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格安SIMの速度実測 平均トップはイオンモバイル

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日経トレンディネット

格安SIMは、大手携帯電話会社よりも月額料金が安いことから人気を集めており、ユーザー数も右肩上がりで増加中だ。通信可能なエリアも、設備を提供しているNTTドコモやauと変わらない。大手携帯電話会社と同じ、下り最大300Mbpsの通信速度をうたう格安SIMもある。

だが、最大通信速度はあくまでも理論上の数値だ。実際の通信速度は、これよりもずっと遅くなる。特に格安SIMの通信速度は、大手携帯電話会社から借り受けているネットワーク帯域や、自社で保有する設備の設定状況、通信する地域、同じ時間帯にデータ通信を利用するユーザーの数といった、さまざまな要素に左右されやすい。同じNTTドコモの設備を借りてサービスを提供していても、通信会社が違えば通信速度も異なるのだ。

では、格安SIMの通信速度の実態は、どうなっているだろうか。そこで、主要な格安SIMを実際に契約し、通信速度を比べてみた。

8社の格安SIMをテスト

対象とした格安SIMは、「IIJmio」「楽天モバイル」「イオンモバイル」「OCN モバイル ONE」「U-mobile」「BIGLOBE SIM」「mineo(Dプラン)」「FREETEL SIM」。いずれもNTTドコモのネットワークを利用する8ブランドを選んだ。

測定した場所は、人口密集地の例として都内の新宿駅前と秋葉原駅前、および地方都市の例として筆者が居住する長野県佐久市(佐久平駅前)の3カ所。通信速度が比較的早い平日の9時台と、通信が混み合っていて遅くなる平日の12時台に測定した。実施日は都内の2カ所が2016年5月10日(火)、佐久平駅前は同5月13日(金)となる。

測定にはASUS(エイスーステック・コンピューター)のSIMフリースマホ「ZenFone 2 Laser」を使用。速度測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を用い、各社各地点にて5回ずつ計測した。

こうした速度測定アプリは設備が発揮できる最大の速度を計測している。また、格安SIMによってはアプリごとに通信帯域を調整している場合もある。そのため、実際の利用における速度とは結果が異なる可能性がある。

そこで、実際の利用状況に即した通信速度を確認するため、YouTubeの動画再生時における下り最大通信速度も計測した。

方法は、AndCreateの「通信量・通信速度モニター」を用いて約1秒ごとの最大通信速度を画面上に表示し、その様子をRSUPPORTの動画キャプチャー「Mobizen スクリーンレコーダー」で録画。再生終了後にMobizenで録画した動画を再生し、目視にて最大通信速度を確認した。アナログな方法ではあるが、こちらの数値も参考にしてほしい。

朝9時台、都内では下り50Mbps超も

まずは各地点における、通信速度が出やすい朝9時台の通信速度を見てみよう。下の表に、新宿駅前・秋葉原駅前・佐久平駅前で測定した通信速度をまとめた。

表では、平均速度の項目は水色で強調し、最も速い数値は赤、最も遅い数値は青で色分けしている(以降も同様)。

まず、新宿駅前の9時台における平均速度は、下りが34.10Mbps、上りが14.99Mbpsという結果に。なかでもIIJmioとmineoが平均で50Mbpsの大台を突破した。

一方、YouTubeの読み込み時における下り最大通信速度は平均で7.7Mbpsと、下り最大通信速度の平均値に対して4倍以上の差が生じた。速度測定アプリはネットワークが発揮できる最大の速度をチェックするものだが、YouTube再生時の最大通信速度は実際の利用環境を反映したものだからだとみられる。

YouTube再生時の下り最大通信速度が最も速かったのは、U-mobileの11.8Mbps。一番遅かったのはBIGLOBE SIMの1.7Mbpsだった。ただ、BIGLOBE SIMでも動画自体は途切れることなく再生できており、実用的な速度が提供されていたといえる。

秋葉原駅前では、2016年2月にサービスインしたイオンモバイルが好調だった。下りの平均速度は53.34Mbps、最速で60.27Mbpsを記録している。

YouTubeでの測定では、最も速かったのはmineoの12.5Mbps。最も遅かったのはBIGLOBE SIMの1.0Mbpsだった。

長野・佐久平駅前の9時台の各社の平均速度は、下りが14.78Mbps、上りが9.0Mbpsと、新宿や秋葉原(下りが28.27Mbps、上りが12.62Mbps)より遅かった。NTTドコモのエリアマップを見ると、佐久平駅前は都心よりもネットワークの通信速度が遅い「受信時最大150Mbpsまたは112.5Mbpsのサービスエリア」とされている。測定日が異なるため一概にはいえないが、新宿駅前や秋葉原駅前より速度が遅いのは、この最大通信速度の違いが影響した可能性がある。

この地点の速度測定で、下り速度が最も早かったのはmineo(18.91Mbps)。続いてBIGLOBE SIM(18.78Mbps)、楽天モバイル(18.14Mbps)が続く。一方、U-mobileは1.8Mbpsと遅かった。

YouTube再生時の下り最大通信速度は平均7.9Mbpsで、実用面では都内に対して遜色のない結果となった。一番速かったのはmineoとFREETEL SIMの10.7Mbps。最も遅かったのは楽天モバイルの2.2Mbpsだが、楽天モバイルは都内でも2Mbps台だったので、あまり変わらないといえる。

朝9時台の測定トップはイオンモバイル

下の表は、各社の9時台における3地点の平均値をまとめたものとなる。

3地点の平均速度は、下りが25.71Mbps、上りが12.20Mbpsだった。速度測定アプリで最も速かったのはイオンモバイルの36.11Mbpsで、反対に一番遅かったのはU-mobileの10.13Mbpsだった。イオンモバイルはサービスが始まったばかりでネットワークにも余裕があるのか、好調な結果となった。

一方、YouTube再生時の下り最大通信速度は全体平均が8.1Mbpsだった。楽天モバイルは2.4Mbps、BIGLOBE SIMは3.9Mbpsとやや遅めだが、他の格安SIMはおおむね8M~10Mbpsで推移している。

なお、速度の結果が芳しくなかったU-mobileに後日コメントを求めたところ、測定を実施した5月10日の9時台は、設備増強に伴う機器設定のタイミングに重なってしまったようだ。「ユーザーの利用に影響を与えないように設定を行っているが、速度測定のように負荷のかかる通信については想定しておらず、影響を与えたと考えられる」というコメントがあった。

混み合う12時台、3地点10Mbps超えはFREETELのみ

続いて、12時台の通信速度を見てみよう。下の表は、12時台に新宿駅前・秋葉原駅前・佐久平駅前で測定した通信速度をまとめたものだ。こちらも平均速度は赤字で強調した。

例えば、同じ日の朝9時台の新宿駅前で下り通信速度の平均52.60Mbpsを記録したIIJmioは、平均1.19Mbpsまで下降。8社のうち5社が平均1M~2Mbpsの範囲に収まっており、通信速度の低下は一目瞭然だ。

そのような状況でも、下り平均12.86Mbpsのイオンモバイルと、14.14MbpsのFREETEL SIMが健闘を見せた。FREETEL SIMは9時台も10Mbps台だったため、12時台でもあまり速度が低下していないことになる。

YouTubeの動画再生では、IIJmio、OCN モバイル ONE、BIGLOBE SIMは再生が頻繁に止まってしまい、満足に視聴できなかった。数値上の最大速度では、速度測定アプリの数値を瞬間的に上回ることもあったが、実際にはおおむね300k~500kbpsで推移しており、継続してデータを読み込めない状態だった。

一方、YouTube再生時の下り最大通信速度が6.4Mbpsのイオンモバイルとmineo、それに速度測定アプリによる下り平均速度が好調だったFREETEL SIMはYouTubeの読み込みが順調で、最後まで途切れることなく再生できた。

秋葉原駅前でも速度の落ち込みが激しく、イオンモバイルも下り通信速度の平均が1.00Mbpsまで下降。新宿駅前では平均4.36Mbpsだったmineoも、0.90Mbpsに下がっている。

一方、FREETEL SIMは下り平均13.60Mbpsを記録。FREETEL SIMを除外した7社の下り平均通信速度が0.90Mbpsと非常に厳しいなかで、9時台とほぼ変わらぬ速度を唯一維持している。

YouTube再生時の下り最大通信速度は平均2.8Mbps。最大5.0Mbpsだったmineoと、新宿駅前でも好調だったFREETEL SIMおよびイオンモバイルは問題なく再生できたが、BIGLOBE SIMやOCN モバイル ONEは数秒再生しては一時停止するような状態で、視聴に耐えなかった。

長野・佐久平駅前は、12時台の速度もかなり厳しい。IIJmioとイオンモバイルは下り通信速度の平均が0.11Mbps、U-mobileは0.06Mbpsまで落ち込んでいる。

ここでもFREETEL SIMは好調で、下り通信速度の平均は新宿駅前や秋葉原駅前よりも速い14.84Mbpsを記録している。

YouTubeの再生も全体的に厳しく、頻繁に止まってしまうものがほとんど。OCN モバイル ONEやmineoでは再生中の下り最大通信速度が3Mbps台を記録したが、瞬間的に速くなってもその速度を維持できない。唯一途切れずに再生できたのはFREETEL SIMだけだった。

12時台はFREETEL圧勝、次点はイオンモバイル

下の表は、各社の12時台における3地点の平均値をまとめたものだ。

3地点の平均速度は、下りが3.13Mbps、上りが12.70Mbps。上りが9時台とほぼ変わらないのに対し、下りは8倍もの違いがあった。

最も速かったのは唯一10Mbps台を維持したFREETEL SIMの14.19Mbps。続くイオンモバイルの4.66Mbpsを3倍も上回る結果となった。逆に一番遅かったのは、IIJmioの0.74MbpsとOCN モバイル ONEの0.75Mbpsだ。

YouTube再生時の下り最大通信速度は平均2.7Mbpsだったが、通信速度が安定していて問題なく視聴できたのはFREETEL SIM、イオンモバイル、mineoの3社だった。

総合平均ではイオンモバイル、mineo、IIJmio

それでは今回の調査で、どの格安SIMの通信速度が速かったのか。速度測定アプリで計測した9時台と12時台の下り通信速度の平均値を算出し、上位3つの格安SIMをランキング。YouTube再生時の下り最大通信速度と併せて、結果をまとめてみよう。

速度測定アプリの結果では、今回最も優秀だったのは、イオンモバイルだった。12時台の速度は落ち込むものの、地点・時間帯の平均では20.38Mbpsという結果になった。2位のmineoは平均18.34Mbps。新宿駅前の速度が好調だった。16.87Mbpsで3位のIIJmioは、9時台の数値が良好だった。

なお、YouTube再生時の下り最大通信速度を見てみると、1位のイオンモバイルと2位のmineoが逆転する。mineoはすべての地点・時間帯の平均が7.4Mbpsで、新宿・秋葉原の12時台でも途切れずに再生することができた。

ただ、イオンモバイルは2016年2月にサービスが始まったばかりの新しい格安SIMだ。一時中断されていたインターネット経由の新規契約申し込みも、5月から数量限定ながら再開されており、今後はユーザーが増えるにつれて速度が低下する可能性もあるだろう。

12時台は上位でも不安残る

また、上位のmineoとIIJmioでも、12時台の速度は大幅に遅くなる。例えば、IIJmioは、YouTube再生時の下り最大通信速度が全体で5位の5.6Mbpsだが、12時台は都心でも動画の読み込みが間に合わず、再生が止まる場面も見られた。通信が混み合う12時台は、上位の格安SIMでも利用に不安が残る。

そうした意味では、12時台の速度があまり落ちないFREETEL SIMは、トップ3にこそ入らなかったものの、良好な結果だった。速度測定アプリの総合順位は4位の15.62Mbps。YouTube再生時における下り最大通信速度も4位の6.4Mbpsで、長野・佐久平駅前の12時台でも途切れることはなかった。

FREETEL SIMの担当者にコメントを求めたところ「毎月2回の帯域増強によって、快適な通信速度の維持に努めている」とのこと。現在ユーザー数が急激に伸びていることから今後の速度の予測は難しいとしながらも、引き続き増強に取り組んでいくとしていた。

(ライター 松村武宏)

[日経トレンディネット 2016年6月2日付の記事を再構成]

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