能で、光学2倍の望遠側カメラ+5倍のデジタルズームを組み合わせた撮影となる。10倍にすると、さすがに等倍での鑑賞は厳しくなるものの、SNSなど小さいサイズでの利用では重宝するだろう。2倍未満のズームは広角側カメラでのデジタルズームになってしまう点には注意したい。

「2x」にしても広角側カメラを使う場合がある

iPhone 7 Plusのカメラをあれこれ試していると、意外な挙動をすることが分かった。撮影シーンによっては、アイコンをタップして「1x」から「2x」に切り替えても望遠側カメラに切り替わらず、広角側カメラが使われ続けることがあったのだ。背面の望遠側カメラだけを指で隠した状態で「2x」にしてもライブビューがそのまま映り続け、シャッターを切っても目の前の光景が撮影できた。つまり、「2x」の撮影なのに望遠側カメラが使われていなかったのだ。

なぜ、画質で優れる望遠側カメラを使わずに、わざわざ広角側カメラでデジタルズームを使ってしまうのだろうか。あれこれ試してみると、おもに2つのケースで広角レンズ+2倍のデジタルズームでの撮影になることが分かった。

まず1つが、料理や花などを接写する際だ。実際に被写体を前後させて測ってみたところ、56mmの望遠側カメラはレンズ面からの距離が約50cm(実測値)を切ると広角側カメラ+デジタルズームでの撮影に切り替わることが分かった。おそらく、望遠側カメラは最短撮影距離が40~50cm前後と長いのではないかと考えられる。料理撮影などで被写体に近づくとピントが合わなくなるため、接写性能に優れる広角側のレンズに切り替えて2倍のデジタルズームで撮影するようにしたのだろう。最短撮影距離が長い望遠側カメラの欠点をカバーするための苦肉の策といえる。

画像処理で2倍に引き延ばすデジタルズームとなるので、写真はシャープさが若干失われる。同じ料理を広角側カメラで寄って撮影した写真と、広角側カメラ+デジタルズームで離れて撮影した写真を比べると、やはりシャープさでは前者が優れる。もっとも、等倍表示しなければ分からないほどの違いなので、実用上で不満に感じることは少ないだろう。逆に、デジタルズームの併用ではちょうどよい距離感で撮影できることから被写体がゆがみにくいうえ、画角が狭いので背景に余計なものが写ることが少ない。写真としてのまとまりや印象は、こちらのほうが優れる。

iPhone 7 Plusの望遠側カメラには手ぶれ補正機構がなかった

もう1つ、夜景や薄暗い室内など光量が少ないシーンでも望遠側カメラが使われず、デジタルズームになってしまうことが分かった。広角側カメラと同様に3段分相当の光学式手ぶれ補正機構が搭載されているならば、多少暗くてシャッター速度が遅めになっても手ぶれを防げるはずなのに……と疑問に感じた。

アップルに確認したところ、iPhone 7 Plusの望遠側カメラは光学式手ぶれ補正機構を搭載していないとの回答が得られた。望遠撮影は広角撮影よりも手ぶれ補正の重要性が高まるだけに、かなり意外だった。手ぶれ補正機構をあえて搭載しなかった理由は不明だが、手ぶれ補正用に1枚以上のレンズを追加する必要があるため、iPhone 7 Plusの厚みに収めるには奥行きが足りなかったのではないだろうか。

望遠側カメラでは手ぶれ補正機構に頼れないことを考えると、光量が少ないシーンでは手ぶれによる失敗を避けるために、デジタルズームの画質劣化を承知で光学式手ぶれ補正機構のある広角側カメラでの撮影に頼るのではないかと考える。

F1.8の広角側カメラと比べるとF2.8の望遠側カメラは1段以上暗いうえ、広角側カメラに備わっている3段分の手ぶれ補正機構もない。焦点距離が倍になっていることも考慮すると、おおむね5段分も差がある。望遠側カメラでシャッター速度を稼ぐために感度を大幅に上げてノイズが増えるよりは、広角側カメラ+デジタルズームを使って感度を抑えて撮影するほうが高画質に仕上がる、という判断なのだろう。

明るい日中の撮影よりは感度が上がるため、デジタルズームの処理を受けてやや解像感に欠ける仕上がりになる。だが、手ぶれで取り返しのつかない失敗写真になるよりは、はるかに良い方法だと考えられる。

ちなみに、広角側カメラとデジタルズームへの移行を防ぐ設定項目は用意されておらず、すべてカメラ任せの制御となる。三脚に固定してセルフタイマーで撮影する際など、手ぶれをほぼ完璧に抑制できる環境にある場合は、望遠側カメラでの撮影に固定できるような設定が欲しいところだ。

年末までに2つの大きな機能追加を控えるiPhone 7/7 Plus

iPhone 7 Plusのデュアルカメラは、人物をシャープに描写しながら背景を大きくぼかした撮影ができる「被写界深度エフェクト」と呼ばれる新機能を搭載している。新製品発表イベントの会場に展示されていたiPhoneで確認したところ、デジタル一眼+単焦点レンズ並みの豊かで自然なボケが得られることが確認できた。個人的には、2倍の望遠撮影を上回る大きなインパクトのある機能だと感じており、この機能の存在だけでiPhone 7ではなくiPhone 7 Plusを選ぶことになるだろう。だが、被写界深度エフェクトの機能は秋以降の提供となり、今回試用した端末では試すことができなかった。後日、利用できるようになった段階で改めて試すことにしたい。

後日のアップデートで提供される機能としては、Apple PayのFeliCa対応も挙げられる。JR東日本のSuicaが使えることで注目を集めているが、どのように手続きをすれば使えるようになるのか、通常のSuicaと同様に自動改札をスムーズに通過できるのか、厚めのケースを装着しても問題なく使えるのかなど、知りたい部分は多い。この点も、使えるようになり次第レビューする予定だ。

(日経トレンディネット 磯修)

[日経トレンディネット 2016年9月13日付の記事を再構成]

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