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あなたは誤解されやすい人? 本当の思いを発信しよう

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日経ウーマンオンライン
仕事でもプライベートでも、発信力を高めることができれば、やりたいことができる環境が整う時代。せっかくの実力が発信力の弱さで埋もれぬよう、さまざまな実例をあげ、女性らしくしなやかに自己主張ができるようになる手法を、プレゼンノウハウに詳しい池田千恵さんが指南します。

大変ではないのに、なぜいつも「大変そうだね」と言われてしまうのか?

先日、生後数カ月の赤ちゃんを育てるママより、こんな悩みを聞きました。

「育児は確かに大変だけど、楽しいことのほうが圧倒的に多い。それなのに会う人会う人に、大変だね、大丈夫? と言われてしまうので、そのこと自体にげんなりする」

実は私自身も出産前は、妊婦がマタニティマークを付けていると舌打ちされる、というニュースを見たり、子供の夜泣きが大変、という記事を見たり、産後うつになる人が多い、保育園に入れない、睡眠時間が取れないなどネガティブ情報ばかりが目に入り、「出産こわい」「育児こわい」と思っていた時期もありました。

でも、去年妊娠し、今年1月に第一子となる男の子を出産してからは、実際は大変なことよりもずっと楽しいことが多いと感じています。もちろん大変なこともありますが、それを上回る喜びや楽しみを運んできてくれる存在が増えた、ということはとても幸せなことだと感じています。

ネットやニュースでは特に、センセーショナルな記事のほうが話題になるので、日々の小さな幸せは記事にしにくいのかもしれませんが、その他にも実は理由がありそうだと、これを機に考えてみました。

知らないうちに、ネガティブ情報を発信しているかも

冒頭の「大変だね」と言われてしまうママですが、実は、私も彼女のことを「大変そうだな」と思っていました。というのも、待機児童の問題や家族での育児分担の問題など、育児にまつわる様々な問題意識についてSNSによく綴っていたからです。だから彼女が「大変よりも楽しいことのほうが多い」と思っていること自体、初耳だったのです。

実はとてもシンプルな話なのですが、「楽しい」と思っているのなら、「楽しい」と思っていると発信しないと気づいてもらえないのです。つまり、自分では別に大変だと思っていないとしても、「大変だね」と言われるような状況だけを選んで自らが発信してしまっているから、みんなに「大変だね」としか言われないということです。例えば「余裕がないを自虐ネタにしているだけだけど、本当は楽しいんだよ」と思っていたとしても、その裏の意図を自然に気づいてもらうことは難しいのです。

あなたの心の奥底まで、周囲は分かってくれているはず、と思うのは大きな間違いです。もちろん家族や親友、恋人など、あなたの性格を熟知している人なら分かってくれるかもしれません。しかし、公に発信する場合や仕事で本心とは違う思いを口にしてしまったり、本心を公にしなかったりすると「こんなはずじゃなかったのに」という誤解を生む場合があることを意識していくことが大切だなあと、この一件で感じました。

無能な人に希望のポジションを取られてしまう

実は子育てに限らず、自分の本当の気持ちを上手く発信できていないために、「こんなはずじゃなかったのに」というもどかしさを感じるケースは少なくありません。

例えば、会社で希望しているポジションがあるとしましょう。「自分はまだそのポジションを希望する器じゃないから、もう少し頑張ってからじゃないと恥ずかしくて異動希望はだせない」と、コツコツと密やかに頑張っているあなた。そこに、明らかにあなたよりもスキルも経験も劣っていると思われる人が「はい! 私やりたいです!」と高らかに声を上げ、軽やかにそのポジションをさらっていってしまう。そんなことは十分にあり得ることなのです。

そのときになって「私、本当はそのポジションをやりたかったのです」と伝えても後の祭り。上司や周囲は「え? あなた、そのポジション希望していたの? 何も言ってくれないから知らなかった。だったら早く言ってよ~」と言われてしまうのです。

せっかく頑張っていたのに、そんな事態になったら悔しいですよね。それでも、結局は「黙っていても周囲は見てくれている」と信じるだけで発信をしてこなかったあなたが悪いのです。厳しいようですが、そういうことは往々にしてあるのです。

私は、そのようにしてチャンスを失っていく人たちをみると、やるせない気持ちになります。楽しいと思ったら楽しい、欲しいと思ったら欲しい、やりたいと思ったらやりたい、と、きちんと声に出して宣言し、言った後に「言ったからには頑張ろう」と、後からその宣言を追いかけることが、やりたいことをちゅうちょなくできる道へのショートカットだということを知っているからです。

表舞台に出たいのなら、素直にそう言おう

どうしてこんなことを言うかというと、私自身が「こんなはずじゃなかったのに」という悔しさを過去に抱えていたからです。

私は現在、プレゼン、資料作成、思考整理など、「物の考え方、伝え方」について講演や研修活動をしていますが、実は昔、人前が怖く、本番に弱い子供でした。

心の底では、人前に出たい、本番に強くなりたい、思いを自由に発信したい! という気持ちを常に持っていました。でも、それをうまく伝える術を知らず、失敗が怖くて萎縮していたのです。

・小学校の授業中、演劇の感想を一言言いなさい、と指名されたとき、心に思った言葉をまとめることができず、2~3分無言で立ち尽くしてしまいました。先生はあきらめて、「もういい」と言って私を座らせました。言葉がうまく出てこない、あのときの無力感は今でも思い出すとちょっと辛くなります。
・小学生のとき、学級委員に一瞬推薦されましたが「おとなしいし人前で話せないから千恵ちゃんはふさわしくない」と他の児童が言ったため、推薦を取り消しにされたこともあります。学級委員になる自信はなかったものの、自分で辞退するのと取り消しになるのは大きく違います。そんなことなら最初から指名しないでほしい、と悲しくなりました(今あらためて振り返ると、それでも私はやりたい! と言わなかった私が悪いのですが)。
・中学生のとき、好きな男の子がいましたが緊張してうまく話すことができませんでした。あとで友人に「○○君が、千恵ちゃんのこと、あいつは暗いって言ってたよ」と教えられました。(今考えると、友人もその子を好きで、邪魔したかったのかもしれませんが)言葉を話せないと、暗い、と思われてしまうんだ、ということが分かりました。

このようなちょっとしたすれ違いから、人前が怖い、誤解される、うまく話せない、というコンプレックスが募り、すっかり引っ込み思案な生活を送っていました。しかし「失敗を人生のネタに変えて前に進む方法」でも述べた、プレゼンでの手痛い失敗から、このままの自分は嫌だ! と心から思い、発信する手法を研究し続けました。その結果、言いたいことを誤解なく伝えられるってなんて素晴らしいことなんだ、と心から思うようになり、そのためのスキルを広く伝えたくて現在に至ります。

思いと言葉をつなげよう

「ペンは剣よりも強し」ということわざは本当です。自分ひとりの力はちっぽけなものでも、思いと言葉をきちんとつなげることができたとき、きっとあなたの目の前はぱぁっと明るくなることでしょう。あなたに必要なのは、本当の思いを恥ずかしがらずに発信しようという勇気だけなのです。

さあ、勇気をもって、本心を伝えることから始めていきませんか?

池田千恵(いけだ ちえ)
株式会社 朝6時 代表取締役。慶應義塾大学総合政策学部卒業。外食企業、外資系戦略コンサルティング会社を経て現職。企業や官公庁、個人に向け、図を活用したプレゼンテーション資料作成術、企画書作成術や会議進行術など、「伝わる」コミュニケーション全般について指南。女性のキャリア形成、ダイバーシティなどをテーマに講演、著述活動も行う。『絶対! 伝わる図解』(朝日新聞出版)、『描いて共有! チーム・プレゼン会議術』(日経BP社)などプレゼン・図解に関する著書多数。

[nikkei WOMAN Online 2016年8月5日付記事を再構成]

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