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洗濯表示、12月に「衣替え」 国際規格に統一 編集委員 小林明

2016/7/17

 洗濯、漂白、乾燥、アイロン、クリーニング――。週末にまとめて洗濯するという読者も多いと思うが、洗濯方法についての衣料品の絵表示(ケアラベル)が12月1日からいよいよ刷新されるのをご存じだろうか? 新表示にはかなり簡略化された図形や「上限表示」という新たな考え方も取り入れられるため、ある程度の“学習”が不可欠。状況に適した洗濯方法を消費者自身が判断する必要もあり、洗濯に関する認識や方法を衣替えするきっかけになりそうだ。

■漂白△、乾燥□……図形に簡略化

 新表示を理解するには簡単なルールを学ぶ必要がある。まずは5つの図形。洗いは「おけ」、漂白は△、乾燥は□、アイロンはアイロン、クリーニングは○で表示されるのが基本となる。

 洗いの表示では数字が液温の上限(セ氏)を示す。おけの中に人間の手が描かれていれば手洗いを意味する。漂白の表示では酸素系(非塩素系)の漂白剤のみ可という場合を△と斜線で表記することにした。

 注意したいのは横棒や点などの付加記号。横棒の数は力の強弱で多いほど弱くなる。一方、アイロンやタンブル乾燥の点の数は温度の高低で多いほど高くなる。横棒を「力を弱くするマイナス」、点を「火の数」と考えると理解しやすいだろう。

 少々ややこしいのが自然乾燥。縦棒はつるし干し、横棒は平干し、棒2本だとぬれ干しを意味する。形から類推するのはかなり難しいのでそのまま覚えてしまうのが手っ取り早い。

 クリーニングの表記も最初は戸惑うかもしれない。PとFはドライ、Wはウエットを意味する。いずれも国際規格なのでいったん覚えてしまえば海外でも通用するという利点はある。

 洗濯表示の概念も大きく変わりそうだ。新たに導入されるのが「上限表示」という考え方。現行ではメーカーが適切と考える洗濯方法を「指示(推奨)表示」としてラベルに付けるが、12月以降は洗濯する際の最も厳しい範囲の上限をメーカーが表示する方式に切り替わる。

■最適な方法、消費者が選択

 表示はあくまでも上限を示すので、必ずしも表示通りの方法で洗えという意味ではない。各状況に適した方法を消費者自身で判断しなければならない。

 「現行の指示表示だと、消費者からクレームが来るのを避けるために無難な表示を付ける傾向があった」(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会)。たとえば実際には水洗いできるのにあえて不可とし、ドライクリーニングを奨励するような表示が横行しがちだった。今回の表示切り替えでこうした問題は是正される。

 「今後はメーカー任せではなく、各状況により適した方法を消費者自身が選択する時代が到来する」。一般財団法人、カケンテストセンター顧問の鷲見繁樹さんはこう指摘している。

 洗濯表示の切り替え 1968年以来使ってきた日本工業規格(JIS)に基づく洗濯の絵表示(ケアラベル)が12月1日から国際標準化機構(ISO)の規格に切り替わる。世界貿易機関(WTO)加盟国に国内規格を国際規格に合わせるように求める協定(WTO/TBT協定)が95年に発効したことを受けた措置。来年春夏物からが対象。絵表示は22から41に増える。

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