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中邑真輔凱旋! WWE公演で見た棚橋弘至の必殺技

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NIKKEI STYLE

7月1日、2日に両国国技館で開かれた世界最大のプロレス団体、WWEの日本公演を観戦しました。WWEが今回のコラムのテーマですが、イラストに描かれているのは新日本プロレスリングのエース、棚橋弘至選手の技「スリングブレイド」です。来日したスーパースターの一人、セス・ロリンズ選手がこの技を試合中に繰り出したのです。見どころいっぱいの2大会のなかで、その一瞬をそこまで重要視している人はいないかもしれません。それでも、個人的に強い衝撃を受けたワンシーンです。

WWEの日本公演は"シンスケ・ナカムラ"の出場が大きな話題となりました。1月末に新日本プロレスを退団し渡米した中邑真輔選手が早くも凱旋帰国を果たしたこの大会では、同時期に新日本からWWEへ活動を移したAJスタイルズ選手をはじめ、カール・アンダーソン選手、ルーク・ギャロウズ選手、そしてNXT女子王者のASUKA選手ら日本ゆかりの選手たちも来日し大声援で迎えられました。

圧巻だったのはナカムラ選手の入場です。新テーマ曲「The Rising Sun」に合わせて観客から「オーオーオーオー」と大合唱が発生。入場ゲートにシルエットが浮かび上がると場内は悲鳴にも似た歓声が上がりました。

「WWEユニバース」と呼ばれる熱狂的なファンに加え、出番を失った新日時代のグッズをここぞと身にまとった大勢の中邑ファンが、いつまた見られるかわからない、その一挙手一投足を目に焼き付けていました。

日本公演は映像放映のない「ハウスショー」ということもあり、スター選手もどこかリラックスムードでコミカルな動きも織り交ぜつつハイレベルな攻防を繰り広げていました。両日ともメーンイベントのWWE世界王座トリプルスレット戦に登場したのがセス・ロリンズ選手です。ロリンズ選手はインタビューでも棚橋選手のファンだと公言しています。向かってくる相手に飛びつき首を支点にくるりと旋回、「スリングブレイド」がドンピシャのタイミングで決まりました。

他の選手のオリジナル技をあえて使うのは、プロレスの世界では言葉を介さなくても雄弁なメッセージとして伝わります。ときには挑発の意味にもなり、また最大級のリスペクトの表現にもなります。実際のところロリンズ選手本人がどのような思いでその技を使ったのかはわかりませんが、日本のリングで見せたスリングブレイドにはオリジナルの使い手への敬意が込められていたように思います。

選手の大量離脱で揺れた新日本プロレスを自分が守るんだと、人一倍の責任感で闘い続けた棚橋選手の肉体はついに限界に達し、左肩の怪我で長期欠場を余儀なくされていました。そんなときに、両国国技館のリングでWWEスーパースターによるスリングブレイドを見るのは不思議な気持ちです。

棚橋選手は新日本プロレスの「長男」とも表現されます。長男がしっかり実家を守っているから、次男三男は自由に外の世界へ可能性を求めて羽ばたいていける。

新日本プロレスが低迷していたころ、棚橋選手は自分のやりたいプロレスをするためにアメリカ行きを考えたこともあったそうです。それでも踏みとどまり「家」を守る道を選びました。自他ともに認める新日のエースである棚橋選手、立場的にも年齢的にもおそらくこれから海外に出ることは考えにくいと思います。(プロレスに絶対はないとは言われますが……)

それでも、技は海を渡り、国境を越え、時間を越えて使い継がれ、開発者がリングを去った後も生き続けます。バックドロップ、ジャーマン・スープレックス・ホールド、ドロップキック、パワーボム……アメリカのプロレスと日本のプロレスは別のもの、という意識がどこか今まであって、事実違う点もたくさんあるのでしょうが、「技」ですべてのプロレスはつながっているんじゃないかとも思うのです。ロリンズ選手でスリングブレイドを知った次世代のレスラーが、タナハシを知らないどこかの国で受け継いでいくこともあるかもしれない……などと想像すると、なんと夢がある世界じゃないでしょうか。

シンスケ・ナカムラがそうであるように一代限りの生身の肉体を引っさげて世界を渡り成功を収めるのも正解。ホームリングに腰を据えて自身のプロレスを追求し続けることによって世界に影響力を持つのも正解。そんなことを思いました。WWEがテーマなのに、新日本プロレスに着地してすみません。でも「プロレス技」というものに興味を持ち絵を描いている者として記録しておきたかったワンシーンだったのです。

(この連載は随時掲載します)

 HIROKU./広く。鳥取県出身。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業、2010年から本格的にプ女子活動をスタート。ブログ「プ女子百景《プロレス女子図鑑》」で、プ女子をモチーフにした必殺技のイラストを公開し注目を集める。『プ女子百景』(小学館集英社プロダクション)を出版。新日本プロレスのサイトや週刊ポストなどでイラストを連載中。プ女子グッズの製作も手掛ける。

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