夏に満開、最新アジアンデザートが次々上陸

世界を旅せずとも、デパ地下や商業施設を回るだけで各国の特別なメニューが楽しめる街・東京。今年もまた新たな店舗がオープンし、話題となっています。特に注目したいのがアジア発のスイーツ。アジアというイメージをいい意味で裏切る、オリジナリティーあふれる注目の店舗をご紹介します。

まずおすすめしたいのが、新宿のNeWOMANにオープンした「ジャニス・ウォン」。イギリスの「ウィリアム・リード・ビジネス・メディア」において2年連続でアジア最優秀ペストリーシェフに選ばれるなど、母国のシンガポールだけでなく世界で活躍する女性パティシエ、ジャニス・ウォンによるお店です。

レストランを訪れた際、コースメニューの最後に提供される皿盛りのデザートを「アシェット・デセール」というのですが、こちらの店舗ではそのデザートだけをチョイスして味わうことができます。まずトライするなら、アラカルトの70%の量で提供しているおすすめ3品のコース（3000円）はいかが。できればカウンター席に座って、自分のものはもちろん、ほかの人がオーダーしたメニューができあがる様子も楽しみましょう。

シェフの河崎賢司さんによると、作り立てのアシェット・デセールのなかでもこの夏限定で提供されている「メロン ヴァイオレット」は、出された瞬間からどんどん溶けていくので、写真を撮るのにかまけていたらおいしい瞬間を逃してしまいます。スティック状になったヨーグルトのメレンゲとミントのアイスクリーム、そして白いパウダーはなんとオリーブオイル！ 自家製のレモンバーベナーオイルのスプレーで仕上げられた一皿は、口のなかでの食感や味の変化に驚くはず。

それぞれのメニューにはペアリングとしておすすめのアルコールが提案されていますが、もちろんノンアルコールと合わせてもOK。カフェでの休憩もいいけれど、こんなスペシャルなデザートで自分を癒やしてみてはいかがですか。

7月27日にオープンした東京ガーデンテラス紀尾井町3階の「THE CHINOIS Taste of Canton（ザ・シノワ　テイスト　オブ　カントン）」も要注目です。高級食材・干しアワビにこだわった、ぜいたくな新・広東料理店なのですが、香港デザート7種もそろえており、近年、香港で流行しているマンゴースープを日本でいち早く提供しています。

香港のマンダリンオリエンタルホテルでも腕をふるっていた経験のある同店の総料理長、簗田圭氏によると「香港ではここ数年、果実を細かくしたものやタピオカを、冷やしたマンゴースープにのせたデザートがとてもはやっています」とのこと。同店ではタピオカ、ザクロ、ピンクグレープフルーツ、ラズベリー、ブラックベリーなどをいろどりよくのせていて、思わず「宝石箱や～！」と叫びたくなるほどの美しさ。

マンゴースープにはココナツミルクも加えられており、甘い香りとなめらかな舌ざわりがたまりません。スープというより、ひんやりとしたスムージーのような食感。トッピングしたフルーツたちの、フレッシュな酸味やさまざまな食感がアクセントになっていて、あっという間に完食してしまう一品です。真ん中に盛られた自家製マンゴーアイスクリームとの相性も絶妙です。

同店は昼も夜もコース料理がメーンで、コースの最後には必ずデザートがつきますが、このマンゴースープのデザートも別途、注文が可能です。デザートに合わせたい中国茶も有機栽培の高級茶葉「鉄観音」の烏龍茶にこだわっており、日本の緑茶のような香りがする一品。夜は都会の夜景も楽しめるゴージャスな空間で、オリエンタルな色気が漂うデザートをぜひ優雅に堪能してみてください。

6月30日のオープン当日には炎天下にもかかわらず250人が行列したのが、韓国でかき氷ブームを作った「ソルビン ハラジュク」。2013年に韓国・釜山で誕生してからあっという間に人気は広がり、わずか3年で韓国国内に約500店舗を展開するまでに成長しました。

こちらの特徴は、その華やかなトッピング。「ブルーベリーチーズソルビン」（税込み1400円）にはミルク氷のベースにブルーベリー、クリームチーズのチーズケーキがトッピング。食べていると溶けてくるのでそこで混ぜるとまた新しい味に出合えます。甘みが足りない人はカウンターでお願いすれば無料で練乳の追加もできます。

トッピングのボリュームもあるので、いろいろ食べたい人は1人ではなく、友人と訪れてシェアして食べるのがおすすめです。

この夏、最新のアジア発の味を楽しみに行ってみてはいかがでしょうか。

※価格は特記がない限り、税抜きです。

（取材・文　GreenCreate）