iPhoneの文字入力 覚えておくべき楽ワザ10選
毎日使うiPhoneの文字入力。これを快適にするには、キーボードや入力モードをなるべく切り替えずに、連続して入力するのが秘訣。また、よく使う文字を、少ない操作で入力する方法も覚えておくと楽になる。
そこで、普段よりも快適で、文字を速く入力できるiPhoneのテクニックを10個紹介する。初心者はもちろん、iPhoneを使い慣れているユーザーももう一度見直してほしい。
(1)かっこ類を簡単に入力する
フリック入力で日本語を入力しているときに「や」キーを左にフリックすると「(カギかっこ開き)、右にフリックすると」(カギかっこ閉じ)を入力できる。
変換候補には、丸かっこ、カギかっこ、ダブルクォーテーションなど、他のかっこ類も表示される。覚えておけば、文章入力の流れを妨げずに入力できるので重宝するはずだ。
(2)「…」「々」を簡単入力する
会話文の入力でよく使う「…」は、日本語をフリック入力しているなら、「、。?!」キーを左にフリックして表示される入力候補を使うと、スムーズに入力できる。他には、文字種を数字に切り替えて「0」キーを上にフリックする方法もある。こちらはキー上にも表示があるので分かりやすい。
また「8」キーを上にフリックすると「々」が一発で入力できるのだが、そのときの変換候補から「ゝ」「ゞ」「〃」「仝」も入力できる。
(3)「@」を、キーボードを切り替えずに入力する
メールアドレスには「@」が含まれている。英字入力中に記号に切り替えて「@」を入力し、再び英字入力に戻して続きを入力する方法があるが、切り替えが面倒だ。実は、次のような便利な技がある。
英字入力中に「123」キーを長押し、キーボードの表示が変わったら、指を画面から離さずにそのまま「@」キーまでスライド。そこで指を離す。すると画面には「@」が入力されてキーボードの表示は英字に戻る。この方法を使うと文字種を切り替える手間が省ける。
「日本語-ローマ字」キーボードで句読点やかっこを入力するときにも、この方法を使うと流れが中断しない。
(4)全角英数文字を入力する
全角の英数字や記号を入力したいなら「日本語-ローマ字」キーボードが便利。各キーを長押しすると、ポップアップにそれぞれのキーの全角文字も候補として現れる。
ポップアップでは判別しにくいが、左が半角、右が全角だ。そのまま全角文字まで指をスライドして離すと入力できる。「住所の番地は全角数字で入力」といった指定があるときに覚えておくと便利だ。
(5)よくある打ち間違いを避ける
iPhoneの初期設定に使用されている「日本語-かな」キーボードでは、スマホでおなじみになったフリック入力以外に、同じキーを複数回タップすることで目的の文字を入力する方法がある。
例えば「お」を入力するには、「あ」キーを5回タップする方法で、フィーチャーフォンでの文字入力に使用されており、「トグル入力」と呼ばれている。従来の携帯電話の入力に慣れているユーザーが使いやすい方法だ。
ただ、トグル入力には欠点がある。「はは」や「まま」のように、あ段の文字が連続する単語を入力しようとすると、iPhoneがトグル入力だと思って「ひ」や「み」にしてしまうのである。1文字目を入力した後、少し時間を置けば次の文字を入力できるが、流れを中断してしまう。
設定でトグル入力を無効にしておくと、こうした入力間違いを避けられる。
トグル入力を無効にするには、ホーム画面の「設定」から「一般」→「キーボード」とタップして表示された画面で「フリックのみ」をオンにする。「フリックのみ」にすると、「は」キーをどんなに素早く連続でタップして「ひ」にはならなくなる。
「フリックのみ」モードでは、「☆123」キー、「ABC」キー、「あいう」キーで入力する文字種をダイレクトに切り替えられる点も便利だ。
(6)キーボードの種類をダイレクトに切り替える
キーボード上の地球アイコンキー(以下「地球キー」)をタップすると、キーボードの種類を切り替えられる。タップするたびにキーボードの種類が切り替わるが、長押しすると、キーボードの一覧が表示されるので、使いたいキーボードをタップしてダイレクトに切り替えることができる。使いたいキーボードを表示するために、何度も地球のキーをタップしなくてもよい。
(7)不要なキーボードを削除する
あまり使わないキーボードは削除しておくと、切り替えが簡単だ。ホーム画面の「設定」→「一般」→「キーボード」→「キーボード」とタップすると、有効にしているキーボードが一覧表示される。不要なキーボードを左にスワイプすると削除ボタンが現れるので、タップで削除できる。同じ画面で「新しいキーボードを追加」をタップすると、再度追加も可能だ。
(8)アルファベット大文字を連続入力する
アルファベットの大文字を連続して入力するには、シフトキー(「←」キー)をダブルタップしよう。シフトキーが押されたままになる。パソコンのキーボードでいう「Caps Lock」機能だ。この状態では、アルファベットの大文字を連続して入力できる。
Caps Lockにならない場合は、ホーム画面の「設定」→「一般」→「キーボード」とタップして表示される画面で「Caps Lockの使用」をオンにしよう。
(9)自分がよく使う顔文字を登録、利用する
キーボードの「^_^」キーでは、あらかじめ用意してある顔文字だけが入力できる。オリジナルの顔文字を登録するには、「black smiling face」と呼ばれる特殊な文字を読みとして登録し、ユーザ辞書に顔文字を登録するとよい。
「black smiling face」は、Unicodeという文字コードに規定されている黒い顔のスマイルマークのこと。「black smiling face」をiPhoneだけで入力するには、ちょっとしたテクニックが必要になる。下記に、スクリーンショットで手順を紹介する。
(10)入力した文字や編集結果を取り消す・やり直す
入力を取り消したり、削除した文字を元に戻したいときには、iPhoneをシェイクしよう。ダイアログで「取消」をタップすればよい。この操作を繰り返えせば、操作を戻していける。
取り消したあと、さらにシェイクするとダイアログには「取消」に加えて、「やり直す」表示される。「やり直す」をタップすると、取り消した操作をやり直して、取り消し前に戻せる。
【番外編】全角スペースを入力する(iPad限定)
最後に、iPad限定だが、標準のキーボードだけで全角スペースを入力する方法を紹介しよう。
iPadの「日本語-かな」キーボードを分割しない状態で、文字種を数字または英字に切り替えると、右下に「全角」キーがある。主に全角の英数字を入力するためなのだが、「全角」キーに続いて「空白」キーをタップすると、全角スペースを入力できる。
iPadでの文字入力に慣れていると、「日本語-かな」キーボードを分割しない状態ではあまり使っていないかもしれない。手順は若干複雑だが、iPadだけで完結するので、パソコンなどで入力した全角スペースを何らかの手段でコピー&ペーストするよりは簡単だ。残念ながらiPhoneには、この機能はない。
(ライター 伊藤朝輝)
[日経トレンディネット 2016年8月2日付の記事を再構成]
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