もはや主食? 高栄養でヘルシーなパワーサラダとは
暑い夏、元気に過ごせていますか? 現代人の食生活では、カロリーは十分にとっているのに実はミネラルやビタミン・たんぱく質は不足しがち、ということがよくあります。栄養不足が気になる人にぴったりの、「パワーサラダ」という新スタイルのサラダが話題になっています。そのひと皿が食事のメーンとなるほどボリューム満点のサラダ。豊富な栄養が心と体をいたわります。
大き目カットで食べごたえ十分、和洋折衷の「サラダボウル」
パワーサラダは、ボリュームがあるというだけではありません。緑黄色野菜やナッツ、果物、雑穀、肉や魚、豆類など、豊富な食材を組み合わせた栄養バランスが抜群のサラダです。普通のサラダでは網羅できなかったたんぱく質やミネラル、ビタミンをとることができ、ローカロリーながらもしっかりと不足しがちな栄養素を補えます。1日の食事のうち1回でもパワーサラダに置き換えれば美容にもよく、体のメンテナンスもできます。
2016年5月20日に東京・神楽坂にオープンした「With Green」では、1つのサラダボウルに多いもので10品目以上も入っているサラダを販売。カスタマイズもでき、テイクアウトも可能とあって近隣のオフィス勤めの人や、仕事帰りの夜食に購入する利用者が多いそうです。
こちらの店舗をオープンしたTK Brothers Japanの武文智洋さんは、もともとニューヨークの金融街で働いているなかで、同僚たちがビジネスランチにサラダを選んでいるのを見てすごくいい習慣だなと思っていたそうです。どうしても重めの炭水化物が主になりがちな日本の外食に少しでも何かできないかという思いから、このお店をオープンしました。
食べてみるとわかるのが、具材の食感や味わいにメリハリがあること。私がいただいた「蒸し鶏とりんごの玄米サラダ」はMサイズで390キロカロリーですが、しっかりおなかにたまるボリューム。野菜の加工は少な目で、野菜そのもののおいしさがしっかり感じられるよう、大きめにカットされています。こちらは1品に具材がれんこんや玄米など9品目も入っているので、ボリュームがあっても食べ飽きません。お肉を含んだメニューでもローカロリーなのはうれしいですね。特にオーガニックを掲げてはいませんが、素材は、生産者と向き合うことを大切にし、直接農場から取り寄せたものが中心です。今後は大都市圏での複数店舗展開を考えているそうです。
目的に合わせたトッピングをプラス「マッシュボウルサラダ」
ベースのサラダに2種類のマッシュ(具)を組み合わせてオーダーするスタイルのパワーサラダも登場しました。5月23日に東京・東神田にオープンした「TRIPLE R」では、ベースとなるサラダに10種類のマッシュから2種類を選んで自分のサラダを作ることができます。
ベースサラダはズッキーニ、アーリーレッド、カブ、トマトなどをその場で細かく刻み、雑穀と混ぜ合わせたもので、これに、例えば筋肉を作りたい人はチキンや卵などを加えてアミノ酸スコア(食品に含まれる必須アミノ酸のバランスを数値化したもの)が100となるようにするなど、そのときの体の状態に合わせて楽しめるのがとても新鮮です。ベースサラダに味はついておらず、店内にある塩・コショウ・オリーブオイル・リンゴ酢・料理研究家の有元くるみさん特製のスパイスなどを使って、自分でオリジナルの味を作ることができます。
「Rest, Revive, Restart」(休んで、生き返って、また明日)から名付けられたこちらの「TRIPLE R」は、体を動かした後に心と体をメンテナンスできる場所としてオープン。立ち上げにかかわったフィジカルトレーナーの中野ジェームス修一さんが提唱する「1日14品目摂取」ができるサラダを、料理研究家の有元さんが考案しました。
「運動されている方や、海外の方の立ち寄りも多く、ランチからディナーにかけての時間帯に多く来店されています。マッシュではねぎコンビーフ、アンチョビエッグ、レモンチキンタジンが人気です」(広報担当の宮地陽子さん)
近隣のアウトドアショップやジムと連携し、ランニングやヨガなどを行った後にマッシュボウルサラダでメンテナンスする「RUN&BRUNCH」などのイベントも、予約開始からすぐ満席になるなど人気だそうです。
あなたが食べたものは、明日の頑張りのパワー源。元気な毎日のために栄養バランスにこだわったサラダ専門店を試してみてはいかがでしょうか。
With Green http://withgreen.club/
TRIPLE R http://afd3r.com/
※価格は特記がない限り、税抜きです。
(取材・文 GreenCreate)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。