スター・ウォーズが100億円超で1位、コナンも好調
2016年上半期ヒットランキング【映画編】
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が興行収入115億円を超え、上半期の1位に。実写映画の100億円突破は10年公開の『アリス・イン・ワンダーランド』以来、実に6年ぶりとなる。
上位で目立ったのは、定番アニメとマンガ原作の実写化作品だ。定番アニメは、2位に『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』、3位に『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』、そして5位には『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』が入り、トップ5のうち3つを占める結果に。さらに『コナン』は劇場版20作目にして、初の50億円超えを達成。配給する東宝によると「最終的には60億円以上もうかがえる」という。『ドラえもん』は40億円を突破。これは、声優入れ替え後に製作された新シリーズでの最高興収だ。
マンガ原作作品では、14年のテレビドラマ化を経て映画化された『信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)』が4位に。小栗旬主演作では、『クローズ ZERO II』を抜いて最大のヒット作となった。7位の『暗殺教室~卒業編~』は、15年春に公開された前作の27.7億円を超える興収を記録。主演を務めたHey! Say! JUMPの山田涼介に加え、嵐の二宮和也、CMで人気上昇中の菅田将暉など、キャストの充実もヒットの後押しとなった。
少女マンガ原作が30億超え
マンガ原作作品で特筆すべきは、少女マンガ原作映画だ。このジャンルでは、『ストロボ・エッジ』『ヒロイン失格』(ともに15年公開)など興収20億円を超える作品も出ていたが、12月公開の『orange‐オレンジ‐』がついに興収30億円を突破。『orange‐オレンジ‐』に主演する山崎賢人は、『ヒロイン失格』にも出演しており、このジャンルの"顔"として人気を決定的なものとした。
同じく少女マンガ原作映画では、16位に広瀬すず主演の『ちはやふる‐上の句‐』、20位にはSexy Zoneの中島健人が主演した『黒崎くんの言いなりになんてならない』もランクイン。『黒崎くん~』は、配給するショウゲートにとって実写映画で初の10億円超え作品となった。少女マンガ原作映画の人気は、さらに続きそうだ。
この他でトップ10では、6位に『オデッセイ』、9位に『ズートピア』が入る。『ズートピア』は公開3週目で1位を獲得するなど、週を追うごとに興収を伸ばしており、6月23日付で70億円を突破している。
(日経エンタテインメント! 羽田健治)
[日経エンタテインメント! 2016年7月号の記事を再構成]
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